日経記事;『カーナビにアンドロイド クラリオン、OSを採用 ソフト開発費用を削減』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『カーナビにアンドロイド クラリオン、OSを採用 ソフト開発費用を削減』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

6月8日付の日経新聞に、『カーナビにアンドロイド クラリオン、OSを採用 ソフト開発費用を削減』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『クラリオンは9月にもIT(情報技術)大手の米グーグルと共同開発したカーナビゲーションシステム(カーナビ)を発売する。

スマートフォン(スマホ)の普及でカーナビの売れ行きが鈍るなか、スマホと同じ基本ソフト(OS)「アンドロイド」を採用。必要な機能を後から追加できる仕組みにし、業務用としてタクシー会社などに売り込む。

グーグルと共同開発したカーナビは7型のディスプレーを備え、タブレット(多機能携帯端末)に近い形状。画面の周囲に配置した複数のボタンで操作する。

外部ネットワークとの接続は無線LAN(構内情報通信網)や第3世代(3G)移動通信機能に対応。内部に集積するマイクロプロセッサーの処理能力に応じ、3機種をそろえる。インターネット経由で地図情報などのやり取りができるほか、スマホと同じように応用ソフト(アプリ)も追加できる。

従来使ってきた米マイクロソフトのウィンドウズ系OSに比べ、対応するソフトの幅が広がるのが特徴。車載カメラの映像を利用した安全・機能なども取り込み、既存のカーナビやスマホの「経路ナビ」との違いを打ち出す。まずタクシー会社の利用を想定し、年間1万台の販売を目指す。

納入先企業が外部のソフト会社にアプリの開発を委託できるようにすることでクラリオンはソフトの開発コストを削減。新製品の価格は従来の業務用カーナビの半額程度になる見通しだ。

クラリオンは年間600万台規模のカーナビ・カーオーディオを生産する大手。ただ、スマホの経路ナビの普及で販売台数は縮小傾向にある。

2013年5月に自動車向けクラウドサービス「スマートアクセス」にグーグルの音声認識と検索の技術を活用するとクラリオンは発表。対応カーナビを発売するなどしてきた。アンドロイドOSの採用はカーナビ大手では初めてだ。

クラリオンはアンドロイドOSへの対応を進める一方、米アップルが提供するスマホ向け情報サービスとの連携も強化する考え。

カーナビメーカーではすでにアルパインとパイオニアが4月、アップルの情報サービス「Car Play(カープレー)」に対応する車載機器を発売すると発表している。』


カーナビは、自動車の安全走行を担保する観点から重要な装備品の一つになります。今まで、主流であったカーナビは、自動車に装備される単体装置であり、最新の道路地図や建物環境の変化に迅速に対応できず、利用しずらい不便さがありました。

一方、自動車装備品としての価格は高く、自動車の販売価格を高止めする要因の一つになっていました。

これは、カーナビを最近のインターネット環境やクラウド活用をしないで、自動車専用端末として、スタンドアロン化した製品として特化してきたためです。

いわば、カーナビは、かっての日本固有の携帯電話と同じようなガラパゴス化した製品となっていたことによります。

この状況を急速に変えつつあるのは、スマホやタブレット端末の普及です。スマホの地図情報を活用すれば、最新の道路情報、渋滞状況、天候などを把握できますので、最も最適な方法で目的地に着ける情報が提供されるようになりつつあります。

グーグルは、自動車の自動運転の開発・実用化を本格化させています。トヨタやホンダなどの各自動車メーカーも自動運転の開発・実用化の動きを加速させています。

究極の自動運転の開発・実用化は、安全の確認や交通法規の改正などにより、まだ先の話になりますが、その途中で実用化されるさまざまな装置やソフトウエアが自動車の安全を飛躍的に向上させると予想しています。

自動運転や安全性向上のカギは、インターネットやIT活用にあります。グーグルやアップルは、インターネットやクラウド活用を高度化させて、さまざまなデータや情報を高速処理することで、最新状況を把握して的確に判断させる人工知能と音声認識機能を付加しようとしています。

カーナビは、これらのIT化された自動車の出口端末としての機能が求められています。クラリオン、アルパイン、パイオニアなどの国内カーナビメーカーは、どこまでこの動きについていけるか、あるいは米大手ITベンダーの動き以上の速さで対応できるかが生き残るために必要なことになります。

今までの米大手ITベンダーの動きをみていますと、商品企画・開発力・デザイン力を強化して、インターネットをフル装備した、次世代カーナビを自前で開発・実用化する可能性があります。

グーグル、アップル、アマゾン、マイクロソフトなどの大手ITベンダーは、実行できる能力をもっています。

国内カーナビメーカーが、従来通りの動きをしていれば、将来駆逐される可能性が高くなります。

自動車は、走行中に外部とは隔離された空間になりますので、乗っている間、ニュースを聞く、音楽を聴く・映像をみるなどのエンターテイメント機能が求められます。

これらの機能も、将来的には全てカーナビのようなインターネット端末を出口として配信されることになります。

あるいは、スマホやタブレット端末を自動車内に装備された場所に置くと、上記機能を実現すると共に、ヘッドフォンを使うことで社内電話も可能にする動きが想定されます。

将来的には、カーナビ市場自体が大きく変容、あるいは消滅する可能性があります。米大手ITベンダーが専用のカーナビを商品提供する場合、必ずインターネットやアプリソフトなどの提供を通じて総合的に収益拡大を図るやり方をとります。

また、インターネットとデータセンターをフル活用することで、カーナビであるインターネット端末機は、現在のカーナビ商品のように高性能・高機能である必要がなく、市場に出回っている部品やデバイスの使用で安価に商品化して、製造できます。

国内カーナビメーカーは、この急速な事業環境変化に対応するために、今までの商品企画にこだわらない事業展開のやり方が求められます。インターネットやアプリソフトを使いこなして、収益拡大を図る必要があります。

ハードウエア商品単体の差別化・差異化を徹底的に行っても、米大手ITベンダーには勝てません。ソニーやパナソニックなどの国内AV家電メーカーが、アップルに負けたことが証明しています。

本日の記事にありますクラリオンの動きは、その一歩とみています。グーグルのアンドロイドをカーナビのOSとして採用して、搭載するアプリソフトは、他社との連携・協業でまかなうやり方です。

販売価格は、従来商品比半額とのこと。このカーナビは、無線LANなどで常時インターネット接続を可能にします。将来、クラウドとも接続して、利便性を高めると推測します。

国内カーナビメーカーの動きは、始まったばかりです。カーナビは、パソコンやスマホやタブレット端末のように、IoT(Internet of Things )しないと市場に残れないとみています。

私は、これらの視点から、自動車のIT化の動きやカーナビのIoT化のやり方に注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 


 

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