第2章:お店の商圏とポテンシャルについて理解しよう
③商圏には「面」と「線」と「点」があることを知ろう
「『商圏』は、面だけではなく、線も点もあるんだよ。それらは、お客様が来店されるきっかけとも密接に関係があるんだ。」
前出の出店調査部長は、「商圏と来店きっかけ」の関係についてよく理解することが、新店売上予測や既存店の売上げ向上対策を立てる際に重要な情報になると話しています。
お客様には「来店する店を知るもしくは思い出す刺激」つまり「きっかけ」があるから店に来られます。
たくさんの店で「来店客調査」をやっていますが、この「来店きっかけ」を聞いているところはさほど多くはありません。しかし、自店舗に来られているお客様の「来店きっかけ」を把握していたら、「どこでどんな」吸引対策を採れば良いのかが見えて来るのです。
例えば、ロードサイドの誘導看板を見て、店の存在と場所を知り、それで来店されたケースは、「誘導看板」が店を選んだきっかけとなります。
自宅にいて、新聞の折り込みを見て来店を決めたひとは、そのチラシがきっかけです。スマホに来るメルマガや、食べログやぐるなびなどの予約サイトの情報を見て、と言うひともいるでしょう。
ひとによっては、全然決めていなかったけれど、店頭の元気な呼び込みに引き寄せられてご来店、と言うケースもあるかも知れませんね。
「お店の健康診断」では、このように、お客様が「店」を選んだ「場所」と「きっかけ」をお伺いするのです。「きっかけ」とは、「方法」のことです。この「場所ときっかけ」のアンケートを採ると、「どこにいるひとに何を使って店の存在や販促や売りを伝えるのが効果的なのか」を知ることが出来ます。
そして、その場所(面、線、点)にいる潜在顧客の数を「商圏ポテンシャル」と言うのです。
「面」は、自宅や勤め先、学校、買い物先、娯楽先などのお客様の居た場所行く場所の集合体です。※2日前のブログ参照
この「居る場所(来た場所・行く場所)」は、全てのサンプルの内、店に近いところから80%くらいのサンプルに留めておきましょう。それ以上になると、「近くて狭い商圏」にはならない可能性があるからです。これは、地図上で範囲を得でき出来る場合は、GISでその量を調べます。商業施設などは、その施設の年間売上げ、駅ならば駅乗降客数、娯楽施設ならば入館者数で、ポテンシャルを計ります。
次に「線」ですが、これは、店の目の前お店を通行している「車」と「ひと」が動いているラインを指します。先ほどのロードサイドの看板や、店の看板が「きっかけ」となって来店される可能性のある人達が動いている道路のことです。ちなみに、「ひとの数」のことを「通行量」と言い、「車の数」のことは「交通量」と言います。計測されたデータを購入するのも手ですが、店舗前の人や車ならば、自分達で計測するという方法もあります。
最後は「点」です。見方によっては「線」と同じなんですが、この「点」は、その場所に何人いるか?と言うポテンシャルの事を指します。
例えば、駅の中央改札ならば、駅乗降客数の内何%がその改札を利用しているのかという情報(駅員さんに聞く)をもとにポテンシャルを数値化します。商業施設の入口の場合は、施設のデベロッパー担当者にお伺いすると(テナントの場合は)たいてい教えて下さいます。
これらの3つの場所のポテンシャルデータと、お客様から伺った「どこで何を見て決めた」データを合わせることにより、吸引力を高めるより効果的な方法を見つけ出すことが出来るのです。
「告知」による吸引力向上策は色々な方法があります。しかし、そのどれが自分達にとってもっとも効果的なのかは、お客様にお伺いし、商圏内をつぶさに見ておかなければ、見つけたポイントに対して「根拠を持って」施策を打つことは出来ません。
あなたが真剣に「自分の店の売上げを伸ばしたい」と思うなら、一度この3つの商圏データと「きっかけ」を調べて把握することをしてみましょう。きっと、「だからこうしよう」と言う施策が見えてきますよ。
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