第2章 「売上」はこう考えるとわかりやすい・・・・「売上」の理屈と中身を知ると何が必要かが見えてくる
⑤「お客様は誰?」を考えると「ポテンシャル」が見えてくる
「では、商圏内にいる『潜在顧客』の数が、『ポテンシャル』ってことなんですね。でも、それってどうやって人数を調べるんですか?」
と、N店長が質問しました。M部長は、
「良い質問です。実は、商圏の大きさがだいたいわかっても、その中の潜在顧客の数は、正確にはわからないんだよ。もちろん、国勢調査や住民基本台帳のデータから、おおよその住民人口や昼間人口はわかるけれど、お買い物に来ているひとや映画を観に来ているひと、もっと細かく言うと、ただ街をぶらぶらしているひとの数なんてわからないからね。」
「え?それじゃあ、まずくはないんですか?ポテンシャルが何人かわからないのに、そこから何人来ていただけるのかなんてわかりませんよね?」と、N店長は鋭い質問を続けました。
「なかなか鋭いね。でも、いいんだよ。そんなに正確な数字を把握しようとしたら時間も労力もコストもかかるからね。ざっくり、だいたい、これくらいだな、と言う人数がわかれば良いのです。大切なのは、どの『商圏』も、同じ条件、同じ項目、同じ根拠でポテンシャルを推定すれば良いのです。数値化については、後で説明するね。」
PDCAのPLANのところでもお話ししますが、計画を立てる際に「調査」と「分析」は、非常に重要な作業なので、確実に実施しなくてはなりません。しかし、そこに過大な労力、時間、コストをかけてしまっては、それ自体がPDCAを廻すことの障害になってしまうのです。調査と分析は「過大」である必要は無く、「ほどほど」であれば充分です。もちろん、多店舗展開をしているチェーン店で、自社の商圏の特徴を正確に把握するために、リサーチ会社に依頼することはとても有効です。マクドナルドを始め、成功しているチェーン店は、この「調査」に多くの予算を投入しているのです。
しかし、個人店や小規模チェーン店で、まだそこまでパワーが無いと言う段階では、調査にお金をかけられません。なので、まずは基本中の基本として、自分達で調査をするために「何の為に」「何を」「誰に」「どれだけ」聴くのかという事は理解しておいて欲しいのです。詳しくは、これも後々お話しして行きますね。
ポテンシャルの中身を知るにはまず「お客様は誰なのか?」をはっきりさせよう
「さて、いくらだいたいで良いと言っても、それだけではあまりにもざっくり過ぎます。もう少しだけ細かくしましょう。今度は、この『商圏』の中にいる、『どんなひとが潜在顧客なのか?』を考えましょう。もちろん、商圏内にいるひとが全て潜在顧客である可能性もあります。しかし、その中で『もっともあなたの店に来る可能性の高いひと』もしくは『もっとも来て欲しいひと』を決めなくては、チラシや、クーポンや、webサイトやメールマガジンは、デザインや販促内容が決められませんよね。なので、みなさんが『来て欲しいお客様』を考える前に、そもそも、お客様ってどういう人がいるのかについて先に理解しておきましょう。」M部長は、店長に向かって尋ねました。
「お客様にはどう言うひとがいるでしょうね?お客様を分類する条件を考えてみて下さい。」
店長達は次のように答えました。
1)性別、年齢、職業(基本属性)
2)趣味、好み(趣向)
3)ひとりかカップルか、グループか?(同伴者数)
4)この街になにをしに来たのか?(来街目的)
5)何を求めてどんな店を探しているのか?(店舗選択要件)
6)どこから来たのか?(直前場所・商圏範囲)
7)目的来店か、機会来店か?(来店パターン)
「なかなか、良いですね。店を経営するからには、『お客様』のことをよく知っておかなくてはなりません。しかし、みなさんの店は常連さんを除けば、顔も名前もお住まいも職業も知らないひとがほとんどです。でも、でも、もう少し詳しく知っていれば、『来て頂く作戦』の内容は、今と違うものになるかも知れませんよね。」
お客様って、本当に色々な方がおられるんですよね。このように、「潜在顧客」いわゆる「ターゲット」について、「何を求めている」「どんなひとが」「今どこにいて」「どう言う行動をしているのか」を、あらかじめ意識しておけば、お客様に来て頂く作戦の内容は、より成功度の高いものになると思いませんか?
では、今日はこの辺で。また明日。
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