日経記事;『ドコモ、畜産を効率化 全農と提携 スマホ活用、分娩を監視』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ドコモ、畜産を効率化 全農と提携 スマホ活用、分娩を監視』に関する考察

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皆様、

こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。


6月15日付の日経新聞に、 『ドコモ、畜産を効率化 全農と提携 スマホ活用、分娩を監視』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『NTTドコモは畜産農家向けに、業務を効率化できるサービスを始める。全国農業協同組合連合会(JA全農)と提携し、スマートフォン(スマホ)を使った牛や豚の遠隔監視システムなどを共同で開発、販売する。畜産業ではIT(情報技術)の活用が遅れており、今後の成長分野とみて需要を開拓する。

ドコモとJA全農はスマホなどを活用した畜産業向けシステムをつくるため、2年間の共同開発契約を結んだ。第1弾として、JA全農の販売ルートを通じて、ドコモが系列ファンド経由で出資するリモート(大分県別府市)が開発した牛の分娩監視システムを月内に本格的に販売する。

分娩の近い牛に温度センサーを取り付け、温度の変化から分娩の時期を割り出して農家の携帯電話に通知する。農家が巡回監視する手間を軽減し、出産時の死亡事故も大幅に減らせるという。システムの価格は30万円以上で別途通信料などがかかる。4年間に1万戸の農家への導入を目指す。

子牛や子豚の体温の変化を監視し、病気をいち早く検知して農家が対策をとりやすくするシステムなども開発する予定だ。またJA全農が提供する農家の経営管理システムとスマホやタブレット(多機能携帯端末)を組み合わせ、パソコンがなくても情報の入出力ができるようにすることも想定している。

ドコモはスマホの成長鈍化を受け自動車や建設機械などを通信回線で結ぶ機器間通信(マシン・ツー・マシン=M2M)分野に注力。

JA全農との提携もこの一環。農業や畜産業のIT化は今後の成長分野として注目が高まる。調査会社のシード・プランニング(東京・文京)によると、農業だけでIT関連ビジネスの国内市場は2020年に13年比約9倍の600億円に達する見通しだ。』


本日の記事にありますM2Mは、日経記事では以下のように書かれています。

「▼マシン・ツー・マシン(M2M) 通信モジュール(複合部品)と呼ぶ小型装置を機械や設備などに組み込み、設備の稼働状況や在庫情報を携帯電話の通信網を使って集める仕組みを指す。

建設機械やトラック、自動販売機で利用が進んできた。集めた膨大なデータを分析して、故障時期を予測するのにも役立つ。移動中の自動車内で動画を受信して楽しむような使い方もある。」

M2Mと似た考え方にあるのがIoT(Internet of Things)です。IoTは、あらゆるモノがインターネットを通じて接続され、モニタリングやコントロールを可能にするといった考え方です。

IoTの代表例は、パソコン、スマホやタブレット端末になります。最近、ソニーが発売して好調に売れていますゲーム機器、PS4もインターネット対応しており、IoTの一例となります。

ソニーは、ゲーム事業の計画として、専用端末ではなくコントローラーとモニター画面があれば、クラウド活用でゲームソフトを楽しめるサービス事業を発表しています。これもIoT化の進化形と考えています。

M2Mは、装置や機械間の通信環境を整えて、装置や設備の稼働状況や不具合などを自動的に把握・確認・集積する仕組みであり、IoTの一分野として考えています。

アップル、グーグル、アマゾンなどの米大手ITベンダーは、世界中のものをIoT化して、収益拡大を図ろうとしています。

メーカーでは、同じく米大手の総合電機メーカーであるGEが、すべての装置や機械・部品をIoT化して、囲い込むビジネスモデルを計画・実行しようとしています。

日本では、小松製作所が建機に無線通信機能を付けて世界中のどの場所で、どのような状態で稼働しているかわかるようになっています。

これもM2Mであり、IoTの一種です。

何度か本ブログ・コラムで書きましたように、インターネットあるいはITは既存事業基盤を大きく変更または破壊・創造を起こしていきつつあります。

IoTによる畜産方法の改革や効率性向上もその一つになります。すでに野菜工場などでもIoT化が進んでいます。

畜産や野菜工場などでIoT化が普及して、想定通りの経済効果を出すためには、維持運営コストの低減が必要になります。

オランダに野菜工場(植物工場)の成功は、過去長い時間をかけて、大規模化、生産性向上、コストダウンを絶え間なく行ってきたことによります。

食物工場でのインターネット活用は、必要不可欠なものになっています。

また、食物工場を安定して操業させるには、生産、加工、物流・流通にいたる全事業領域を一体化して、設計・実行するやり方が必要になります。

この全事業領域にもインターネットやITのフル活用が必要になります。生産された食物を大量に安定した形で、最速で消費者に届けられる仕組みの開発・実用化が重要になります。

オランダは、そのノウハウを開発・実用化することで、農業大国になりました。国内ITベンダーは、インターネット活用(IoT)による提案と実行能力があれば、大きな新規事業機会になります。

国内の今までの野菜工場や食物工場のやり方は、部分最適化的なものが多く、オランダのような全事業領域を見渡して、トータルで仕組みを開発・実用化する方法ではありません。

必然的に維持運営コストが高く、導入に対する費用対効果が低い場合が多いので、IoTの普及が進んでいませんでした。

ITベンダーや通信事業者などの関連企業が、連携してオールジャパン体制で高効率な野菜工場と、事業展開の仕組みを開発・実用化する時期にきていると認識しています。

国内では、IoTやM2Mの言葉はたびたび使用されていますが、実用化している企業の数は少ない状況にあります。

食物工場や畜産へのIoT化を加速させて、生産から流通・販売までの一貫した体制作りが重要であると共に、当該事業領域には多くの新規事業機会が存在しています。

インターネット通販や物流センターなどの各仕組みは、すでに存在していますので、それらを有機的につないで、全体最適化を行うことで達成できます。

食物工場や畜産のIoT化の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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