36.『祝婚歌』に学ぶ(5) - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

松山 淳
アースシップ・コンサルティング コンサルタント/エグゼクティブ・カウンセラー
東京都
経営コンサルタント

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対象:人材育成

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36.『祝婚歌』に学ぶ(5)

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正しいだけでは人は動かない




 『祝結歌』

  正しいことを言うときは 
  少しひかえめにするほうがいい
  正しいことを言うときは 
  相手を傷つけやすいものだと
  気づいているほうがいい
    
    (吉野弘 童話屋)


リーダーは正しいことを言うものです。

正しいことを言って、
正しい道へと部下を導き
ともに成長をしていく。

そうあったら
清く正しく美しいことです。

しかし、

「私は正しいこと言った」
「私は当然のことを言ったまでだ」
「私は正しいから悪くない」

と、慢心し部下の心への配慮を怠ると
後々、大きな摩擦へと
発展してしまうことがあります。

なぜなら、

上司から見た「正しいこと」と
部下から見た「正しいこと」は、
異なるからです。

いや、もっと根本的に

物事の正邪は常に表裏一体であり、

「正しきことは、同時に、過つこと」

だからです。

失敗した部下は、ほとんどのケース、
自分で自分を責め傷ついているものです。

傷口に塩をぬりこまないためにも、
正しいことに執着しすぎて
ついつい、人を責め立てる癖のある人は、
今日のフレーズを頭の隅にいれておいたら
いかがでしょうか。

「白河の清き流れに魚住まず」

江戸時代の狂歌にもありましたね。

ここで念をおしておきたいのは、だからといって

「正しいことを言ってはいけない」

とは言っていないことです。

正しいことは人を傷つけると気づいていて
リーダーが、正しいことを言う場合と
そうでない場合には、
のちのち差がでてくる。

そんなことでございます!

それでは、失礼します。

 EARTHSHIP CONSULTING


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