- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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まず変動金利ですが、これは据え置きとなりました。3月16~17日に日銀で開かれた、金融政策決定会合でも金融政策の現状維持を決定するなど、現在は金利を引き上げる環境にはありません。
日銀は、2%の物価上昇率を達成するまでは、基本的に「量的・質的金融緩和」を継続する考えですが、1月21日に公表した最新の政策委員の見通しの中央値では、物価上昇率を14年度は+0.9%、15年度は+1.0%、16年度は+2.2%(消費税率引き上げの影響を除く)と予測しているものの、16年度の大勢予測の幅が+1.5%~+2.3%と大きく、2%の物価上昇率の達成に対して、委員の間でも意見が割れていることが伺えます。(10月時点の見通しに比べて、14年度は-0.3%、15年度は-0.7%の下方修正、16年度は+0.1%の上方修正)
次に長期固定金利です。4月の全期間固定金利は、三井住友銀行では前月比0.03%上昇の2.12%となっています。指標となる3月の長期金利が、平均すると0.3%台で推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利は不安定さを増す展開となりそうです。
長期固定金利の指標となる長期金利は、日銀が国債の大量買取りを続けた結果、市場に出回る国債の量が極端に細り、非常に不安定な推移となっています。
長期金利は国債の利回りを表しますが、この利回りは国債価格が大きく変動すれば、同じように大きく変動します。
そして、直近ではこの国債の流通量が減少しているため、市場参加者のまとまった買いや売りなどで今まで以上に価格が変動し、利回りに影響することになります。
3月の長期金利は0.3%台前半~0.4%台後半と、1ヶ月としては非常に大きな利回りの変動となり、市場参加者としても落ち着き所を探しているものの、これが定まっていないことが解ります。
また、27日には一時0.08%上昇し今年最大の上げ幅を記録するなど、長期金利の水準が少しずつ切り上がっている点にも注意が必要でしょう。
以上を総合的に勘案すると、来月の長期固定金利は横ばいか多少上昇する可能性が最も高いと考えています。
なお、フラット35の金利は月初の第1営業日にあたる、1日に発表の予定です。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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