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伊藤 誠
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閲覧数順 2016年12月07日更新

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相続税を支払う意義、下手な節税より資金の有効活用を

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来年平成27年から、相続税の基礎控除額、税率の一部変更で、相続に関連する営業活動が活発になり、銀行、証券、保険等々商品紹介で、新ファミリー一族へのアプローチが絶えません。そして、節税のための金融商品(一時払い終身保険、孫への教育資金贈与等々)の売り込みが行われています。

売り文句は相続税のための節税です。ところで、売り込まれる方達は、相続税がどの程度払うのかの認識が薄いように感じます。お客様の相談では、相続税の仕組みと基礎控除額及び税率をお答えしています。多くの方は相続税を支払わずに済むか、遺産額に対しての率で小さな額で済む方が多いのが、現状です。

私は、なぜ相続税ビジネスに関わる方達の売上に協力してまで、税を少なくしたいか、分かりません。また、例えば孫への教育費贈与などは、使い切れなければ残金には贈与税がかかりますし、保険も暦年贈与をすれば、5年で控除額を超えてしまいます。

今回のテーマは、税金はきちんと支払うことで、新ファミリー一族の資産管理を説明したいと思います。

まず、税金は支払う意義があります。
何故ならば、我々国民の生活の多くの部分を支えているのが、税金です。
例えば、一代目が現在受給している年金の内約23%は税金から支給されています。
その額は平成23年度で約11.5兆円です。また、医療費の多くも税金から支払われています。平成21年度で国民医療費の公費負担は37.5%で、内国庫負担が25.3%、地方自治体負担が12.1%です。患者負担分は13.9%にすぎません。保険料の負担分が48.6%ありますが、20.3%は事業主負担であり、被保険者負担の28.3%を加えても、国民の負担分は42.2%です。

このように税金に支えられて、我々の社会保障制度は成り立っています。
下図は国税庁にある税の学習コーナーの国の財政で支出額の割合を示しています。
一番大きな比率は社会保障費です。次いで国債費でそして次に大きいのは地方交付税になります。良く、国の財政の無駄遣いが指摘されますが、概観すれば無駄の余地が小さい歳出の構成です。

140814 国の財政歳出社会保障関係費

特に新ファミリー一族の一代目が占める割合が大きな社会保障費は、下記のような推移で、年々膨らんでいます。
この膨らみ方を少しでも補えれば、現役である子供たちと将来を背負う孫たちに役立つのではないでしょうか。
また、彼のソ連の高官達が、時刻よりも社会主義国と絶賛していた、社会主義の仕組みを維持するためにも、税は必要なのです。支払える者が支払うのは大切なことと考えています。

140814社会保障費推移


従って、人生最後に国に少しの税金を支払うことは義務のように感じています。

ところで、私は「少しの税金」と書きました。実際、本当に節税する必要があるのか疑問を感じます。それは、現在の相続税率と平成27年1月から適用される税率表から、高額な相続税の為、節税しなければならないのは金融資産5億円以上の超富裕層と一部の富裕層(金融資産1億円)だけではないかと考えています。

下図は、相続税の現在と平成27年1月以降の対比です。
税率が変わるのは1億円以上の部分です。一人が1億円ですので、3人の相続欄が居れば、3億円以上の課税対象額が無ければなりません。

140814相続税税率新旧


例えば、相続人一人の取得分が3,000万円であれば、400万円の税額です。二次相続の際の新ファミリー一族2代目が2人であれば、逆算した課税対象遺産額は
基礎控除3,000万円+600万円×2 人+3000万円×2人=1億200万円になります。
400万円×2人÷10200万円×100=約7.84%
遺産額に対して大きな額とは言えないと私は感じます。
勿論、税金は少ないほうが良いとお考えの方もおられるとは思いますが、社会の恩恵へのお返しとして考えれば、節税対策として、アパートを建てたりするリスクに比べれば、リスクフリーに近い負担です。

ところで
日本の世帯数(平成10年5,184万世帯)に占める、超富裕層世帯の割合は野村総研の調査によれば、5万世帯とされていますので、1%に満たない数です。また1億円以上の金融資産を持つ富裕層は、野村総合研究所の推計で76万世帯ですから、合わせても81万世帯、全体の1.56%にすぎません。

ただし、上記は金融資産だけでの区分ですので、遺産には不動産や自社株等も入るため、実際に相続税を支払った割合は、平成24年の例では、死亡者数1,256,352人、課税対象件数52,572件、比率は4.2%です(国税庁2014年6月27日公表) ただし、少額の課税でも1件になります。

では、相続の仕組みと税率を説明します。下図は、ご家族が死亡された場合の税の対象となる遺産額はどのようにカウントされるのかを見て参ります。

140814遺産総額と正味の遺産額

1.被相続人がなくなられた場合、相続時精算課税の適用を受けた贈与財産を加え、亡くなられた方の遺産に加算します。
2.上記の遺産総額から、非課税財産(下のボックス参照)と葬式費用、そして債務を引いたものが遺産額になります。
3.遺産額に、過去3年間に受けた贈与財産が加わります。
4.これが正味の遺産額です。
5正味の遺産額から基礎控除額を引いたものが課税遺産総額になります。
現在の基礎控除額は5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
ですが、これが平成27年1月1日から下記に代わります。
3,000万円+600万円×法定相続人の数
控除額が少なくなった分、課税される人数が増えるので、相続をビジネスにしている方が動いているのです。
非課税財産に、生命保険金の内
500万円×法定相続人の数までが非課税とされています。
このため、生命保険の募集人が、相続の時の為として、終身保険を販売しているのですが、少し考え方に無理があります。
新ファミリー一族では、相続対策であれば、全員に110万円の贈与を5年行えば、相当額が2代目世帯に渡ります。保険を掛けてしまうと、亡くなるまで使えないのですから、早めに贈与したほうが、ファミリーの家計に寄与します。
また、孫世代にも「何にでも使えるお金」として贈与すれば、新ファミリー一族の資金の移動と2代目世帯の家計の余裕度が増します。1,500万円の非課税の贈与枠を使わずとも、対応が可能です。

ただし、贈与する金額には注意が肝要です。2代目世代、3代目世代が公平に配分されたと考えられるように渡さなければなりません。この話し合いは、2代目も交えて行ってください。

私と、私の家業時代からの信頼置ける税理士さんも、適正な税金は支払うべきで、下手な節税はしない方が良いとの意見です。

新ファミリー一族の属性を再掲します。
皆様の家族に当て嵌めていただければ幸いです。

140810新ファミリー一族の属性


文責
FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨

【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP®
日本証券アナリスト協会認定 プライマリー プライベート・バンカー
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー&登録講師
ホームページアドレス
http://www.officemyfp.com/

独立系顧問料制アドバイザーとは
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