新時代:新しい家族形態から考える、ファミリーのライフプランと資産形成。 - 老後・セカンドライフ全般 - 専門家プロファイル

吉野 充巨
オフィスマイエフ・ピー 代表
東京都
ファイナンシャルプランナー

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対象:老後・セカンドライフ

稲垣 史朗
稲垣 史朗
(店舗インテリアデザイナー)
吉野 充巨
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2024年04月25日更新

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新時代:新しい家族形態から考える、ファミリーのライフプランと資産形成。

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ライフプランと家計 ライフプランを作成しよう

本日の日本経済新聞朝刊1面の見出しに「空き家率最高の13.5% 昨年820万戸、地方の人口減で、中古活用や撤去、税制など壁に」が掲載されています。

国交省の試算で、2050年に日本の人口は1億人を割り、9700万人になるという推計が3月に発表されています。また地方自治体が消滅することも確度の高い推計になっています。

平成26年の高齢社会白書では2060年には、平均寿命は男性84.19年、女性は90.93年となり、愈々返金寿命90年時代に入ります。
2060年には、2.5人に1人が65歳以上、4人に1人が75歳以上という高齢社会が現れます。

このように、日本の社会が大きく変わろうとする中で、私たち1945年(昭和20年)生まれは来年2015年に全て70歳を迎え、1代目となる時代が出現しようとしています。戦後長い間、年代別人口できわめて少人数の2念刊です。(団塊世代は2年後です)

この世代は、新教育制度の下に学び、社会のインフラも不十分、ただし、戦後の混乱も収まって日本が発展する時代に社会に出た世帯でもあり、旧世代の体制・施行から離れて東大安田講堂の攻防も行い、東大の入試が無かった世代でもあります。

今までは、政府の発表する資料等は、また、マスコミなども核家族をベースとしたデータばかりで、その家族向けの施策が並んでいます。
私たち、ファイナンシャル・プランナーもお客様を想定した際には、単一の世帯のライフプランを作成してきました。これからの人生設計や資産の形成・管理を、新しい時代のものに変更すると、全く違う姿になるのが、分かります。

そこで、新しい大家族=NEW FAMILYを想定すると、ファミリーファイナンス、ファミリー向けのファイナンシャル・プランニングを作成すべきことが分かります。

この想定で、今後は、ライフプラン、資産形成、住宅等々について、述べて参ります。

2015年の人口ピラミッドで上記考え方を当て嵌めます。

2015年日本の人口ピラミッド

先代(大正生まれ)の属性は、田舎暮らし・旧の大家族制の方達が多く、住宅あり・貯蓄あり、墓あり世代です。今後は急速に減少していきます。

1代目の属性は、世にいう核家族の初代です。地方に住む先代が、日本の工業化と共に、都会に出した層で、日本の成長と共に歩んできました。持ち家が都心や近郊にあり、貯蓄ありで負債がなくなっています。 また、すでに尊属が居ない世帯もあり、今後その世帯が増えてきます。現在70歳ですので、その尊属は90歳から100歳になります。従って、かなりの家庭で尊属が居ない状況が発生しています。
さすが一人っ子は少ないものの、兄弟姉妹は2人から3人が多い世代でもあります。

2代目は、団塊ジュニアが入ります。この方たちは、大学を出て、企業に入り、現在バリバリの現役世代です。父母が70歳ですので、40歳代の方達が多く、年間収入は700万円程度あります。ただ、持ち家率は76.6%で、住宅ローンの重圧がかかっている世代です。子供は0~2人になります。1代目とは異なり家族思いの方達で、マイルドヤンキー的な方達も出現し始めています。

3代目は10歳を中心に散らばり、学生です。早くても大学入学前の高校生と推察いたします。子供の時からスマホを使い、学校教育もPCが普通の世代です。お財布が6つある世代です。お小遣いとしてはかなりな貯金があります。

このような属性の世代が、3代にわたる家計のモデルが下図です。
一見して分かるのは、長男・長女夫婦の多さです。ちなみに著者の家族は、3代にわたり全てて長男・長女です。

140730新しい大家族の範囲


この、家系図の範囲を、家族としてくくりますと、資産の面からは、きわめて豊かな家族が多いことが分かります。
・家族は8人から10人程度です。昔の大家族と違いコンパクトな家族数になります。
・長男・長女が多い家系です。
・金融資産は5,000万円以上ある家族が多くなります。

下図で召しますように、先代の多くが2,000万円以上の貯蓄をもち、それが相続で1代目に渡っています。また、その方達の16.5%は4,000万円以上の貯蓄を保有する世帯でした。そして1代目は、2,000万円の貯蓄があります。これに2代目の貯蓄額1,000万円を2世帯加えると、平均で5,000万円以上の貯蓄がある家族が浮かび上がります。

140730年齢t階級1世帯当たりの貯蓄・負債額
出所平成26年高齢社会白書より


140730貯蓄現在高階級別世帯分布
出所平成26年高齢社会白書より

・収入は2000万円以上になります。1代目の収入は558万円、2代目は713万円×2世帯ですので、平均で年収2,000万円を超えます。実際には現役の2代目の多くが、上場企業の正社員でもあり、夫婦共稼ぎの家庭もあり、上振れする可能性もあります。

・持ち家は2戸~3戸
1代目の持ち家率は91.7%、2代目の持ち家率も76.6%ですので、家族としては2戸以上になります。もし、先代が不動産を残し、それを引き受けると3戸以上保有する家族になります。
・先代層よりも近距離で暮らしている例が多くなります。先代と1代目は、地方と都会という、離れた距離にありましたが、都会で育った2代目も都会暮らしになりますから、都会圏での暮らしが多く、例えば同県内、悪くても隣の県程度の距離に住んでいます。

・家族との付き合いはマイルドで、現時点は夫々が核家族で暮らしています。

・葬式は、家族葬が主流です、お仕事を終えてから、20年近く企業関係との付き合いがなくなります。むしろ、再度地域での付き合いが増加することになります。従ってこじんまりとした葬儀が主流になってきます。

・全員が都市で暮らしていますので、お墓にはこだわらずに樹木葬等新しい形態のお墓をお考えの方達が多くなっています。さもないと、2代目よりも3代目の人数が少なく、また、長男・長女の多さから、3代目が維持しなければならない墓が複数存在することになります。

このような、家族を考えた、資産の形成・管理、相続に対する考え方、大家族の家計という観点で、キャッシュフローを考え、住宅・不動産の活用等々をコラムとして書く予定です。
文責
FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨

【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP®
日本証券アナリスト協会認定 プライマリー プライベート・バンカー
宅地建物取引主任者 (東京)第188140号
ロングステイ財団登録ロングステイアドバイザー&登録講師

独立系顧問料制アドバイザーとは
http://profile.allabout.co.jp/w/c-64005/
http://mbp-tokyo.com/officemyfp/column/12298/
http://www.officemyfp.com/komonryouseiadviser.html

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