日経記事;『ネット通販でドイツ系先行 東南アジア最大級「ラザダ」 創業2年,楽天などと激突』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;『ネット通販でドイツ系先行 東南アジア最大級「ラザダ」 創業2年,楽天などと激突』に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 海外展開

皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

9月11日付の日経新聞に、『ネット通販でドイツ系先行 東南アジア最大級「ラザダ」 創業2年,楽天などと激突』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『東南アジアのインターネット通販市場の開拓で、独ベンチャーキャピタルが設立した「ラザダ」が先行している。創業からわずか2年で主要6カ国に事業を広げ、域内で最大級のネット通販企業になった。

親会社の独ロケット・インターネットは10日、新規株式公開(IPO)の計画を発表し、さらに投資を拡大する方針だ。成長市場を巡り楽天や地場企業との競争が過熱しそうだ。

健康・美容、家電、携帯端末など品ぞろえの幅広さが魅力(ラザダのホームページ)

流行商品が並ぶ靴屋。2人の女性客が同じハイヒールに手を伸ばし、1足の靴を巡って奪い合いが始まる――。これはフィリピンやインドネシアなどで流れるラザダのテレビCMのワンシーン。「オンラインショッピングなら欲しいものが何でも買える」。CMに込められたメッセージだ。

「他のサイトと比べて品ぞろえが豊富で、お気に入りのネット通販ショップです」。インドネシアの女性会社員、メリッサ・シモランキルさん(27)は、ラザダで購入した米グーグルの最新スマートフォン「ネクサス5」を手に笑顔を見せた。

ラザダは2012年に独VCのロケット・インターネットが設立した。ロケットは欧米で成功したネット事業モデルの「クローン」を新興国で展開する戦略で、これまで100社超のネット企業を立ち上げアフリカや南米にも進出した。ラザダは東南アジア版のアマゾン・ドット・コムだ。

健康・美容、家電、携帯端末など品ぞろえの幅広さが魅力だ。自社で商品を仕入れる直接販売と、2千超の企業・個人が出店する仮想商店街(モール)を並行して手がけるのが特徴だ。

米調査会社のコムスコアによると、13年3月のラザダの月間サイト訪問者数は半年前比でインドネシアで84%、タイで60%伸びた。マキシミリアン・ビットナー最高経営責任者(CEO)は「過去半年で商品の取引規模は倍増した」と明かす。

目を見張るのは事業展開のスピードだ。「我々は外資として東南アジア広域に本格参入した最初のプレーヤーだ。まずは規模拡大に集中する」(ビットナーCEO)と、早期の顧客囲い込みを狙う。

米アマゾンや中国のアリババ集団など世界の巨人が本格参入する前に一挙にタイ、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムで同時にサービスを開始した。

コムスコアの調査では、13年3月のラザダの訪問者数が同5カ国のうち4カ国でネット通販サイトの上位5位以内に入った。楽天はフィリピンとベトナムには未進出という事情もあるが、5位以内はタイだけだった。

各国に倉庫や配送センターをいち早く設置し、地元の物流会社などと組みながら配送体制を整備した。「顧客サービスの質を維持する唯一の方法は自前で物流網を持つこと。時間を無駄にせずに素早く事業展開できる」(ビットナーCEO)。

豊富な資金力が拡大路線を支えてきた。これまでに同社の将来性を評価する英の小売業大手、テスコやJPモルガンなどから、計4億3000万ドル(約460億円)の資金を調達した。

サイバーエージェント・ベンチャーズによると、東南アジア主要5カ国のネット通販市場は13年の153億ドルから19年には4倍の622億ドルまで成長する見通しだ。

楽天は09年にタイに進出し、インドネシア、マレーシア、シンガポールと順次「楽天市場」を開設。中小の個人事業者など4カ国で計3千店以上がサイトに出店し、取扱商品数も135万点まで増やしてきた。自前の直接販売を強化するラザダとは違い、楽天はモール事業に集中し、出店者の売上高を増やすことで収益向上につなげる。

そのため各地に散らばるECコンサルタントが出店者を足しげく訪問し、販売戦略などをともに練り上げる。楽天の上野昌哉アジア地域ビジネス統括グループ次長は「店舗との連携を密にすることで商品・サービスの品質を高め差別化をはかる」と語る。

米イーベイも出資する韓国系の「Qoo10」は東南アジアを中心に5カ国に進出している。各国では地元起業家も次々と市場に参入し、群雄割拠の状況になっている。』


何度か本ブログ・コラムで書いていますように、ASEAN域内では、スマホが急速普及しています。これは、中国やインド製の安いスマホの販売台数が急激に伸びていることによります。

インターネットの出口がスマホとパソコン、タブレット端末で急拡大しています。このことは、インターネットを活用する人口や市場が急拡大していることを意味します。

米国や日本市場ですでに起こっているように、ASEAN域内でもインターネット通販のユーザー数が急拡大することになります。

これは、いったんインターネットやネット通販の利便性を体験すると、その魅力に取りつかれることによります。

インターネット活用層は、当初若い人たちになりますが、インターネット活用の広がりと共に、使用ユーザー層は多様化して、年配者も使うようになります。

 

市場規模の観点からは、ASEANの中ですでに先進国入りしているシンガポールを除くと、タイの中間所得層の伸びが顕著になっています。

タイは、事実上、失業率がほとんどゼロの状態になっています。これは、誰でも簡単に就職先を確保できることを意味します。

タイでは、15歳から64歳までの生産年齢人口層が現在、ほぼ天井状態になっており、今後ゆるやかに減少していきます。

タイは、同時に日本を中心とする外資導入を積極的に行い、電気・電子機器や自動車を中心に巨大な産業集積が進みました。

その結果、上記生産年齢人口層の収入は、完全雇用状態と労働者賃金の上昇により大幅に伸びました。

タイでは、巨大な中間所得層が構築されました。この中間所得層の買物意欲は活発であり、日本にも多くの観光客が訪問しています。

一般的に国の消費者市場の大きさは、中間所得層である生産年齢人口の数とこの層の収入額で決まります。

タイの一人当たりGDPは、シンガポールやマレーシアより低いですが、人口の大きさでこれらの国より巨大な市場を形成しています。

タイの生産年齢人口はゆるやかに減少しても、中間所得層が構成する巨大な消費者市場は当面維持されます。

現在、インドネシア、ベトナム、フィリピンが第2のタイを目指して、積極的に外資導入をはかり、経済活性化の動きを加速しています。

これら3カ国の社会インフラ(水道、電力供給、道路、鉄道、港湾など)の整備は、まだ道半ばであり、タイに後れをとっています。

3カ国の経済状況がタイ並みになるには、まだまだ時間を要します。しかし、現時点で、日本を中心とする外資を積極的に受け入れていますので、生産年齢人口層がより容易に就職先を見つけやすくなり、かつ、労働者賃金も上昇していきます。

これは、近々にこれら3カ国でも巨大な中間所得層が形成されつつあることを意味します。


本日の記事は、ドイツのネット通販事業者である「ラザダ」が先行して投資を行い、ASEAN市場で事業拡大していることについて書いています。

残念ながら、現時点では楽天より先行して拡大しているようです。

国内企業がASEAN市場に輸出する、BtoCタイプビジネスのプラットフォームとして、「ラザダ」や「楽天」などの通販サイト積極的に活用する時期になっていると認識しています。

あるいは、自社の専用サイトからネット通販事業をやることも可能です。SEO対策をしっかりと行って、顧客から関心をもってもらえれば自社のネット通販サイトからの販売が可能です。

ASEANは、2015年に経済統合を行い、域内の輸出入関税がゼロか現行より低くなることが予想されます。

この経済統合は、ものとお金の流れを加速しますので、域内経済が活性化する可能性が高まります。日本企業にとっては、日本から輸出や域内で生産した商品販売の商機拡大につながります。

このときにポイントになるのが、Webサイトによる情報発信やネット通販の活用です。インターネットやWebサイト、SNSなどを巧みに使いこなすノウハウ・スキルが必要になります。

ネット通販に関しては、アマゾンもASEAN域内に積極的に投資して参入してくるとみています。ネット通販のプラットフォームを使う側は、いろいろなネット通販事業者が競争して、より使い勝手が良く効果的なサービスが提供されれば、それを活用して事業拡大を図れます。

ASEAN域内でBtoCタイプのビジネスを行う場合、ネット通販の活用は、必要不可欠になっていくとみています。

十分な情報収集・分析と、しっかりとした事業計画を作成して、ASEAN市場に参入することが成功のためのポイントの一つになります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


 

 |  コラム一覧 | 

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。