日経記事;『ソニー、自動運転技術開発へ ベンチャーと共同 建機・農機にも応用』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ソニー、自動運転技術開発へ ベンチャーと共同 建機・農機にも応用』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月14日付の日経新聞に、『ソニー、自動運転技術開発へ ベンチャーと共同 建機・農機にも応用』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ソニーは自動運転技術の開発に乗り出す。ロボット開発のZMP(東京・文京)に出資、ソニーの持つ画像センサー技術とZMPの人工知能の技術を融合する。

共同開発したカメラ複合部品を国内外の自動車メーカーに売り込む。少子化に伴う人手不足解消の手段として注目される建機や農機向けなどにも供給、先行する米グーグルなどに対抗する。

ソニーは自動運転の中核部品である車載用画像センサーを2015年12月に量産する計画だ。一般的な車載センサーに比べて約10倍の感度を持ち、暗がりでも周囲の障害物を感知できる。

このソニーのセンサーが集める膨大なデータを瞬時に解析するZMPのソフト技術を組み合わせ、カメラ複合部品にする。

ソニーのZMPへの出資比率は2%程度で出資額は約1億円とみられる。衝突回避や車線逸脱防止など、安全機能を強化する国内外の自動車メーカーに供給する。部品はソニーの工場や海外のEMS(電子機器の受託製造サービス)での生産を検討する。

米IHSオートモーティブによると、自動運転車は35年には1180万台と世界市場の1割を占めるとされる。ソニーは単なるセンサーの供給だけでなく、車の商品力を左右するシステム部品を直接納めることで、安全志向の高まりから需要の拡大が見込める自動運転車の分野で完成車メーカーと緊密な関係を築く。

物流関連業界では省人化に効果があると期待される無人飛行機(ドローン)や、建設現場や農場で無人で操作できる建機・農機へのニーズが高まっている。ソニーはZMPと共同開発したカメラ部品を自動車以外の業界にも幅広く売り込み、世界シェア首位の画像センサーの用途を広げる。

ZMPはロボットや自動運転車を開発するベンチャーで、トヨタ自動車のハイブリッド車「プリウス」をベースとする自動運転車をすでに試験用として販売している。JVCケンウッド、米インテル、コマツなど大手メーカーも出資している。』


ソニーは、スマートフォンやデジタルカメラで使用されていますCMOSイメージセンサーの事業拡大を積極的に行っています。

ソニーは、2月2日にCMOSイメージセンサーの生産能力拡大のため、2015年度に1050億円を追加投資すると発表しました。

この生産拡大施策により、ソニーのイメージセンサーの生産能力は、現行の月6万枚(300ミリウエハー換算)から2016年6月末時点で同8万枚へと拡充されるとのことです。

以前、ソニーは、2016年度中に同7.5万枚にすることを目標にしていましたが、これを先行、かつ上回る増産体制を取ります。

ソニーのCMOSセンサーの世界市場でのシェアは、約40%であり、2位のオムニビジョン、16.2%、3位 サムスン電子15.7%を大きく上回っています。

ソニーの増産は、CMOSセンサーの需要拡大を見越して世界市場でのシェア増加による短期的な売上の積上げを狙っています。

ソニーのCMOSセンサーは、アップルのiPhoneなどに採用されていますので、短期的事業拡大は可能になるとみます。

ソニーのCMOSセンサー技術は、他企業より2年程先行しているとされます。この先行技術がソニーの強みの源泉となっています。

今後、自動車自動ブレーキ、自動車自動運転、物流機器、建設機器などの自動運転などの応用分野で、機械の眼としてCMOSセンサーは、数多く使用されることになります。

ソニーは、2014年10月に、星明かりよりもさらに暗い、闇夜に相当する低照度0.005ルクスの環境においても高画質なカラー映像の撮影を可能とする、世界最高感度を実現した車載カメラ向けCMOSイメージセンサー『IMX224MQV』を商品化すると発表しました。

このCMOSセンサーは、2015年12月から量産されます。自動車メーカーは、自動ブレーキ装置の開発・実用化を加速させています。自動ブレーキは、安全走行の可能性を高めて、交通事故の減少につながる効果が期待できることによります。

本日の記事によると、ソニーはロボット専業メーカーであるZMPと協業して、ソニーの持つ画像センサー技術とZMPの人工知能の技術を融合して、自動車メーカーに自動ブレーキや自動運転の「眼」として共同で開発・実用化を目指します。

ソニーの狙いは、CMOSセンサー単体だけを外販するのではなく、画像認識や解析、画像データの高速送信、自動車本体への高速伝送などを可能にするモジュールを、ソフトウエア込でパッケージとして提供することで、当該事業の付加価値を上げると共に、競合他社との徹底的な差別化・差異化可能なものにすることにあります。

ZMPは、現代表取締役社長の谷口恒氏が2001年に設立したロボット事業専業メーカーです。34名(正社員 2014年12月時) の従業員のうち、約半分が外国人という米国のシリコンバレーにあるようなITベンダーの雰囲気をもった企業です。

ZMPの技術力は評価されています。例えば、2014年に経済産業省のInnovative Technologiesを同社商品が受賞されました。

ZMPは、グーグルやアップルなどの米大手ITベンダーが取り組んでいます自動運転も積極的に行っています。

例えば、小松製作所は、建設・鉱山機械の無人化・自動運転化などを進めています。2014年12月に、共同開発を行う目的で、ソニーと同様に小松製作所を割当先とする第三者割当増資を実施しました。

ZMP自身も、画像センサーデバイスを内蔵した画像認識カメラを開発・実用化しています。

ソニーとZMPの協業で、国内企業からオールジャパン体制でグーグルやアップルなどの米国大手ITベンダーに対抗できる、自動ブレーキや自動運転装置の開発・実用化を早期に可能にすることを期待します。

自動車の自動運転は、法規制などで実用化は先になりますが、自動ブレーキや、物流機器や建設機器などの自動運転需要は拡大しますので、ソニーがこの分野の「眼」となる技術やデバイスの提供で大きな新規事業機会を立上ることがポイントになります。

この分野での技術やノウハウは、将来ソニーが新たなエンターテインメント商品を開発・実用化するときににも貢献します。センサーデバイス、応用技術となるソフトウエア・アーキテクチャー、人工知能、インターネット、クラウド活用などの基礎的な技術やノウハウを蓄積できることによります。

また、個人的には、ソニーがAIBOのようなエンターテインメント用ロボット事業を再開することを期待しています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 


 

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