「すみませんが、お待ちになるお客様は、入口の外でお願いします」
ランチタイムに行列が出来ている店で、こんな風に言いながら、お客様を外で待たせる店があります。
まあ、けっこうたくさんの人気店がそんな仕組みになっています。
この日は、ランチを食べようと吉祥寺に新しく出来たレストランに来たのです。オープン以来、割と流行っているようで、いつもは何人かのお客様が、席が空くのを待っています。
しかし、この日は、まだ時間が早かったためか空席待ちの行列が出来ていません。
お!ラッキーとばかりに私は、その店のドアを開けて、店内に入りました。
「いらっしゃいませ。お二人様ですね。すみませんが、入口の外でお待ち下さいませ」
と、いきなり外に出されたのです。
季節は、冬。この日は特に冷え込んでいました。
この店は、入口を入ったところで、お持ち帰り用のパン屋惣菜を販売しているコーナーが有り、レストランはその奥にあります。確かに、そのお持ち帰りのコーナーでレストランのお客様が空席待ちをしていたら邪魔なんでしょう。だから、外で待たせるしか仕方が無いのかも知れません。まあ、店の事情は良くわかります。
でも、それで良いのでしょうか?
春や秋の気候の良い季節ならば外で待つのもいいでしょう。でも、この日は冬の寒い日・・・この店のスタッフや店長は、外で待たされるお客様の気持ちや身体をどの様に考えているのでしょう?
一方で、別のあるレストランでは、入口が狭すぎてどうしても行列が外に出来てしまうので、季節によってストーブや扇風機などで過酷な状況を少しでも和らげようと工夫しています。そして、冷たい飲み物や温かい飲み物をサービスしたりしながら、何度も何度も「外でお待たせして大変申し訳ございません」と、申し訳なさそうにフォローをし続けるのです。
行列の出来る人気の店には、行列が出来る理由があります。最初はね・・・
しかし、本質的に「仕方が無いから売ってあげる・・・」「人気があるんだから待つのは当たり前でしょ」と言うような態度を感じる店は、徐々に、そんな上から目線が、商品や接客などに現れてきます。それは、評判や記事や宣伝でその店を選んだお客様の心に徐々に暗い影を落とすようになります。で、自然と次の機会を遠のけ、しまいには選択されなくなってしまうのです。
寒空に、電気ストーブがあっても、それだけで寒さをしのげるわけではありません。
真夏に、扇風機があっても、それだけで暑さをしのげるわけではありません。
しかし、その気持ちが大切なのです。
お客様を大切にし、お客様を気遣うその気持ちは、商品にも接客にも大きく影響するのです。
メディアが取り上げたり、メディアを上手く使ったりして、大繁盛している店でも、このようなお客さまに対する気づかいひとつで、長く繁盛し続けることが出来るかどうかが決まってきます。
こう言うことに気がつかない経営者には、飲食店経営はして欲しくないですね。
ちなみに、すぐ近くの家電量販店では、電気ストーブが3000円で売っていました。
まあ、お金の問題では無いんでしょうけどね(笑)
もったいないですね。
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