日経記事;『社説 経済減速でも成長の歩み止めぬ世界企業』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『社説 経済減速でも成長の歩み止めぬ世界企業』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

10月25日付の日経新聞に、『社説 経済減速でも成長の歩み止めぬ世界企業』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『世界経済に減速の懸念が強まり金融市場が乱高下をくり返すなかで、世界の大企業による決算発表が本格化してきた。

調査会社トムソン・ロイターの集計によれば、世界の景気動向を敏感に反映する米国の主要500社は7~9月期に収入が前年同期に比べて4%伸び、純利益は7%増えたもようだ。

直近の企業業績の現状や経営者らが明らかにした見通しから判断する限り、景気の先行きについて市場が懸念するほどに悲観する必要はないようにもみえる。

ただ、全体としては底堅い印象と同時に、いくつかのリスクも顕在化しつつある。日本勢にも当てはまるもので、今後の経営のカジ取りを注視したい。

リスクの一つは、収益を確実に上げられる地域が北米地域に偏る傾向がうかがえることだ。

たとえば米建機大手のキャタピラーは7~9月期、北米事業は15%の増収だったが中南米で19%減収となり、全体の売上高はほぼ横ばいにとどまった。経費の抑制などで増益を保っているとはいえ、成長の中期的な道筋が示されたとはいいがたい。

加えて、中核事業の競争優位が長続きしないという現実に、少なくない企業が直面している。

オランダのフィリップスはAV(音響・映像)にかわる主力事業として医療機器を育て上げたが、このところユーロ高などで苦戦を余儀なくされている。韓国サムスン電子は稼ぎ頭のスマートフォンで中国勢の攻勢を受け、7~9月期は6割減益だった。

高い競争力を誇る米IT(情報技術)企業も例外ではない。グーグルは買い物の検索でアマゾン・ドット・コムなどの追撃を受け始めた。対抗してデータセンターなどへの投資を増やした結果、7~9月期の収益が圧迫された。

顕在化する様々なリスクを乗り越えるため、強さに磨きをかけようとする企業は多い。

半導体の製造受託で世界2位の米グローバルファウンドリーズは、世界首位の台湾積体電路製造(TSMC)との差を縮めるため、米IBMから半導体製造部門の譲渡を受けることを決めた。

経営環境が不透明ななかでも、世界の大企業は成長のための攻勢を止めていない。米欧アジアの企業とグローバルに競争している日本勢も、改革の足取りを速める必要がいちだんと増している。』


本日の日経新聞社説は、当然のことを当然のごとく書いています。世界市場で事業展開する企業は、常に激しい競争に直面しています。

この競争が、各企業に自社商品やサービス内容の見直しと競争力強化を常に意識させています。競争は、よりよい商品やサービスを提供するための源泉となります。

今まで、海外企業との競争を意識せずに国内市場を中心に事業展開してきた国内企業が、事業のやり方を見直す状況になりつつあります。

一つは、少子高齢化や15歳から64歳までの生産年齢人口減少からくる、国内市場の縮小です。

ベンチャーや中小企業が、他社を圧倒する競争力や差別化・差異化可能な商品やサービスにより、国内市場で築き上げた、ニッチ市場自体縮小する事態が発生しています。

二つめは、アジア勢を中心とする海外企業の国内市場参入です。海外企業は確実に実力をつけており、今まで以上に激しい競争が国内市場で起こりつつあります。

今まで多くの国内企業は、競争相手として、同じ国内企業を意識していれば事業展開できました。
現在、多くのベンチャーや中小企業が海外企業との競争を意識して、国内市場で事業する必要に迫られています。

国内ベンチャーや中小企業は、縮小する市場でより激しい競争に直面することが多くなっています。


国内で成功したベンチャーや中小企業の多くは、ニッチ市場で高いシェアをもっています。しかし、そのニッチ市場自体が縮小し始めている状況に直面する企業が増えています。

企業は、一般的に収益拡大を図っていますので、収益縮小の事態を避ける動きをとります。一つの方法は、海外市場を開拓することです。

特に、今は、かっての異常な円高状況下に比べると、US$対して円安状況になっていますので、輸出事業の採算性を確保しやすくなっています。

実際、異常な円高時に、多くの中小企業は、韓国企業との価格競争に負けてシェアを落としました。しかし、最近では、多くの中小企業の価格競争力が復活して、韓国企業からシェアを奪還しつつあります。

もちろん、為替レートは、将来円高に戻る可能性がありますので、中小企業は何時でも輸出競争力の維持向上を努力し続けることが必要です。

私は、経営コンサルタントとして、多くのベンチャーや中小企業の新規事業立上や海外市場・販路開拓を支援しています。

最近の国内製造事業者の特徴として、日本からの輸出を前提に海外市場・販路開拓を行う企業が増えていることがあります。

特に、高度な加工技術や部品・製品をもっている企業が、競争力やノウハウの維持や海外企業への流出リスク低減のため、国内生産・輸出にこだわる傾向が高くなっています。

この中小製造事業者の動きは、私を大いに勇気づけしてくれます。日本は、基本的に貿易立国ですので、輸出事業が伸びないと衰退する状況になります。

消費者市場に近いところに工場を作って、販売するやり方は有効です。しかし、すべての企業が輸出を止めて、すべて現地生産に切り替えたら、日本経済がもちません。

海外市場への輸出事業で競争力の維持向上ができる中小企業は、国内生産・海外市場・販路開拓を積極的に行ってもらう必要があります。

私は、最近、そのような中小企業の経営支援を強化しています。

電気電子機器メーカーに対して、手本となる海外企業の例として、フィリップスをあげています。そのフィリップスは、本日の記事にありますように、ユーロ高で新規事業として立上げた医療機器ビジネスで、競争力低下の問題に直面しています。

フィリップスは、過去に似たような課題に何度も直面してきました。一部海外生産や競争力のある商品開発などでフィリップスは、巻き返しを図るとみています。

フィリップスの今後の動き方も注目しています。

国内ベンチャーや中小企業が海外市場・販路開拓を行う場合、多少の円高になっても収益性を確保するやり方について工夫する必要があります。

競争力のある商材を扱っているならば、輸出価格に為替レートの変動を反映させる為替変動メカニズムを取り入れるやり方があります。

また、インターネット通販の急激な拡大は、物流インフラの充実を実現しています。日本から効率的に輸出するインフラは、高効率化しつつあります。

物流インフラの充実は、より低コストの物流と配送リードタイムの短縮を実現しつつあります。

国内ベンチャーや中小企業は、国内市場だけでなく、海外市場・販路開拓を視野にインターネットをフル活用して、情報発信や広告宣伝、販売・物流などの事業を行うことで成長機会を増やす努力が必要であり、重要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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