本質と向き合えば成長できる! - 人材育成全般 - 専門家プロファイル

葛西 伸一
株式会社メンター・クラフト 代表取締役
東京都
経営コンサルタント

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対象:人材育成

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本質と向き合えば成長できる!

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コミュニケーション コーチング

通常、管理職になると大きく二つのミッションが課されます。



1)業務上の目標達成


2)人材育成



会社によっては、1)業務上の目標達成だけの会社もあります。
それは、会社の規模や方針などにも変わってきます。
しかし、1)業務上の目標達成を長期的に達成するためには、
やはり2)人材育成がなければ長くは続きません。

そして、私に言わせれば、短期的な業務達成よりも、
人材育成のほうが、遥かに難易度が高いと今までの経験から感じます。

 【全国共通の錯覚】



  (不満・悩み)  =  (自分でも気づいていない本質)

・部下にやる気がない = 部下のヤル気を引き出せない
・部下が育たない = 部下を育てられない
・新たな人材を入れたい = きっと新しい人材なら優秀だ(思いこみ)
・人を育てる余裕がない = 人を育てる技術がない
・部下が話かけてこない = 部下が話しかける雰囲気を作れない
・部下が報告してこない = 部下の報告を聴く姿勢を作れない
・部下の欠点はよく見える = 部下の長所を見つけられない
・アイツは全然わかってない = もう諦めた

・上司が話を聴いてくれない = 上司が聴いてくれるように話をできない
・上司が使えない = 上司を使えない
・誰もそれをやろうとしない = 自分はそれをやりたくない
・アイツが俺を嫌っているんだ = 俺が一番あいつを嫌いだ。
・なんで俺は評価されないんだ = おれはこれだけしか能力がないんだ
・上司は全然わかってくれない = もう諦めた

これらは、ほんの一例です。これらは、どこの企業でも必ず起きている
「不満や悩み」でしょう。そして、右側の本質は実はほとんどのケースで
このような真意が隠されています。
実は、言っている本人ですらあまり気づいていないんです。

自己防衛本能との闘い



これは、心理的に自己防衛本能が働いているためで、
読んでおわかりのとおり、「自分の責任だ」というのは、自己否定にもつながるため、
強い心の持ち主でないと、なかなかできません。
だから相手を否定して、自己確立をしようとしているのです。

しかし、これ何か気付づきませんか・・・・・?

そう、(仲の悪い)夫婦と同じ現象なんです。

夫婦も結婚前後は、「楽しい新婚生活を」「楽しい老後を」と期待します。
しかし、時間がたつにつれ、お互いの短所が目につくようになります。
最後はアラさがしになってしまいます。

「ウチの女房は・・・だ」
「ウチのダンナなんて・・・・だわ」

そしていつしか、「相手を褒めなくなる」「お礼を言わなくなる」
「周囲にグチを漏らす」などの現象になってしまうのです。

会社も同じなんです。
みなさんは、部下が新入社員・中途社員として入社してきたとき、
また他部門から異動してきたとき、彼(彼女)にどんな気持をいだきましたか?

おそらく、「どれだけ頑張ってくれるかな?」「新しい風を吹き込んでくれるかな?」
「よし、私が育ててやろう!」と少なからず思いませんでしたか?

よく「部下を信頼する。上司を信頼する。」という言葉を耳にしますが、
実は、ものすごく難しく、エネルギーがいるということを大半の人は理解をしていません。

相手に信じてほしければ、まずは自分から信じる。
自分から信じるということは、すべての犠牲を覚悟して、
とことんまで信じるということになるのです。

ビジネスで信じる事とは、どんなことか?



しかし、信じて裏切られたら(期待に応えてくれなかったら)どうしよう。
信じ続けるエネルギーがないなど、どこかに心理的な不安を抱えてしまうのが、
人間です。ですから、そう簡単に人を信じろといっても容易なことではないのです。

しかし、信じて花開いたときは、相手も自分も一歩成長ができます。

ビジネスシーンにおいては、「相手を褒めること」「相手と共感すること」
「相手を叱ること」「(場合によっては)転職を認めてあげること」も、
相手を信用するということなのです。しかし、これら全てを一人一人の人間に対処することは
とてもエネルギーの必要なことで簡単にはできません。

ですので、ひとつひとつでいいので、じっくりとやってみてください。
上に記した、(自分が気づいていない本質)をキッチリと向き合い、
少しづつでもそのハードルをクリアすることが必要だと考えます。

相手の短所を数えるよりも、相手の長所を数えましょう。


相手の短所を否定するよりも、相手の長所を承認しましょう。



もちろん職場という限られた時間の中で、完璧を求めることも難しいでしょう。
そこで重要なことは、「可能な限り諦めのハードルをグッと上にあげること」
です。できるだけ、1cmでも高く上げてみてください。

そして恥ずかしがることなく、期待の言葉、承認のことばを部下や上司と共有してください。

職場における人材育成は、たった一言で説明できます。

「短所を潰して、長所を伸ばす。。可能な限り諦めずに。。」