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教育の理想と現実―日本の親たちのジレンマ

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Educational Psychology

親たちのHangout と称し、Machikoと親たちの雑談会を開きました。

Super World Club に通ってくる子供たちを日々訓練しているクリティカルシンキングのプロセスを使いながら、たまっていた本音を引き出すことが出来たと思います。

クリティカルシンキングの基本の基本、WHY 「なぜ?」を問いかけるうち、非常に興味深い現実が浮かび上がって来ました。

日本中の親たちも共有するに違いないこの「現実」を一緒に考えてみましょうか。

 

1. 学校教育、教師への大いなる不満

 子供達が一日の大部分を過ごす学校への不満、疑問は、想像していたより深く大きいですね

それも単なる文句ではなく、かなり論理的に分析し、それでも疑問を禁じ得ない親の苦悶が伝わって来ました。

 

その苦悶の原因は、日本の教育の「定義」のなさのようです。

学校での学習内容や、多量の意味のない宿題に嫌悪感を見せる子供を前に、「一体学校教育は何を目的としているのか、目的が見えない」ことに大いなる苛立ちを感じているとのこと。

 

親たちのBIG WHY!?「なぜ?なぜ?なぜ?」の数例

 ただ書き写すだけの宿題の目的は?

 子供も大きな拒否感を持っている機械的反復練習だけの宿題の意図は?

 答えを書き込むというより、答えをなぞるだけの宿題の目的は?

 少し字がはみ出ることを大罪のように扱う理由は?

 「みんなで一緒にゴールしましょう!」の駆けっことは一体何の目的?

 

子供も学ぶ楽しさを見いだせない学校教育の内容に、マグマが噴出さんばかりの疑問の山。

特に馬鹿げた内容の機械的反復練習の宿題は、子供にプラスどころかマイナスになっていることを実際に目撃している親たちのマグマは噴火寸前です。

日本の学校に子供を通わせる親のみなさんは、恐らく同じ噴火寸前のマグマを抱えているのでは?

 

2. しかし。

「学校や教師にその疑問をぶつけたことはありますか?」には、急にマグマの炎が消えてしまいます。

 

急にし~んとした空気の中で、かろうじて出てきた答えは、「親が文句を言うと教師が子供につらく当たるし、内申点が悪くなる。」。。。。。。

 

突然、17世紀以前にタイムスリップしたような気分でした。

「一揆を起こしたら死罪。。。」みたいな。

それと同時に、ISISの残虐な人質事件も脳裏に浮かびました。

 

「教師に目をつけられたくないから(まず、教師にそんな権限を許すことを前提とするのもおかしいですが!)役に立たない苦痛でしかない宿題を子供にやらせる。。。」

ISISに身代金を渡しているようなものですよね。

増長し、パワーが増すばかりではないですか、教師の?

 

「みんな一緒に和を守りましょう!」という集団主義の日本社会で、声をあげることは確かに勇気のいることだと思います。

しかし、これだけたくさんの親たちの声が一致して「学校の教育はおかしい!」であれば、みんなで声を上げる方法はあるはずですよね。

「赤信号、みんなで渡れば怖くない」はこんな時に役に立つ心理状況では?

 

親が立ち上がらないと、日本の教育は何十年、何百年もこのまま続くと思います。

一番の犠牲者は子供ですよ、親のみなさん。

 

3. せめて、うちの子だけには正しい教育をとSuper World Club に通わせてます!という親の選択も心をこめて伝わって来ました。

そのために、相棒と様々な工夫を凝らしながら子供たちの脳を進化させる指導を続けています。

すべてには理由があります。

そこから指導は始まります。

 

同時にParadox 面白い逆説も見えて来ました。

学校のカチカチ授業、宿題を一生懸命真面目にこなすタイプの子供達。

そんな子供たちの一部が、今度はうちの学習内容に苦悶。。。Wow!!

 

WHY?を考えるために最適の方法は、連続した論理の組み立てです。

「まず。。。が起こり」「そうしたら次にはこうなり」「最後にはこうなる」

これです。(Pixton!Canada Writing !)

(小学5年生の作品)

この論理を作る脳ネットワークが、学校教育で破壊されてしまっているようです。

そりゃ、そうだ。

私が指導するのは週に数時間。

学校と宿題に追われるのは膨大な時間におよびます。

どっちの影響が強いかは自明の理です。

 

逆に、機械的無意味犯罪とも思える学校の宿題や授業を、自分のペースでうまく切り抜けるすべを知っている子供は、クリティカルシンキングの基本 WHY? の学習に素晴らしい潜在能力を見せ、楽しくてたまらない~~~!オーラが飛び交っています。

 

こんな子供は、16歳を過ぎるころから大きく大きく伸びて行きます。

過去35年の経験が証明していますよ、親のみなさん!

 

やはり、毎日影響を受ける親の態度も一因ではと思えます。

日本の学校教育に対して論理的な疑問を持っている親の態度は子供にも伝わり、子供がWHY?を唱える免罪符ともなっているようです。

その免罪符が、子供に「自分が自分でいること」を激励しているのかも知れません。

 

「宿題をやる作業」を、まるでお上に従うような「命令」と子供に感じさせてしまうと、子供の脳は自由な発想を止めてしまうようです。

身代金を払い続けて来た子供は、前述の逆で、13歳くらいから急に脳が成長を止めてしまいます。

脳が真っ白になり立ち往生を始めるのがこの時期です。

一番最後に完成する、脳の大切な思考部分(Prefrontal Cortex) が成長をあきらめてしまうのではと仮説を持っています。

 

親が子供にどんな態度を見せるか?!

日本の学校に子供を通わせる限り、これは親の大いなるジレンマですね。

私もかつて通って来た道です。

 

4.日本の教育の「定義のなさ」は科学欠如から

19世紀、20世紀、21世紀の教育は常に科学的研究の結果を基に進化して来ました。

特に世界をリードするアメリカ・カナダの教育です。

 

19世紀後半:

日本の親たちの憤懣やるかたない機械的反復練習は、学習効果がないどころか、脳の働きにマイナスであるという研究が発表されました。

それ以来、カナダ、アメリカではそんな意味のない多量の反復書き写しの宿題はどんどん姿を消すようになりました。

(英語の単語や文章を何十回書け! 英語の本を写せ! 式のあれです。 日本では未だに日常の宿題です。)

 

20世紀半ば:

外国語の学習には実践で思考することが必要。 単語やフレーズの暗記、訳読方式は全く効果がないことが、言語学の科学的リサーチで次々と証明。

それ以来、ヨーロッパでの英語学習法が180度転換しました。

 現在のヨーロッパの人たちの英語能力はNativeと間違うほど高いです。

 

20世紀後半:

学校ですべての生徒に同じことを教えるのは間違い。 個々の生徒にはそれぞれ生まれ持った得意分野があるので、それを伸ばす助けをするのが教育の使命。

このMultiple Intelligence の論理が科学的に証明されたあと、アメリカ・カナダの教育が大きく転換しました。 全員同じ授業を受け、同じ宿題をする押し付け教育が姿を消した瞬間です。

 

21世紀初頭:

機械的反復練習以外の宿題、考えをまとめる宿題、本を読み分析する宿題なども、宿題と名のつく家庭学習は効果がないどころか、将来高等教育(大学など)での成績にも悪影響があるとの科学的研究が発表(続々です)。

 

それを契機に、宿題を全廃する学校が増え始めました。

カナダの学校はかなりがこの方針に従っています。

そして、現在主流になってきたのが、Webを使った「自宅で授業、学校で宿題」という反転学習です。

授業は自宅で自分のペースで理解出来るまで見る。

その理解度を試す宿題は、学校で教師が個別に助けながら効率よく行う。

 

Super World Club で取り入れている学習内容のほとんどは、この反転学習(Flipping the Classrooms)を取り入れています。

 

さぁ、親のみなさん、どうですか?

日本の教育はまだ19世紀です。

この中に子供を置き去りにしますか?それとも、21世紀に連れ戻してやりますか?

決めるのは、親のあなたです。

 

4. 親がどう頑張っても日本には選択肢がない!と悲観したくない親のみなさんへ

日本の教育が大きく変わる見込みはないと思います。

トップは「自分で問題をみつけ解決出来る教育を!」と号令だけかけてますが。

 

2番でもお話ししたように、19世紀の学校の宿題を頑張るいわゆる良い生徒には、世界標準の思考法クリティカルシンキングを理解する脳が育ちません。

「自分で考える能力」なんて育つはずがありません。

 

実際の学校現場では、トップの語る「絵に描いたもち」と全く逆のことをやっている日本の現状は、まず変わることはないと思います。

残念ながら。

 

それでも、色々頑張った親のみなさん、ご連絡下さい。

「考えること楽しい!」オーラの飛んでいる日本の子供達を最大限に伸ばしてくれる、そして、日本の子供を大切にしてくれるカナダの環境を用意しました。

 

私とカナダ人パートナーが直接寄り添います。

_______________________ 

SWC Hangout – Machiko と親の雑談会。

まだまだ発展しそうです。

次回からはスカイプでの参加も考えています。

 

このコラムを読んで、「そうそう!!」と思った親のみなさん、お待ちしています。

日本のどこからでも。

 

*まだまだ、お伝えしたいことのあるHangoutの分析コラム。 続編もお楽しみに。

*************

カナダの小・中・高校の教育課程を基にした指導をしています。
クリティカルシンキングの基本が出来た生徒は「カナダの小さな町での留学・ボランティア」で自分本来の能力を発揮中です。
Super World Club(大澤眞知子、Robert McMillan)

 

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