生命保険の基礎知識
生命保険の意義
私たちは生活していく上で、様々な不安にさらされます。その中でも一家の働き手の死亡や入院による経済的な不安は大きいものといえます。もしものときのために経済的に困らないように事前に準備しておく必要があり、保障が開始する日からすぐに大きな保障が得られる生命保険は大変有効なものです。
生命保険と損害保険の仕組み
生命保険はあらかじめもらえる額(保険金)を設定し、死亡入院したときその満額をもらうことができます。たとえば、死亡保険金1000万円で加入した場合、病気で死亡しても事故で死亡しても1000万円支払われます。一方、損害保険は実際の損害に応じて保険金が支払われるため、そのときどきによってもらえる額が変わります。1000万円は最高額であり、その中で実際にかかった治療費や事故の大きさによって支払われる額が決まります。
保険で備えるか、預金で備えるか
生命保険と預貯金は大きく異なります。預貯金は自分が銀行に貯めていったお金に利息がプラスされるものであり、死亡や病気、事故などで大金が必要になったとき、すぐに十分なお金を用意することができません。生命保険はたくさんの人からお金を集め、その中から必要になった人に支給するという仕組みであるため、必要なお金をすぐに用意することができます。つまり自分の払ったお金が他の人を助け、他の人が払ったお金によって自分も助けられるという助け合いによって成り立っています。また、契約者全体が払い込んだ総額は保険会社が受取人全体に支払う額と等しくなるようになっています。しかし、若い人と年配の人とでは大きく死亡する率が異なります。そのため年齢・性別ごとの死亡率によって保険料は割り出されます。
生命保険の種類
生命保険には大きく分けて3つの種類があります。1つ目は死亡保険で、死亡または高度障害になった場合に保険金が支払われます。死亡保険のうち、保険期間を定めているものを定期保険といい、保険期間が生涯つづくものを終身保険といいます。また終身保険に定期保険を上乗せし、一定期間のみ保障を手厚くしたものもあります。2つ目は生存保険で、契約してから一定期間が満了するまで生存していた場合に保険金が支払われます。年金保険や貯蓄保険がその代表的なものです。3つ目は死亡保険と生存保険を組み合わせた生死混合保険です。保険期間の途中で死亡または高度障害になったときや保険期間が満了するまで生存したときに保険金が支払われます。
終わりに
以上のように生命保険には様々な特徴、種類があり、私たちは自分の生活プランにあった必要な保障は何かを考え、最も自分に合った保険に入ることが大切です。
このコラムの執筆専門家
- 高橋 成壽
- (神奈川県 / ファイナンシャルプランナー)
- 寿FPコンサルティング株式会社 代表取締役
FP王子がズバっと解決!
日本では数少ない総合型FPとしてセミナーや個別のご相談を承っております。累計のセミナー受講者数約5000名、年間相談件数200件超、暮らしとお金のことから経営相談など多岐にわたるコンサルティング業務を展開
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