日経記事;『社説:イノベーション加速が成長のカギだ 民が拓くニッポン』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;『社説:イノベーション加速が成長のカギだ 民が拓くニッポン』に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 海外展開
経営コンサルタントの活動 新規事業開拓・立上支援

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月4日付の日経新聞に、『社説:イノベーション加速が成長のカギだ 民が拓くニッポン』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この社説記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『日本経済が少子高齢化などの制約を乗り越えて、成長力を取り戻すためのカギがイノベーションの加速だ。技術の力で新たな市場を拓(ひら)くと同時に、農業など幅広い分野に新機軸を導入し、経済全般の生産性を引き上げたい。

「失われた20年」と言われる日本経済だが、高度な技術基盤は今も健在であり、国際的な評価も低くない。

「残念な国」を抜け出せ

昨年11月に来日した米ゼネラル・エレクトリックのジェフ・イメルト会長は「燃料電池車や超電導リニアなど世界初の技術を次々に生み出す国として、日本を再評価している」と述べた。

米西海岸に開発機能を集中させてきた米アップルは近く横浜に技術開発拠点を開設することを決めた。世界の数ある候補地の中から、横浜を選んだのは、部品や素材を含めた日本の分厚い産業集積を評価したため、といわれる。

問題は、こうした優れた個別の技術がありながら、それをビジネスや現実の問題解決に結びつける力が弱く、世界にインパクトを与えるイノベーションがなかなか登場しないことだ。

手持ちの技術や経営資源を生かしきれない「残念な状態」と呼んでいいかもしれない。この欠点を克服する道筋を探ってみよう。

1つ目は技術者や研究者の独りよがりを排して、現実のニーズから出発することだ。大学発ベンチャーのハイボット(東京・目黒)はインフラ点検用ロボットで世界的に注目され、米有名ベンチャーキャピタルからの出資も受けた。

同社の特徴はユーザーとの二人三脚だ。通電したまま超高圧送電線を点検するロボットは関西電力と共同開発した。国土交通省などと協力して、ダムや橋の劣化監視ロボの実用化にも取り組む。

「インフラ運営の担い手といっしょに作業することで、地に足のついた技術が生まれる」と同社の北野菜穂取締役はいう。

日本は今後成熟国家として、老朽インフラの管理や若年労働力の不足といった様々な構造問題に他国に先駆けて向き合う。イノベーションの力でこうした問題に「回答」を示すことができれば、世界への展開も十分に可能だ。

2つ目は、異質なものを混ぜ合わせる異種交配だ。組織や技術領域の垣根を越えて、人や知が自在に交流することで、イノベーションに欠かせない発想の広がりや多様性が生まれる。

名古屋大学は今世紀に入って青色発光ダイオードの赤崎勇名誉教授ら6人のノーベル賞受賞者を輩出しているが、「他大学の出身者でもとんがった人材がいれば積極的に登用した」(同大学の浜口道成総長)のがひとつの理由だ。

旧帝大の中で最後発の名大は、生え抜きの人材で教授陣を固めるのが難しかった。それが逆に幸いして、多様な才能を受け入れる開かれた風土ができあがった。

人だけではない。トヨタ自動車は自動車生産で培った「カイゼン」のノウハウを農業に持ち込もうとしている。愛知県の農業生産法人を通じた試験運用では、早くも資材費で25%、人件費で5%の経費節減効果が出たという。

ビジネスモデルを革新

NTTドコモもIT(情報技術)の農業への応用に熱心だ。こうした農業支援の仕組みがうまく商品化できれば、農産物そのものを上回る「輸出商品」に育つ可能性もある。

そして3つ目が、単なる技術革新にとどまらず、ビジネスモデルの革新を連動させることだ。

かつて日本の家電業界は家庭用VTRで世界を席巻したが、それに伴ってレンタルビデオ店という新たな商売が各国で登場し、米ハリウッドの大手映画会社も劇場興行依存型からビデオの売り上げ中心に収益構造が一変した。

日本発のイノベーションが、新産業を生み出し、周辺産業の姿を変えてしまった例である。最近の日本発の新製品や新ビジネスはこれに比べるとよほど小粒だ。意欲ある企業人はぜひビジネスモデルを塗り替えるような新技術、新機軸に挑戦してほしい。

安倍政権の掲げるアベノミクスついて、「第3の矢(成長戦略)」の迫力不足が指摘されて久しいが、一国の成長をけん引する主役は政府ではない。民間企業や個人の創意工夫や進取の気性こそがカギを握る。』


本日の日経新聞社説は、民間企業のイノベーション事業が、日本経済の成長エンジンになるとの文脈で書かれています。基本的にこの考えに賛成します。

私は、経営コンサルタントとして、主に中小の製造事業者とITベンダーの新規事業立上や海外市場・販路開拓を支援してきました。

その経験から言いますと、新規性や特徴などをもっていて、徹底的な差別化・差異化可能な技術やノウハウをもっている中小企業は、国内市場だけでなく、海外市場でも顧客を獲得することが可能になります。

逆に言いますと、国内市場で売れない商材を扱っている中小企業が海外市場・販路開拓を試みても、ほとんどのケースで成功しません。

国内市場で売れないものは、海外市場でも売れません。

一般的に今まで海外市場・販路開拓を行っていない中小企業が、初めて海外市場にアプローチする場合、以下のナイ・ナイ・ナイ・ナイ問題に直面します。

・会社の名前が知られていない
・取扱商材のブランドが知られていない
・海外顧客を知らない
・海外販路をもっていない、など

これは、今まで海外事業を行っていないので当然のことです。

私の経験に基づいて言いますと、徹底的な差別化・差異化可能な技術やノウハウをもっている中小企業は、上記しましたように海外市場・販路開拓を実現できます。

上記するナイ・ナイ・ナイ・ナイ問題は、インターネットのフル活用による情報発信・広告宣伝、有効な海外展示会への出展、代理店や販売会社の活用、インターネット通販を利用しての直販事業などをきちんと行えば、海外市場・販路開拓を実現できます。

中小企業が海外市場・販路開拓を行う場合、もっとも重要であり、必要なことは、徹底的な差別化・差異化可能な技術やノウハウをもっていることです。

どんなに巧みにインターネットを活用して、情報発信・広告宣伝を行っても、取扱商材に魅力がなければ、海外顧客は見向きもしません。

差別化・差異化可能な商材でないと、海外市場・販路開拓を行えません。代理店や販売会社も関心をもたないことによります。

逆にいますと、多少稚拙な英語版Webサイトによる情報発信であっても、商材に関する掲載内容が新規性や特徴などを含めて差別化・差異化可能なことを表現していれば、多くの海外顧客、代理店、販売会社は強い関心を示します。

本日の記事にありますイノベーションは、徹底的な差別化・差異化可能な技術やノウハウをもっている中小・中堅・大手企業が起こせます。


また、中小企業の場合、1社単独で事業活動に必要なすべての機能をもつことは、難しい場合があります。

国内には、開発・設計、製造、営業などの事業活動について、各事業分野に特化して専門化した中小企業が数多く存在しています。

工場をもたないファブレス中小企業が、企画・開発・設計した商品を製造委託先に製造してもらって、国内および海外市場で売っているケースが多くなっています。

従来は、東京大田区や墨田区など多くの中小企業が集まっている地域でしかこのような企業連携・協業が実現しませんでした。

しかし、インターネットは地域という物理的な制約をなくして、いつでもどこでも会話・コミュニケーションできる環境を提供してくれましたので、国内および海外で最適な連携・協業先を確保できるようになりました。

マイクロソフト、アップル、アマゾン、グーグルなどの米大手ITベンダーは、企画・開発・設計を自社で行って、世界で最適な製造委託先を確保して、パソコン、スマホ、ゲームなどの電子電機の販売を行っています。

国内の中小企業も同じように、最適な連携・協業先を探して効率的な事業展開を行う会社が増えています。この中小企業が成功するためのポイントは、やはり、企画・開発・設計内容が徹底的な差別化・差異化可能な技術やノウハウをもっていることになります。


一方、優れた中小企業は、政府の政策や方針などに関係なく、新規事業立上や海外市場・販路開拓を行っています。異常な円高環境下でも、徹底的な差別化・差異化可能な技術やノウハウをもっている中小企業は、取扱商材の輸出価格を為替レートに合わせて上げています。

政府に期待することは、不要な規制の早期緩和です。不要な規制があると、新規参入しようとする企業の足を引っ張りることになります。

規制緩和で参入障壁が低くなると、力のある企業は、必ず商機を見出して、新規参入しますので、競争が生まれて、市場が活性化します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

 

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「経営コンサルタントの活動」のコラム