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日経記事;『水素スタンド,設置費半減 燃料電池車の普及へ規制緩和 セブン,コンビニ併設20店』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月10日付の日経新聞に、『水素スタンド,設置費半減 燃料電池車の普及へ規制緩和 セブン,コンビニ併設20店』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『政府は次世代エコカーの本命とされる燃料電池車の燃料を供給する水素ステーションの規制緩和に乗り出す。建築基準や保安規制の緩和で設置コストを半減する。

エネルギー各社などの設置計画を後押しし、2015年度中に全国100カ所の整備を目指す。セブン―イレブン・ジャパンが来年度からステーションを併設したコンビニエンスストアを出すなど、企業の動きも広がってきた。

ガソリンスタンドに相当する水素ステーションは圧縮器で水素をタンクに詰め、充填機を通じて燃料電池車に供給する。爆発しやすい水素を取り扱う安全規制が足かせとなり、建設予定も含めて首都圏で26カ所、全国で45カ所にとどまっている。高圧ガス保安法や建築基準法の関連12省令を14~15年度中に見直す。

タンクにためる水素を増やせるように、水素の圧縮率を高め、現在は燃料電池車7台分しかためられない1カ所当たりの水素の貯蔵量の上限をなくす。より多くの客を受け入れられ、採算がとりやすくなる。圧縮器の保安検査も簡素化する。

安全を考慮して水素の充填機と公道との距離は現在8メートル以上が原則だが4メートル以上にする案が有力。太陽電池で発電した電力を使い、その場で水から水素を生成して充填する簡易版ステーションの建設も許可する方針だ。

水素ステーションの建設費は1カ所4億~5億円と欧米の2倍の水準だが、規制緩和で20年ごろに半減を目指す。一般のガソリンスタンドの建設費(1億円程度)の2倍程度で済むようにする。

規制緩和は水素ステーション建設を加速させそうだ。セブン―イレブン・ジャパンは岩谷産業と組み、水素ステーションを併設したコンビニを出店する。まず15年秋にも東京都と愛知県の2カ所で開業し、17年度までに20店に広げる。エコカーの利用拠点として集客力を高める。

水素ステーションの設置費用は岩谷産業が負担し、同社が運営する。コンビニは24時間営業し、水素ステーションは平日の日中に営業する。岩谷産業はセブンの持つ不動産情報や店舗開発ノウハウを活用して立地条件の良い土地を効率よく探す。交通量の多い郊外の幹線道路沿いを中心に出店していく予定だ。

JX日鉱日石エネルギーは15年度末までに全国で40カ所、岩谷産業は20カ所の設置を計画しているが、公道から8メートル離すなどの規制を満たす土地を探すことが難しい。「特に都市部で用地選定が難航している」(JXエネ幹部)という。建設条件の緩和でコストを抑制し適地を見つけやすくなり、計画を前倒しで達成できる可能性がある。

燃料電池車はトヨタ自動車が15日に新型車「ミライ」を発売し、15年度中にホンダも商品化する予定。普及には水素インフラの整備が欠かせないため、経済産業省は規制緩和に加え、来年度予算で建設費の3分の2程度を補助する予算110億円を要求している。』


燃料電池車に関する記事は、何度か本ブログ・コラムで取り上げています。燃料電池車の普及には、水素ステーション設置が必要不可欠です。

現在は、水素ステーション設置に関する規制や安全基準が厳しくて、容易に設置できません。政府は、今まで水素ステーション設置を加速させるため、規制や安全基準を勘案すると発言してきました。

本日の記事は、政府が規制や安全基準の緩和を2014年から15年にかけて実行すると明確化したことについて書いています。

トヨタ自動車が燃料電池車を今年から売り始めても、水素ステーションの数が少なすぎて購入に歯止めがかかるのは確実です。

燃料電池車は、今後の日本の自動車産業を引っ張っていく非常に重要な次世代自動車です。日本国内で、燃料電池車の普及を加速させて、実証試験を積み上げて2020年ころには海外市場(特に北米および欧州)で拡販できるようにもっていく必要があります。

燃料電池車は、CO2排出がゼロの理想的な環境対応車になりますので、低価格化と水素ステーション設置が進めば、必ず普及します。

燃料電池車の普及を見越して、ベンチャーや中小企業の動きも活発化しています。燃料電池車の量産体制を作るには、現在のガソリンエンジン車やハイブリッド車(HV)と同じように、多くの関連メーカーが参加する産業集積を作る必要があります。

産業集積を日本国内で実現するには、燃料電池車の開発・実用化・実証試験を加速させることが重要であり、必要です。

政府は、当面の間、燃料電池車を普及させるため、購入者に助成金を出して、ガソリン車やHVの高級車並みの価格で買えるようにします。

水素ステーション設置が進めば、燃料電池車が売れる事業環境が整います。無公害車との点からは、電気自動車(EV)も有効ですが、現在の電池性能では、ガソリン車やHVと同じように使えません。

日本にとっては、燃料電池車の普及が世界市場で無公害車事業の勝ち組になるために必要です。そのために、政府は水素ステーション設置にも助成金を出して、建設費の3分の2程度を補助する予算枠の確保を目指しています。

トヨタやホンダが量産型燃料電池車を開発・実用化する前には、この次世代自動車は、高価格であることや水素ステーション設置の難しさから非現実的と言われたことがありました。

しかし、トヨタとホンダは、高額の開発コストを投資して、長期間開発・実用化の努力を行ってきました。

その結果、ようやく燃料電池車が一般的に購入できる販売価格の水準まで下がってきました。何度か、本ブログ・コラムで書いていますように、自動車産業は、非常にすそ野が広く、次世代環境対応車で、トヨタやホンダが世界市場の勝ち組になることは、大きな新規事業機会立上につながります。

政府は、この点を理解して、燃料電池車や水素ステーションの普及に向けて不断の努力を継続しています。

水素ステーション普及には、自動車だけでなく、バスやトラックにも燃料電池車化する必要があります。日野自動車も燃料電池バスを2020年前に販売開始する計画を発表しています。

水素の消費量を増やすために、水素による発電事業の計画も進んでいます。また、パナソニックや東芝などの電機機器メーカーは、人工光合成の技術を飛躍的に高めて、水素を海水などから作る事業を2020年ころをめどに実用化する動きをかけています。

将来、多くのガソリン車やHVなどが、ほとんど燃料電池車などに置き換われば、日本のCO2排出量は大幅に削減できます。石油の輸入量も減少しますので、貿易収支改善にも寄与します。

燃料電池車や水素ステーションなどの普及は、日本経済や環境にとってマイナス影響はほとんどないので、関連メーカーは技術革新を加速させて、世界市場で圧倒的な実力をつけることが重要です。

トヨタやホンダ、日野自動車などのメーカーの動きや政府の規制緩和や積極的な助成金施策は、燃料電池車や水素ステーションの普及に大きなプラス効果を与えています。

今後とも、関連メーカーなどの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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