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日経記事;『設備投資調査、製造業は電機・車が上積み ソニー8.3%増、スマホ部品強化。。。』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月1日付の日経新聞に、『設備投資調査、製造業は電機・車が上積み ソニー8.3%増、スマホ部品強化 ダイハツ、マレーシア新工場』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『2014年度の設備投資動向調査(修正計画)で、製造業では主に電機や自動車が投資額を上積みした。海外メーカーの低価格スマートフォン(スマホ)の販売増や自動車の海外生産拡大が、関連産業の設備投資を後押ししている。製造業を業種別にみると、17業種のうち過半の11業種が上方修正した。

ソニーは半導体子会社の熊本拠点などで画像センサーの生産能力増強に投資。

電機は3兆8554億円で当初計画を1.3%上回った。ソニーは投資額を150億円(8.3%)拡大した。
増額の大部分が「積層型CMOSイメージセンサー」と呼ぶ最先端のスマホ向け画像センサーだ。半導体子会社の傘下の長崎テクノロジーセンター(長崎県諫早市)と熊本テクノロジーセンター(熊本県菊陽町)で月産能力の約1割拡大を決め、15年度までに合計で約350億円を投じる。

TDKも14年度の投資規模を計画より100億円(12.5%)増やし、900億円とする。中国スマホメーカーからの受注が好調で関連部品の設備を増強する。北米メーカーに出荷が伸びるリチウムポリマー電池の製造能力も高める方針。上釜健宏社長は「電池事業がスマホ向けで盛り返してきた。設備投資を前倒しして対応する」と話す。

自動車は当初計画比1.8%増の3兆7108億円だった。ダイハツ工業は約150億円でマレーシアにエンジン工場を建設する一部の投資額を今年度の投資計画に追加することなどで、50億円上方修正した。

部品メーカーも投資に動く。デンソーは国内で老朽設備の更新などを決めた。

非製造業は16業種のうち8業種が下方修正した。通信(1.6%減)や小売業(1.7%減)の縮小が目立った。

当初計画からの減少幅が最も大きかったのはソフトバンクで、1000億円(7.7%)減らした。子会社で米携帯電話大手のスプリントが計画を縮小したことが主な要因。高速通信「LTE」対応のネットワーク整備が進み、接続状況が改善しているためという。

資材などの調達費の高騰が投資抑制につながるケースも出てきた。当初計画から90億円引き下げた大和ハウス工業は住宅や物流施設向けの土地の取得が計画通りに進んでいない。大野直竹社長は「入札物件は価格勝負になっており、調達が非常に厳しい」と話す。』


企業の設備投資は、今後数年先の事業展開に対する企業の経営施策を具体化するものになります。私は、競合他社や同業他社の今後の具体的な経営施策をみるための重要な参考情報にしています。

一般的に企業は、競争力の強化、製造事業者であれば生産能力増強、コスト削減などのために、設備投資を行います。

本日の記事では、ソニーが「積層型CMOSイメージセンサー」の生産能力増強のために、投資額を150億円(8.3%)増やすことについて書いています。ソニーのCMOSセンサーデバイスに対する投資増額は、生産能力増強と共に、センサーデバイス自身の競争力強化、あるいは製品ラインナップの増強も含まれるとみます。

エレクトロニクス事業分野で、今のソニーの経営を引っ張っていますのは、ゲーム機器とCMOSセンサーデバイスです。

CMOSセンサーデバイスについては、ソニーは世界最大のメーカーであり、競争力も群を抜いて強さを発揮しています。

ソニーは、11月25日に、エレクトロニクス事業の2017年度の経営数値目標を公表しました。この公表内容によると、売上高営業利益率はデバイス事業が最大12%、ゲーム事業が同6%を見込み、エレキの成長をけん引するものになっています。

スマートフォン(スマホ)事業は2015年度にかけて構造改革を行い、テレビ事業のように収益を確保できるものにするとのこと。ソニーにとって、スマホ事業は決して大きな事業収益源にならないことを確認したものと理解します。

ソニーがなぜスマホ事業を中核にしようとしたか、理解できませんが、今後は赤字を出さないように事業するやり方に徹底する必要がありますし、その方向性を明示しました。

スマホに搭載されますセンサーデバイスは、ますます多様化、高画質化、高機能化、低コスト化など多岐にわたる要求仕様が出てきます。

ソニーがスマホ事業者のVOCをきちんと聞いて、センサーデバイスの製品開発・提供を進めていけば、今後とも、大きな事業収益源になることは確実です。

ソニーの発表内容によると、2014年度のセンサーを含むデバイス事業は、1兆5000億円の売上高を予想しています。

この売上高は、販売好調なPS4を中心とするゲーム機器事業の1兆6000億円とほぼ同金額になります。

さらに、ソニーは、2015年度より車載用途のセンサーデバイスを製品化・事業化するとしています。

もしソニーのセンサーデバイスが車載用途で採用されますと、大きな新規事業機会を得ることになります。

自動車は、グーグルが火をつけました「自動運転」をきっかけに、各種関連技術や事業が活性化しています。

そのうちの代表の一つが、自動ブレーキです。最近、世界最大手の自動車メーカーであるトヨタ自動車は、11月26日に2自動ブレーキを日米欧でほぼ全車種に導入すると発表しました。

トヨタは、センサーや制御を駆使した先進の安全対策でドイツなどの競合他社に先行を許しているとして、「ぶつからないクルマ」へのニーズは想定以上に大きいと判断して、全車種へ自動ブレーキ搭載を決めました。

当然、他の自動車メーカーも自動ブレーキ化への対応を行うことになります。

自動車の自動ブレーキ実現には、自動車に取り付けるセンサーデバイスの性能、画像処理や電子制御システムなどの高い総合的な技術力が必要になります。

一般的に高画質のセンサーデバイスは、多くの画像情報をもち、高額になります。自動車が雨や雪、霧などの多様な気象条件で、常に安定した自動ブレーキ機能をもつには、高画質センサーデバイスが必要になります。

しかし、高画質センサーデバイスは、一般的に画像処理に時間を要すると共に、高価格になりますので、安全性および普及帯価格での自動車装着には、多くの技術的・事業的課題が存在します。

ソニーがトヨタのような自動車メーカーと協業・連携して、自動車用途に最適な画質、画像処理、
電子制御システムなどを実現できれば、ソニーは、大きな新規事業機会を獲得できます。

この視点から、ソニーのセンサーデバイス事業の方向性や施策に注目していきます。センサーデバイス事業が、エレクトロニクスメーカーとしてのソニー再生のきっかけになることを期待します。

強みをもつメーカーが、差別化・差異化を可能にする技術や製品で、新規事業機会を獲得・拡大する良いケース事例になることをソニーに期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

 

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