第6章:プロモーションの健康状態を調べよう
⑲お客様に謝らせるような店が繁盛するはずがない
「すみませ~ん、お冷や下さい・・・」
飲食店でよく見る光景、よく聞くお客様の呼び声です。でも、よく考えてみればこれってちょっと変ですよね。だって、なぜ、お客様がスタッフに謝っているのでしょうか?
もしかしたら、その店は忙しいお店なのかもしれません。
もしかしたら、その日はスタッフの数が足らないのかもしれません。
まあ、そう思いたいのですが、多くの場合、ただ単にスタッフがお客様のコップの水が少なくなっていることに気がついていないだけ・・・たぶん、それが原因なのです。
きちんとした繁盛店では、こう言うことが起きません。
ホールスタッフは、お客様の一挙一動をよく見ています。決してじっと見ているようには見えないのですが、実はちょっとした動きを見て、状況や要望を判断しているのです。
なので、お客様が、スタッフに「すみません」と謝ることなどあり得ないのです。
例えば、お冷や(コップの冷水)やお茶が少なくなってきたという様子は、水を飲むときのコップの角度で分かります。空調が寒すぎたり暑すぎたりするときは、ストールを掛けたり、手で仰ぐ様子で分かります。スプーンやお箸が足りないときは、それを探す様子で分かります。
ベテランになると、お客様が食事を口に入れた瞬間の表情を観察しています。お口に合っているのかいないのか、熱いのか冷たいのかと、よく観察しています。そして、お客様が「あれ?」と言う表情をしたときは、自らすぐにお客様のところに伺うのです。
これは、超高級レストランの話ではありません。カジュアルなレストランでも、これを自然とやっているスタッフはいるのです。
私が、マクドナルドでアルバイトをし始めたとき、ある研修用のビデオの中にこんなシーンがありました。
アメリカのマクドナルドの店内のシーンです。若い女性客が、カウンターでビッグマックを購入し、友人と楽しそうに会話をしながら席に着く。そして、ラップを剥がし、大きな口を開けてビッグマックにかぶりつく・・・その瞬間、「あれ?」と言う表情をする。その様子を見ていた、店長らしきかっぷくの良いマネジャーが、すぐにお客様のところに飛んでいき、「どうされましたか?」と伺ったのです。お客様の若い女性は、「う~ん、ちょっとこのビッグマック冷めてるんじゃない?」と怪訝そうな顔をしながら言います。店長はすぐに、その商品を受け取り、「申し訳ございません、そぐに温かい出来たてのビッグマックをお持ちします。少々お待ち下さいませ。」と言って、キッチンに戻り、新しく出来上がったビッグマックをお客様に届ける。お客様は、新しいビッグマックにかぶりつき、今度はニコリ。
ホールスタッフが、お客様の様子をしっかりと観察して、何かを感じたらすぐに対応するのは、超高級レストランでなくても、ファーストフードでも同じなのです。
しかし、多くの飲食店のスタッフは、お客様の表情や様子ではなく、テーブルの上の食べ終わった食器を見ているのです。もちろん、それも大切な視点ですが、もっと視点を上に上げて、お客様の様子を見て欲しいものですね。そうすればお客様を、こんな気分と声で謝らせるようなことはないのですから。
「すみませ~ん・・・」
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