- 土井 健司
- 土井経営研究所 代表
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
世界的な資源高を背景に、原油、穀物、貴金属、非鉄金属などの商品指数連動する投資信託に人気が集まってきている。
現在の商品投資信託は商品指数に値動きが連動する債券に投資するものが主流である。
商品指数には、代表的な指数として、「S&P GSCI商品指数」があり、小麦、とうもろこし、小豆、砂糖、コーヒー、牛肉、金、ニッケル,ガソリンなど24の商品先物で構成されている。また、世界生産金額により加重平均されていて、エネルギー部門の比率が約76%と高い。他には、「ダウ・ジョーンズAIG商品指数」があり、エネルギー部門の比率を最大33%に制限するほか、その構成銘柄や構成比率を年1回見直しするなど、より安定的な運用に特徴がある。また、最近は、ジム・ロジャーズが開発した「ロジャーズ国際商品指数(RICI)」もある。
「S&P GSCI商品指数」指数を使った「グローバル・コモディティ・オープン(毎月)」(野村アセットマネージメント)は過去1年間のトータルリターンが34.74%に達し、全ファンドの1年間トータルリターンランキングのトップになっている。また、「ダウ・ジョーンズAIG商品指数」連動型では、「AIGコモディティファンド<1年決算型>」(AIGインベストメンツ)があり、同じく1年間のトータルリターンが10.82%となっている。
商品投資信託は、一般的に株式と反対の値動きをする、反相関関係の傾向にあり、今のように世界的な株価下落局面では、特に注目されている。
しかし、資金に余裕があり積極的にリスクを取れる人以外は、長期的な視点で、分散投資に徹してポートフォリオに一部組み込み、その比率も10%以内にとどめるのが良いかもしれない。