日経記事;『東南ア発ブランド 世界へ マレーシアの「ボニア」、高品質バッグ 脚光』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『東南ア発ブランド 世界へ マレーシアの「ボニア」、高品質バッグ 脚光』に関する考察

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皆様、

おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月14日付の日経新聞に、『東南ア発ブランド 世界へ マレーシアの「ボニア」、高品質バッグ 脚光』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『東南アジアのファッション企業が国境を越えて事業を広げつつある。従来のように先進国の企業から製造を受託するのではなく、独自ブランドを育てて世界に打って出る。

衣料や靴、かばんなど職人の技術を生かしたきめ細かいものづくりが特徴。東南アジアはアパレル製品の生産拠点だけでなく、海外で通用するブランドの発信地という顔もあわせ持ち始めた。

米ブランドの同等品と比べ割安。

「BONIA(ボニア)」という聞き慣れないバッグが日本で販売網を広げている。イタリアを思わせる名前だが、実はマレーシアのブランドだ。18日からの松坂屋名古屋店(名古屋市)を皮切りに伊勢丹府中店(東京都府中市)などが順次、期間限定で売りはじめる。

欧州産の高級皮革を使い、イタリア人デザイナーを起用しながらも、価格は「米コーチなどの同等品と比べて3割程度安い」(ボニア社)のが強み。3万円台のバッグが多く幅広い顧客層に受け入れられると期待する。

市場ニーズに合わせた繊細なものづくりも特徴だ。国や地域ごとにバッグのサイズを調整し、日本向けには携帯電話入れもつけるなど工夫する。

ボニア社は1974年にマレーシア人のサン・セム・チャン会長がシンガポールで創業した。当初は自社のブランドを持たない、家族経営の小さなかばん工場だった。

だがイタリアで皮革の展示会に参加したチャン会長が感銘を受け、イタリアのデザインを取り入れた独自ブランドのカバンづくりを始めた。

97年のアジア通貨危機の影響を乗り越え、店舗を増やしてきた。マレーシアとシンガポールを中心に約1000店あり台湾、中東にも販売先を広げている。アルバート・チャン社長は「海外の高級市場にも力を入れる」戦略。売上高の3~5%を広告宣伝費に充て、テレビCMなどで海外でもイメージを高める。

売上高は約6.3億リンギ(約200億円、2013年6月期)で「今後も年10%台以上の高い成長が見込める」(地元の証券アナリスト)。米コーチをライバルと見据えて世界に乗り出す。』


本記事に関して、他に「インドネシアの「フォーチュナ」 紳士靴」や「フィリピンの「ベンチ」 中国展開、下着に特化」のタイトルで関連記事が掲載されています。

ASEANは、確実に所得水準が上昇しています。シンガポールやマレーシアだけでなく、タイ、インドネシア、ベトナム、フィリピンでも、産業基盤が整備・強化されていくと共に、15歳から64歳までの生産年齢人口層の所得が向上していることによります。

ASEAN内でも、国ごとに経済発展のスピードや経済状況が異なりますので、一概にくくれません。例えば、人口の多さと製造事業基盤の構築により、タイが現時点ではASEANのトップを走っています。

マレーシアは、タイより早く産業基盤確立に成功しましたが、その後の経済状況は停滞しており、タイに抜かれました。

シンガポールは、いち早く経済基盤を確立して、金融やIT、物流機能などのインフラ事業で差別化・差異化を図り、ASEAN内の情報・金融・物流センター化で優位性を出しています。

今までASEAN内では、シンガポールとマレーシアが経済発展を遂げた先進国として位置付けられてきました。

最近、タイが準先進国的な状況になりつつあります。タイでは、昨年からの政治的不安定性と軍事クーデターでやや経済活動が落ちていますが、ファンダメンタルな部分では全くといってよいほど、ダメージを受けていません。

それは、過去約50年に渡る電気・電子機器と自動車の産業集積があることによります。タイの生産年齢人口はピークを迎えており、また、失業率もほとんどゼロに近い状態になっています。

タイ以外では、インドネシア、ベトナム、フィリピンが第二のタイを目指して、産業集積化を進めています。

ASEAN経済統合が当初計画通り、2015年ころに成立しますと、基本的には域内の関税が撤廃か大幅に引き下げられます。

ASEAN経済統合は、域内の経済活動をさらに活性化しますので、多くの生産年齢人口をもつインドネシア、ベトナム、フィリピンの所得水準が向上することになります。

ASEANは、生産拠点に加えて、大消費者市場としての位置付けが強化されます。製造業が一定規模に発展したマレーシアやタイでは、日本や欧米市場と同じようにサービスやアクセサリー、衣料品、雑貨などの個人生活を豊かにする産業が伸び始めます。

本日の記事にあります、マレーシアでの高品質バッグやインドネシアの紳士靴などの地元企業が独自ブランドで事業化していることは、経済活動の発展と成熟化の表れとみます。

ここに、国内企業にとっても新規事業機会獲得の機会が生まれます。ASEAN内の消費者が要求する仕様・機能・性能・価格にあった商品やサービスを独自ブランドで販売するやり方です。

大手企業だけでなく、中小企業にも商機が生まれます。

販路開拓は、国内企業がASEAN内で事業展開するときには重要なポイントになります。地元卸や販売会社との提携・協業や、独自の流通網の確立など幾つかのやり方があります。

加えて、インターネット通販を行うことで、うまく活用できれば短期間に効果的な販路開拓が可能になります。

また、Webサイトを効果的に活用した広告宣伝も重要になります。うまく活用すれば、コストを過大にかけなくても、インターネット活用で、潜在顧客の琴線に触れる広告宣伝が可能になります。

最近、ある企業の依頼により、シンガポールや香港向けインターネット通販事業展開の支援を行いました。

成功させるためのポイントの一つが、シンガポールや香港での、小売事業やインターネット通販事業の現状把握にあります。

シンガポールや香港の潜在需要が、欲しくても現状なかなか手に入りにくい商品やサービスを明確化して、英語と中国語のネット通販サイトを立上げて事業しています。

そのネット通販サイトには、シンガポールや香港だけでなく、多くの華僑が住んでいる他のASEAN域内の顧客からもアクセスされるようになっています。

現在、この企業は、他のASEAN域内で好まれる商材を調査・確認しており、明確化できれば、取扱商品やサービスを拡大します。

今後の国内企業は、上記しましたように製造拠点だけでなく、大規模な消費者市場になりつつあるところとして、ASEANを捉えて事業展開することが重要になります。

国内市場は、生産年齢人口層の減少から縮小化していきますので、ASEAN域内の需要取り込みが収益拡大を図るポイントの一つになります。

国内企業は、本日の記事にありますような地元企業の動きや市場の反応をさらに注意深く注目していきながら、自社の事業展開のやり方に工夫を加える姿勢が必要です。

ASEAN域内におけるインターネット基盤の急速普及により、広告宣伝や販路開拓に対する敷居は低くなっています。

もちろん、その分競合他社も数多く存在しますので、競争は厳しくなります。しかし、右肩上がりの市場ですので、やり方を間違わなければ一定規模の収益確保が可能になります。

上記視点から、私はASEAN域内の動きに注目しています。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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