屋根のリフォーム・修理で絶対に失敗したくない方へ【特集】(全7回特別講座) 第三項 - 屋根塗装・屋根リフォーム - 専門家プロファイル

森 幸夫
低コスト・リフォーム研究会 
埼玉県
代表

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対象:リフォーム・増改築

森 幸夫
森 幸夫
(代表)
木下 泰徳
(アップライフデザイナー)

閲覧数順 2024年04月19日更新

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屋根のリフォーム・修理で絶対に失敗したくない方へ【特集】(全7回特別講座) 第三項

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第三項
『それぞれの屋根材の良い点、悪い点』





陶器瓦1枚の重さはどれくらいあるかご存知でしょうか?

『1kg?2kg?』


いえいえ、そんなもんじゃありません。
実は普通の陶器瓦で3~4kgあります。
大きな鉄アレーを想像していただければ、イメージが湧くと思われます。



では、また質問です。

『屋根全体となると、陶器瓦の全重量はどれくらいになると思いますか?』



だいたい、1坪当たり200kgですので、屋根の面積が仮に20坪だとすると
200kg×20坪で4000kg(4t)にもなります。

これは2tトラック1台分の重さに相当します。
『1頭の大きなアフリカ象を屋根の上で飼っている』と思ってよいかもしれません。

想像しただけで、怖いと思うのは私だけでしょうか??



もちろん、土台(基礎や構造)がしっかりしていれば問題はありません。

但し、前回で書いた通り築20年以上経過した住宅というのは、
建物がかなり老朽化してきている上に、基礎がしっかりしていない建物が多いため
最近多い地震で震度5や震度6クラスの大きな地震が来ると、屋根の重さに耐えられません。、
先の阪神・淡路大震災や東日本大震災級の震災では、20年経過した建物では耐えられない
ことが事実としてみられました。



そこで、20年近く経過したご自宅に住む方と対策として

■屋根材を軽くする
■建物の補強工事をする

のいずれかの対応を早急に講じる必要があります。



ちなみに、補強工事で多い間違いが『瓦止め(ラバーロック)による補強』です。

瓦止め(ラバーロック)による補強は、あまり意味がない方法です。
瓦止めというのは、シリコンで瓦を1枚1枚止めていく工事のことですが、
これをやると全ての瓦がつながってしまいます。


これは何を誘発するかというと、
大きな地震が来たとき、瓦の重みが全て建物に掛ってしまうので、非常に危険性が増えるという訳です。


大きな地震が来た時のことを考えた場合、
瓦はズレるからいいのであって、全てつなげてしまうと非常に危険である、といったことを覚えておかれれば良いと思います。




上記の理由から私が最もお勧めしたい工法は、
『屋根材を軽くする』
といった工法なのです。


では、軽い屋根材にはどのような種類があるのかというと、
代表的なものは、ほぼ次の2つです。


■コロニアル(スレート)

先日ご説明したように、セメントに繊維質を混ぜて成型した屋根材で、
陶器瓦の約3分の1の重さです。


■金属屋根

金属屋根は、陶器瓦の
約8分の1から10分の1と非常に軽量なのが特長です。
素材は、鉄・銅・ステンレス・アルミ・鋼板・合金などがあります。
最近は、各メーカーが色々なデザインの商品を出しております。



では、屋根材を選ぶ場合どのような基準で選べばよいのでしょうか?
だいたい下記の4つの基準で比較検討してみるのが良いと思います。


重量:できれば軽量のもの
耐水性:吸収性の高い素材だと腐る原因に
耐久性:割れたり、溶けたりしないものを
メンテナンス:メンテナンスの周期・費用も考えて



上記の基準をもとに、私なりに評価してみたのが下記となります。
ご参照いただければ幸いです。



陶器瓦 コロニアル 金属屋根
重量 ×
耐水性
耐久性
メンテナンス




個人的には、軽くて、耐水性、耐久性も十分あって、メンテナンスも楽で、尚且つ色々な種類デザインが豊富な金属屋根をお勧めしています。





次回、第四項は『安く仕上げる方法の落とし穴とは?』です。

ではまた次回をお楽しみに!



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