第1章:売上げの基本データを確認しよう
③「客単価」と「メニュー」「スタッフ」の関係を分析しよう
「サービス力と客単価は密接にリンクしている。だから客単価を下げるようなレベルのスタッフは、鍛え直さないといけない!」
あるチェーン店の敏腕部長は、こう言っていつも店舗毎の客単価動向を確認し、店長やエリアマネジャーを厳しく指導しています。
彼に言わせれば、「『お客様の言うとおりの注文しか受けないスタッフ』と『お客様の様子を的確に判断してタイミング良くお薦めが出来るスタッフ』とでは、客単価の平均は3割以上違ってくる。店長は、そう言うスタッフを育てなくてはいけない!」と言うことなのです。
飲食店は、アパレルや家具店などと違って、「誰が誰に何を売ったか」と言うデータは正確に記録することが難しいのです。お客様毎に担当者が100%決まっていて、入店からお会計までの全てを担当できるようなレストランならば可能ですが、カジュアルなレストランやカフェなどでは、ちょっと厳しいのです。
しかし、ざっくりと時間帯別に見たら、そのスタッフがいるといないとでは、客単価の平均が明らかに違って来るものなのです。例えば、客数と同じように、客単価も、曜日、時間帯別、そしてその時間帯に勤務しているスタッフ名とをリンクさせれば、おおよその傾向は見えてきます。
余談ですが、新幹線の車内販売員などは、その接客力の違いで、売上げが全然違うと言うことをご存じでしょうか。一般の販売員の平均では1日8万円のところ、もっとも売るスーパー販売員になると、なんと50万円も売ると言うから驚きですよね。販売力、接客力は、売上額に大きな影響を与えるのです。これは、飲食店・レストランでも同じことです。
店長は、ホールスタッフが、どの様に接客をしているのかを、ひとりひとりつぶさに観察をしなくてはなりませんが、その販売力の結果は、時間帯の客単価を見ても判断することが出来ます。
昨日の「客数分析」でもお話ししましたが、時間帯毎のメニュー構成も客単価と合わせて見ていくと面白い傾向が見えてくる様になります。スタッフによって売れ筋が違ったりするのです。スタッフによっても、「売りやすい商品」とか「自分の好きな商品」とかがあるのです。レベルが上がってくると、キッチンとうまく連携して「お薦めして欲しいメニュー」を上手にお薦めしてご注文を頂けるようにもなります。
あるレストランで食事をしたときのことです。笑顔の素敵なホールスタッフが、生青海苔のゼッポリーニ(ナポリ風天ぷら)を本当に美味しそうにお薦めするので、思わず「そんなに美味しかったの?」と聴くと、自分が休みの時にこの店で食事したときに、一番印象に残っているメニューだったんだそうです。自分が働く店のメニューを「お客様の立場で好きになる」って、素晴らしいスタッフだな、と思った次第ですが、きっと、その時間帯のメニュー分析をしたら、一番の売れ筋商品になっているかも知れませんね。
ぜひとも、売上げや客数についてだけではなく、「客単価」「商品構成」と「シフトスタッフ」を時間帯に別に比較分析をしてみて下さい。
間違いなく、売上げ対策に役立つ面白いデータが見えてきますよ。
※写真は、大阪南堀江のクオールレルディーノの生青海苔のゼッポリーニです。美味しいですよ!
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