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日経記事;『輸入企業、円安進行で防衛策 為替予約・値上げ広がる』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

11月23日付の日経新聞に、『輸入企業、円安進行で防衛策 為替予約・値上げ広がる』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。
 
『急速な円安による業績への悪影響を抑えるため、原燃料や製品を輸入する企業が防衛に動き始めた。ANAホールディングス(HD)などは、将来必要な外貨をあらかじめ決まったレートで売買できる「為替予約」と呼ぶ取引を増やした。

食品業界などでは値上げも広がる。逆風を受ける輸入企業は一段の円安への警戒を強めている。

ANAHDは2015年度に使う燃料のうち、事前に為替レートを確定する比率をそれまでの45%から60%に引き上げた。日本航空も15年度分について同比率を45%へ5ポイント高めた。航空会社は燃料を輸入に頼り、日航は1ドル=1円の円安が年26億円の費用増になる。

為替予約をしておけば、輸入企業は円安が進んだ際の収益悪化をある程度、避けられる利点がある。アジアで家具を製造して輸入するニトリホールディングスは10月以降、16年夏にかけての輸入分について為替予約の期間を3カ月長くした。

円安に原料高が重なる日清食品ホールディングスなど食品大手は、年明け後も製品の値上げを計画する企業が相次ぐ。輸入靴を扱うエービーシー・マートは、割引やセールを縮小して円安による費用増加を実質的に転嫁し、利幅を確保する。

ソニーは海外で生産して日本に輸入する製品が多く、対ドルでは円安が減益要因になる。テレビなどの新機種投入時に価格の引き上げを検討する。さらに円安が続けば部材の調達先変更も視野に入れる。』


本日の記事は、最近進んだ円安が輸入品の価格上昇につながるので、大手企業による当該価格上昇への対抗措置のやり方について書いています。

石油や天然ガスは輸入していますので、円安は調達コストの上昇につながります。輸入コストの上昇は、電気料金の値上げに直結しますので企業や家庭に対する影響は大きくなります。

片一方、使用電気料金を多く払わないようにする節電対策機器やサービスが、並行して活発に開発・実用化されています。

使用電力量を抑える根本的なやり方で、対応する仕組になっています。石油や天然ガスの輸入価格上昇は、節電意識を高めて、更なる節電対策の技術やサービスを開発・実用化する効果を生み出します。

これらの節電技術やサービスは、国内で実証試験を行ったのち、ASEAN域内で事業化される動きにもなっています。節電対策は、日本だけでなく海外でも求められることによります。

問題があれば、対策ありの考え方であり、必要は発明の母になります。


最近、工場の海外移転が進んだ結果、円安になっても輸出が伸びないので、円安は輸入価格の上昇だけを引き起こし、マイナス影響が大きいとの論調があります。

確かに日本全体でみると、輸出金額が以前ほど円安になっても単純に伸びない状況になっています。これは、工場の海外移転が進んだ影響が出ていることによります。

しかし、中小企業の輸出を支援している観点からしますと、円安は明らかにプラスに働いています。国内から輸出している中小企業の価格競争力は、強化されています。

今まで価格競争力で、韓国、台湾、中国勢に負けていた中小企業が、復活しつつあり、市場シェアを奪い返している実体もあります。

輸入する資材が値上げしても、差別化・差異化できるものを製品化できれば、これらの値上げ分を吸収しかつ、円安効果で価格競争力がつきますので、全体の収益拡大をエンジョイしている中小企業が多くいます。

もちろん収益拡大をエンジョイするには、上記しました差別化・差異化できる技術やサービスをもっていることが前提になります。

従いまして、私は円安進行が行き過ぎであり、輸入価格の上昇が日本経済にマイナス影響を与えるという一元的な考え方に同意できません。

中小企業の中には、技術やノウハウ流出を避けるために、工場の海外移転をあえてやらないところも多くあります。

私は、このような輸出志向の中小企業支援を通じて、日本が少しでも外貨を稼ぐ体質強化するように貢献したいと考えています。

これは、日本は基本的に製品などを輸出して、外貨を稼ぐやり方で経済発展してきました。日本は、貿易立国であり続けないと、外貨を稼ぐことができない、との信念に基づいています。


また、輸出企業には、いつまで円安が続くかわからないビジネス環境があるので、円高に振れるリスクも想定して、顧客と結ぶ売買契約書には、為替レート変動に対する調整メカニズムを入れるよう支援・アドバイスしています。

この変動メカニズムは、想定以上の円安に振れれば販売価格を下げる、円高に振れれば販売価格を上げることで、輸出企業と顧客間の間で「Win/Win」の関係が構築できるメリットがあります。

いずれにせよ、短期的な円安あるいは円高に一喜一憂しなくてすむように、差別化・差異化を可能にする技術・サービス・ノウハウをもつことが非常に重要なことになります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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