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税法における住所ってドコですか?(1・遠洋漁船)

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発表 実務に役立つ判例紹介
先週の河北新報の記事(2008年9月4日付)にこういうのがありました。
http://news.goo.ne.jp/article/kahoku/region/20080904t13032.html


1年の大半を漁船内で過ごしているのに、所得税を課されるのは不当だとして、
いずれも宮城県気仙沼市の60代の漁船乗組員の男性2人が3日までに、
国に課税処分の取り消しを求める訴えを仙台地裁に起こした。
国外で1年以上の継続居住が必要な職業を、納税義務にない
「国内に住所を有しない者と推定する」と定めた所得税法施行令の解釈が
焦点になりそうだ。

訴えなどによると、2人は台湾の漁業会社とマグロはえ縄漁船の
乗船契約を結び、ともに漁労長兼船長としてインド洋上で創業。
気仙沼税務署は昨年2月、2人の2003−05年の申告所得税の
更正処分と、過少申告に伴う賦課処分を決定した。これに伴い、
2人はそれぞれ約86万円、約88万円の加算税を課された。

2人は税務署に異議を申し立てたが棄却され、仙台国税不服審判所への
審査請求も今年6月、「公海上や外国の領海上で過ごす船舶の船員は
国内に住所を有しない者との推定を受けない」として棄却された。

住民登録地への納税を求める税務当局は、「船舶は船員の単なる『勤務場所』
にすぎない」とのスタンス。2人は03−05年の国内滞在日数がそれぞれ
16−78日、30−107日で「休暇による一時帰国にすぎず、
職住一体の船員にとって船舶は『住所』でもある」と反論している。

原告代理人の弁護士は「原告らと同じ会社で同様に働いていた乗組員の中には、
別の税務署から『納税義務はない』と回答された例もある。税務署の見解が
統一されていない」と話している。
気仙沼税務署は「コメントできる立場にない」としている。


この記事を読んで、武富士事件をすぐに思い出しましたが、
遠洋漁業の船員の場合には、国内に住所を残したまま船に乗りますが、
その大半は海の上ですよね。
その場合に、生活の拠点がどこになるのですかね?
海外への転勤の場合には、住所が変わりますが、
海外への長期出張の場合は、住所を国内に残していくケースが多いですよね。
この人たちの場合には、どちらに当たるのでしょうか。

このシリーズでは、住所という問題を取り上げて検討したいと思います。

今後の議論のために、所得税の条文を記載しておきましょう。

所得税法2条3号 居住者 
国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて1年以上居所を有する個人をいう。

所得税法2条5号 非居住者
居住者以外の個人をいう。

所得税法3条2項
前項に定めるもののほか、居住者及び非居住者の区分に関し、個人が国内に
住所を有するかどうかの判定について必要な事項は、政令で定める。

所得税法施行令14条
国内に居住することとなつた個人が次の各号のいずれかに該当する場合には、
その者は、国内に住所を有する者と推定する。
一 その者が国内において、継続して一年以上居住することを
 通常必要とする職業を有すること。
二 その者が日本の国籍を有し、かつ、その者が国内において生計を一にする
 配偶者その他の親族を有することその他国内におけるその者の職業及び
 資産の有無等の状況に照らし、その者が国内において継続して一年以上
 居住するものと推測するに足りる事実があること。
2 前項の規定により国内に住所を有する者と推定される個人と生計を
 一にする配偶者その他その者の扶養する親族が国内に居住する場合には、
 これらの者も国内に住所を有する者と推定する。

所得税法施行令15条
国外に居住することとなつた個人が次の各号のいずれかに該当する場合には、
その者は、国内に住所を有しない者と推定する。
一 その者が国外において、継続して1年以上居住することを
 通常必要とする職業を有すること。
二 その者が外国の国籍を有し又は外国の法令によりその外国に永住する
 許可を受けており、かつ、その者が国内において生計を一にする配偶者
 その他の親族を有しないことその他国内におけるその者の職業及び
 資産の有無等の状況に照らし、その者が再び国内に帰り、
 主として国内に居住するものと推測するに足りる事実がないこと。
2 前項の規定により国内に住所を有しない者と推定される個人と
 生計を一にする配偶者その他その者の扶養する親族が国外に居住する場合には、
 これらの者も国内に住所を有しない者と推定する。
     

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