日経記事;『光合成、植物超す効率 パナソニック、車燃料など生成 実証実験へ』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『光合成、植物超す効率 パナソニック、車燃料など生成 実証実験へ』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

9月15日付の日経新聞に、『光合成、植物超す効率 パナソニック、車燃料など生成 実証実験へ』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『パナソニックは太陽光と二酸化炭素(CO2)、水を使ってメタンやエタノールといった燃料をつくり出す次世代技術「人工光合成」で、世界最高の変換効率を実現する電子材料を開発した。

メタンなどの生産量が従来の5倍に高まったという。CO2を発電や輸送の燃料に活用する実証実験を2020年までに始め、この分野のビジネスで先行したい考えだ。

光合成は植物が太陽光で水を分解して水素イオンなどを取り出し、CO2を別のエネルギー物質に変える自然現象だが、変換効率は太陽光エネルギーの0.2%程度。

パナソニックの新技術では0.3%と、世界で初めて植物を超えた。新開発の電子材料は改良を重ねれば、実用化のメドとなる1%の変換効率を達成できる可能性がある。

開発したのは、窒化ガリウムなどの半導体に希少金属(レアメタル)のインジウムを混ぜた特殊素子。この素子で太陽光と水を電気エネルギーに変換し、銅の触媒を使いCO2からメタンやエタノールをつくる。

ゴミ焼却場など大量のCO2を出す施設の近くに試験プラントを設け、コスト削減など事業化に必要な課題の克服に取り組む。

パナソニックは09年に人工光合成の研究に本格着手した。地球温暖化の原因とされるCO2から、発電用の燃料となるメタンや、ガソリンに混ぜて自動車の燃料に使えるエタノールを取り出す技術を確立できれば、新たな事業として大きな成長性を見込める。このため、パナソニックは基礎研究分野の重要プロジェクトに位置づけている。』


2012年7月29日に、日経記事;『パナソニック、人工光合成を植物並み高効率に』に関する考察 [新規事業開拓・立上] のタイトルで、ブログ・コラムを書きました。

およそ2年前になります。

このときの記事の骨子は、以下の通りです。

「パナソニックは植物とほぼ同等の効率で人工的に光合成する技術を開発した。太陽電池に似たシステムを使い、太陽光と水と二酸化炭素(CO2)から有機物を生成。

2015年には自動車の燃料としても使うエタノールの合成で実用化を目指す。人工光合成は植物と同様に太陽光で水とCO2からエタノールなどの有機物をつくる技術。

今回、太陽光と水、CO2を反応させるシステムにLED(発光ダイオード)などの半導体に使う窒化ガリウムと独自の金属触媒を採用した。

光合成で生成する有機物の変換効率を従来技術の5倍に高めた。植物並みを達成したのは同社が世界初。

今後は太陽光パネルに似た形状の触媒を使った人工光合成システムを試作し、実証実験を始める。15年度には人工光合成で生成したエタノールを燃料にした発電システムの実用化を目指し、並行して商業ベースに乗せるため部材の改良などコスト削減を進める。。。」

上記のように、2年前は、「光合成で生成する有機物の変換効率を従来技術の5倍に高めた。植物並みを達成したのは同社が世界初。」がポイントでした。

本日の記事によると、「パナソニックの新技術では0.3%と、世界で初めて植物を超えた。」とのこと。

植物以上の効率で光合成を実現したことが、大きな成果になります。2年前は、植物並みの光合成でしたので、2年間で技術革新が起こり、0.1%の効率向上を実現したことになります。これは、大きな成果です。

素材や部材・部品・装置などの技術革新は、継続的な研究開発・試作品製作の過程で生まれます。
辛抱強く研究開発を進めれば、実用化の目処がたつ可能性があります。

最近では、この好実例として、東レや帝人が長年研究開発・実用化を行ってきた「炭素繊維」が飛行機や自動車に使われるようになっています。

いったん実用化の目処がたてば、更なる実用化検討作業の中で、大きな成果が生まれることは、過去の実績が証明しています。

炭素繊維が自動車車体に本格的に使われるようになると、大きな新規事業となります。


本日の記事によると、パナソニックは、光合成がビジネス用途に適用される条件となる1%の変換効率を2020年までに実現することを目標にして、開発・実用化を進めています。

この0.1%の光合成変換効率の向上は、上記したように大きな成果であり、実用化の目処となる1%の実現に向けて可能性を高めたことになります。

人工光合成は、太陽光とCO2、水を使ってメタンやエタノールといった燃料をつくり出しますので、究極の環境対応ビジネスの一つになります。

CO2は、地球温暖化の最大要因の一つとされていますので、大規模な人工光合成装置が実現すると、将来、地球規模でのCO2削減効果も期待できます。

このことは、パナソニックなどの国内企業に、環境・エネルギー分野で大きな新規事業機会が生まれることを意味します。

国内企業では、トヨタ自動車もも人工光合成からエタノールを作る技術開発を行っています。2年前のブログ・コラムで書きましたように、パナソニックとトヨタなどの国内関連企業が、お互いに切磋琢磨しながら、或いは、連携しながら、オールジャパン体制で実用的な人工光合成によるエタノール製造技術の早期実現に大いに期待します。

今後とも、人工光合成について、パナソニックやトヨタなどの国内関連企業の動きに注目していきます。

パナソニックに対しては、1%の光合成変換効率実現を2020年より前に実現することを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

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