日経記事;『ディーゼル車 最安170万円 マツダ、「デミオ」今秋発売 燃料割安、HVに対抗』に関する考察 - アライアンス・事業提携 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ディーゼル車 最安170万円 マツダ、「デミオ」今秋発売 燃料割安、HVに対抗』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

7月17日付の日経新聞に、『ディーゼル車 最安170万円 マツダ、「デミオ」今秋発売 燃料割安、HVに対抗』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『マツダは今秋に発売する小型車「デミオ」のディーゼル車の価格を170万円程度とする方針を固めた。日本で販売中のディーゼル車で200万円を下回るのは初めてで、同じ大きさのハイブリッド車(HV)並みの水準。

割安な軽油を燃料にするディーゼル車の需要が高まっている。ガソリン価格の上昇が続くなか、燃費性能と合わせて販売価格の安さも打ち出してHVに対抗する。

デミオの全面改良は7年ぶり。当初は今夏に予定していたが、カーナビゲーションシステムの機能を改善するため秋に延期する。

新開発した1.5リットルの小排気量のディーゼルエンジンを搭載。国内で買える唯一の小型ディーゼル乗用車となる。

ディーゼル車は燃費性能の高さからHVや電気自動車(EV)に次ぐエコカーに期待されるが、国内の販売車種はセダンやSUV(多目的スポーツ車)が多く、価格は安くても300万円前後になる。

マツダが現在、国内で販売するSUV「CX―5」のディーゼル車は267万円からと、ディーゼル乗用車では最も安いが、同じクラスのガソリン車とは最大で50万円の価格差がある。デミオは大幅に価格を抑え、ガソリン車との価格差を30万円前後に縮め、HV並みにする。

燃料代を含めた保有費の安さを訴える。現在の燃料価格で見ると軽油はガソリンよりも13%安い。1000キロメートルを走った場合の燃料代を単純計算すると、トヨタ自動車の小型HV「アクア」より300円ほど多くかかる程度。ホンダのガソリン車「フィット」に比べると2000円近く節約できる。

デミオやフィットなどの小型乗用車の13年度の国内販売は150万台で、軽自動車を含む乗用車全体の3分の1を占めている。

ディーゼル車は排ガスによる地球環境への影響が懸念されたが、汚染物質の排出を抑える技術が進化。排ガス規制に対応してエコカー減税の対象になったことで購入者が増えている。国内販売は11年まで1万台以下だったが、13年は7万6千台と前年比8割増。14年も増加傾向にある。

資源エネルギー庁が16日発表した14日時点のレギュラーガソリンの全国平均小売価格は12週連続で値上がりし、5年10カ月ぶりの高値を付けた。ガソリン高を背景に、ディーゼル車はエコカー市場をけん引してきたHVの有力な対抗馬に浮上する可能性がある。』


ディーゼルエンジン車は、現在、欧州市場で主力になっています。これは、ディーゼル車に使用する軽油の価格が、本日の記事にありますように、ガソリンに比べて二桁以上安いことによります。

欧州は、日本と同じように環境問題にシビアな地域です。この欧州市場で、ディーゼル車が主役になっているのは、軽油の価格の安さと、欧州自動車メーカーによりディーゼルエンジンに対する環境対策が実現できていることによります。

一方、日本では、かってディーゼル車がトラックなどから出される排気ガスにより、深刻な環境問題を起こしたため、ディーゼルエンジンに対してマイナスイメージをもっていました。

国内自動車メーカーであるトヨタ自動車や本田技研などは、環境対応車の切り札として、ハイブリッド車(HV)を選び、さらに、究極のエコカー(環境対応車)として、燃料電池車を開発・実用化しようとしています。

HVや電気自動車(EV)の開発・実用化で得たノウハウは、燃料電池車で活用することができます。その視点からも、今まで主要国内自動車メーカーは、HVやEVの開発・実用化に集中してきました。

HVやEVの難点は、ガソリンエンジン車やディーゼルエンジン車に比べて販売価格が高いことです。
HVの場合、燃費性能が向上しても、ガソリンを使用することになりますので、現時点で販売価格が上がっているガソリンに対するコスト上昇の影響を受けます。

欧州自動車メーカーは、HVに対する販売価格の高さや技術的難易度から、ディーゼルエンジン車の環境対応や燃費改善に力を注ぎました。また、消費者もこの選択を支持しています。軽油の価格が石油に比べて安いことも大きな理由になります。

最近、日本市場でも、ディーゼルエンジン車が見直されつつあります。理由は、ディーゼルエンジンに対する環境対策技術が進化したことと、軽油の安さにあります。国内自動車メーカーは、ディーゼル車に対して見直しを進めています。

また、この国内自動車メーカーの動きは、欧州市場を中心に、ディーゼルエンジン車に対する一定規模の支持と需要があることによります。

このような事業環境下で、マツダは大衆車になる小型車「デミオ」のディーゼル車の価格を170万円程度とする方針を固めたようです。

この販売価格帯は、トヨタやホンダが主力としている普及型HVと直接競合することになります。今までのディーゼルエンジン車は、200万円以上の価格帯が中心でしたので、マツダは普及型HVと直接競合する車種に攻勢をかけることになります。

マツダが国内市場でディーゼル車デミオの販売に成功しますと、欧州市場での事業展開に弾みをつけることになります。

さらに、欧州市場以外でも、価格の安い軽油を使う環境対応型ディーゼルエンジン車として、拡販できます。

今回私が注目していますのは、他の国内自動車メーカーの動き方です。マツダに刺激されて、大衆車としてのディーゼルエンジン車を開発・実用化するかどうかです。

例えば、自社開発しなくても、他の自動車メーカーとの連携・協業で、ディーゼルエンジンかディーゼル車をOEMベースで提供してもらえれば、事業展開が可能になります。

ポイントは、欧州や他のディーゼル車に対する需要がある市場での展開施策になります。自動車業界は、世界市場で巧みに連携・協業を行っている実績をもっています。

何度か本ブログ・コラムで書きましたように、自動車業界の連携・協業の仕方は、想定成果を見据えて巧みに実行してきました。

この連携・協業のやり方は、ベンチャーや中小企業にとって価値ある参考事例になります。各自動車メーカーが、ガソリン車、ディーゼル車、HV、EV、燃料電池車の将来を見据えて、どのような経営施策を計画・実行していくか注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

 

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