- 沼田 順
- Office JUN 代表
- 兵庫県
- ファイナンシャルプランナー
対象:住宅資金・住宅ローン
- 伊藤 誠
- (ファイナンシャルプランナー)
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銀行の中では数少ない、翌月の適用金利を今月に発表しているソニー銀行ですが、2月は期間7年以上の固定金利が全て低下しました。
まず変動金利ですが、これは日銀が「量的・質的金融緩和」を継続していることや、日本の短期金融市場が安定しているため、横ばいとなりました。変動金利の横ばいは、2月の他行の金利でも同様だと思います。
なお、ソニー銀行は返済額を5年間一定とし、その一定の金額の範囲内で、元本、利息の定期的な見直しを行う「5年ルール」や、5年後に返済額を見直す際に、前回返済額の125%を上限とする「125%ルール」の不採用により、適用利率が急激に上昇した局面においては、返済額が大幅に増える可能性があります。
ソニー銀行や新生銀行の変動金利を選択する際は、上記の仕組みの適用がないことを、よく理解しておくことが大切です。
一方の固定金利ですが、中心となる固定10年は前月比0.074%低下の1.023%、20年超の最長期間は前月比0.229%低下の1.713%となっています。(新規で自己資金が10%以上の場合)
ソニー銀行の資金調達時期にあたる、12月下旬から1月上旬にかけては、日本の長期金利が0.2%台後半~0.3%台前半で推移したことが要因と考えられます。
今後の見通しですが、変動金利はしばらく据え置きとして、長期固定金利はさらなる低下基調の展開となりそうです。
現在の世界市場は、原油安とギリシャ不安、欧州中央銀行(ECB)による緩和観測で、世界の長期金利が低下する中、日本では日銀の国債買い入れが加わり、日本の長期金利はさらに低下しています。
特に原油安は物価を押し下げることから、日銀が上昇を目標としている期待インフレ率は逆に低下し、日銀としては国債買い入れを強化して、通貨供給量を増やすしか手段がないのが現状です。(通貨供給の増加はインフレ要因となります)
今週も長期金利はさらに低下し、一時0.245%を付け過去最低を更新するなど、下値を試す動きが続いており、今後も強気の相場展開が続く見込みです。(長期金利の低下は国債価格の上昇を意味します)
ただし、ここまで日銀頼みになってしまった関係で、市場参加者は日銀関係者の発言に神経質になっているのも事実で、今後の金融政策決定会合などには今まで以上に注意する必要がありそうです。
これを受けて、2月の他行の長期固定金利は、さらに低下する可能性が高いと考えています。
沼田 順(1級FP技能士、宅地建物取引主任者、住宅ローンアドバイザー)
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