日経記事;『躍進フィリピン、企業走る 外資も攻勢 ユニクロ店舗3倍』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『躍進フィリピン、企業走る 外資も攻勢 ユニクロ店舗3倍』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

7月4日付の日経新聞に、『躍進フィリピン、企業走る 外資も攻勢 ユニクロ店舗3倍』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『長い低迷を脱して経済成長を加速しているフィリピンで企業の動きが活発だ。旺盛な消費を狙いファーストリテイリングが「ユニクロ」を相次ぎ開店するなど外国企業の投資意欲は強い。

一方で国内の稼ぎを生かして世界展開を進めるフィリピン企業も増えている。政治混乱で経済が停滞した時代は終わりを告げ、企業が主導する成長の好循環が始まった。

マニラ首都圏のユニクロの店舗は買い物客でにぎわう。

マニラ首都圏の大型商業施設「モール・オブ・アジア」内にあるユニクロ1号店。売り場面積1550平方メートルの店内には、Tシャツやパンツなど日本とほぼ同じ商品がそろう。開店から2年が経過しても客足は衰えず、週末には買い物籠に衣類を詰め込んだフィリピン人であふれる。

2012年に進出したカジュアル衣料品店の「ユニクロ」はマニラ首都圏を中心に15店舗ある。好調な売り上げを背景に15年に50店舗体制を目指して店舗網を拡大中だ。

コンビニエンスストアのローソンは、比でショッピングセンターなどを運営するピュアゴールド・プライスクラブと合弁会社を設立。今年中に出店する。「山頭火」、「一風堂」など著名なラーメンチェーンも相次いで進出している。

かつて米国統治下にあったフィリピンは戦後、アジアでも有数の経済を誇った。だが80年代のマルコス長期政権の崩壊、相次ぐクーデターなどで内政が混乱。治安の悪化で日本企業も撤退し、経済の停滞ぶりから「アジアの病人」とすらいわれた。現アキノ政権の誕生で政治が安定してから、潜在力が花開いた。

人口が約1億人で、全国民の平均年齢が23歳。国内総生産(GDP)の伸び率は13年に7.2%と飛び抜けており、来年には1人当たりGDPが3千ドルを超えるとみられている。国際通貨基金(IMF)の統計によると、19年にはインドネシアを抜く見込みだ。

今年5月にフィリピンで開かれた世界経済フォーラム東アジア会議のテーマが「次のアジアの奇跡」と銘打ったほどだ。

けん引役がGDPの7割を占める個人消費だ。もともとフィリピンはメイドや船員などとして海外で働く人が多く、海外からの送金は莫大な額になる。国外在住のフィリピン人は1000万人を突破し、海外からの送金は13年に229億ドルにも達した。

低金利など経済政策の成功や政治・社会の安定もあって、内需が一段と拡大している。

フィリピン小売り最大手のSMグループはリゾートで有名なセブ島に東京ドーム8個分の面積を持つ巨大ショッピングモールを建設中だ。貧困層が多い南部ミンダナオ島でも4つのモールの開業を計画するなど、所得が低いとみられていた地方にも進出する。

課題は製造業の伸び悩みだ。比財務省は今秋にも日本企業を対象とした投資誘致セミナーを日本で開催する方向。新しい産業の育成が急務だ。』


私は、経営コンサルタントとして、主に製造事業者とITベンダーの新規事業立上げと、海外販路開拓を同時に行っています。

これは、国内市場が15歳から64歳までの生産年齢人口減少による縮小化しつつありますので、新規事業立上げ時から、ASEANを中心とする新興国市場開拓を意識して行うことで事業拡大の可能性が高くなることによります。

もちろん、私が支援するすべての企業が最初から海外事業展開できるわけではありません。しかし、パソコン、スマホやタブレット端末の急速普及により、インターネット環境が大きく進化する社会環境下で、海外市場・顧客を取り込むことは、重要になりつつあります。

海外市場・販路開拓は、インターネットやIT活用なしに、考えられません。国内企業が取り組みやすい市場は、ASEANを中心とする新興国です。

日本との時差がほとんどないことと、飛行機による移動時間が欧米に比べて比較的短いことで、国内企業にとっては、取り組みやすい市場になります。

国内企業は、1960年代からタイを中心に、電気・電子機器や自動車産業の企業が数多く、継続して投資してきました。

その結果、タイのバンコク周辺を中心に、国内と同じような産業集積が進みました。現在、タイはASEAN地域で製造業のハブになりつつあります。

ここ1~2年は、政治的な不安定さや軍事政権の誕生など、多少のリスクがありますが、国内企業の事業活動には、ほとんど影響がないとみています。

また、タイは生産年齢人口の多くが就業できたため、いわゆる中間所得層の所得水準が大幅に向上して、大きな消費者市場を形成しています。

これは、国内市場が拡大することを意味しています。タイは、輸出と国内市場の活性化で経済発展をしています。

現在、タイは基本的にすべての製造事業者に対して、国内投資に関する優遇制度を適用しています。この優遇制度は、2015年くらいに見直されて、近い将来は医療、バイオ、環境、ITなどの高度事業分野に集中的に適用されるようになります。

そのタイを目指して積極的に海外からの投資受け入れを行っているのが、ベトナム、インドネシア、フィリピンです。

特に、ベトナムとフィリピンが積極的に動いています。私が相談や支援を受けている経験から申しますと、製造業とITベンダーに関しては、総じてベトナムの方に高い関心がもたれています。

これは、ベトナムの方が治安が良く、社会主義政党による1党独裁政権がより安定していることによります。

ベトナムは、いまだ官僚の不効率さ、汚職体質、不明瞭な行政方針などの多くの課題があります。しかし、高い勤勉性・安定した国民性やタイなどに比べて安い労働者賃金、大きな生産年齢人口層など多くの魅力をもっています。

このため、多くの国内製造事業者や開発オフショアを中心とするITベンダーなどが、積極的にベトナムのハノイ、ホーチミン、ダナンなどに投資しています。

フィリピンは、開発オフショア事業から注目されています。IT人材が多いことと、英語が公用語になっており、国内企業にとって事業しやすい事業環境になっていることによります。

フィリピン政府は、IT事業に加えて、製造事業分野でも国内企業からの投資誘致を進めています。しかし、現時点では、ベトナムやインドネシアと比べると、国内製造事業者の投資は活発化していません。

フィリピンに対する不安要因は、政治の動きと社会インフラの未整備、治安になります。アキノ大統領の登場移行、政治安定しており、官僚の汚職も減っています。

国内製造事業者は、アキノ大統領以降の政治的不安さに対するリスクを懸念しています。製造投資は、現地で工場建設・製造設備が対象になりますので、政治的不安定さからくる事業環境の急変は、大きなマイナス影響を受けるリスクがあります。

これに対して、ITベンダーの投資は、製造業に対してリスクが低いため、多くのIT事業者がフィリピンに高い関心を示しており、開発拠点作りなどの投資をしています。

私も、現時点では、ITベンダーにフィリピン企業との連携・協業や投資を積極的に行うようアドバイスしています。

フィリピンは、生産年齢人口が増えており、全国民の平均年齢が23歳と非常に若い国ですので、今後、製造拠点として大きく成長する可能性があります。

フィリピン、ベトナム、インドネシアなどへの投資は、市場性、成長性、安定性などを客観的に見極めて、是々非々で事業計画を作成して、実行することが成功するために、必要なことです。

また、いろいろな紆余曲折があるにせよ、ASEANは2015年くらいに経済統合して、域内の関税撤廃か非常に低くなります。

中小の製造事業者のASEANへの投資は、この経済統合も考慮して、販路開拓、部材や部品の調達網、商品の物流インフラなどをしっかりと考え・計画して行うことが必要であり、重要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


 

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