日経記事;『こだわり製品、タッグで実現 アイデアのベンチャー×技術の中小』に関する考察 - アライアンス・事業提携 - 専門家プロファイル

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日経記事;『こだわり製品、タッグで実現 アイデアのベンチャー×技術の中小』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2日前の記事になりますが、6月2日付の日経新聞に、『こだわり製品、タッグで実現 アイデアのベンチャー×技術の中小』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『工場など生産設備を持たないファブレスのベンチャー企業が、技術力の高い中小製造業をパートナーに迎え、精度やデザインにこだわったものづくりに取り組む例が広がっている。

単に製造を委託する関係ではなく、共同で設計や生産工程に関わる。製品改良や技術力向上にも役立ち、新たな価値も生み出しそうだ。

・工作機械のS.ラボと組んだ

「この機械いいですね」。3次元(3D)プリンターを開発するボンサイラボ(東京・港)の大迫幸一社長は昨年訪れた業界イベントでこう話しかけた。そこに展示してあったのは工作機械メーカー、S.ラボ(京都府長岡京市、柚山精一社長)の大型3Dプリンター。「低価格で造形精度の高い小型機を共同開発しませんか」。大迫社長はその場で打診した。

半年間足らずで試作機は10台超。最初は精度にこだわるあまり、噴射ノズルを動かすシャフトを通す穴がきつく動かなかった。泊まり込みで意見交換し、0.01ミリメートル単位で穴の大きさを調整。4月には本体価格9万9800円で発売できた。精度の高さも好評だ。

本来は数社に発注する仕事だったが「設計から加工、素材まで幅広い技術がある。1社との取引で済み、コストも抑えられた」と大迫社長。柚山社長も「こだわりや熱意に共感した。マーケテ
ィングなどの手腕は勉強になり、お互いメリットがあった」と満足げだ。

・試作会社のAUCが装置を製造

細胞を種類や大きさで選別する装置「セルソーター」を手がけるオンチップ・バイオテクノロジーズ(東京都小金井市)は、選別の際に細胞の傷みが少ない空気式のポンプ機構を採用した機種を開発。6月には選別速度を5倍に高めた新製品も発売する。小林雅之社長は「ダメージに弱いiPS細胞を扱う研究機関がターゲット」と話す。

パートナーは試作会社のAUC(群馬県安中市、内田慎一社長)。もとは細胞解析に必要なレーザーと光センサーの分野で協力を求めた相手だ。レーザー熱による内部のゆがみの修正で「小さな変更にも迅速対応してくれた」(小林社長)ため共同開発を持ちかけた。

AUCにとってポンプ機構は専門外だが、オンチップが作製した設計図に基づき試作機を組み立てる毎日。完成したと思いきやデモでは空気が漏れた。「ワセリンを塗ってはどうか」。AUCの意見を取り入れるなどして改良した結果、ポンプの密閉性が高まった。

・家具メーカーの飛騨産業の技術を応用

家電メーカーのビーサイズ(神奈川県小田原市、八木啓太社長)が発売したスマートフォン(スマホ)のワイヤレス充電器は外装に国産杉を使った木目デザインが特徴。

杉は軟らかく、電子基板を組み込む外装ケースには向かない。何とかしたいと情報収集する過程で、岐阜大学の教授から紹介されたのが家具メーカーの飛騨産業(岐阜県高山市、岡田贊三社長)。フローリング製造技術を応用し、熱圧縮で杉の硬度を3倍に高めた。

ワイヤレス充電にはケースの厚さを2ミリメートル以下に抑える必要があり、当初は反りや割れが次々と発生した。飛騨産業は設計を変えるようアドバイスし、コーティングや追加の熱処理で木材のひずみも減らした。「双方の歩み寄りで実現できた」(八木社長)という。


ファブレスベンチャーにとってものづくりを支える中小製造業は欠かせない存在だ。一方、中小にとってもベンチャーとの協力関係は「新しいものづくり」の契機となる。日本政策金融公庫総合研究所の深沼光氏は「中小は積極的に新分野に進出していく必要性が高まっている」と話す。

中小の多くは大手が生産機能を海外に移したことに伴う受注減や日本の人口減で厳しい経営環境下にある。ベンチャーとの取引が減少した大手からの受注を即座に代替すると考えるのは現実的ではないが、自らの商品開発や販路開拓など「脱・下請け」の企業革新につながる可能性はある。』


リーマンショック後の不況と異常な円高状況下で、勝ち残ってきた、あるいは生き残ってきたベンチャーや中小企業の多くは、何らかの形で強みをもっています。

もちろん、強みだけでは事業継続ができない企業も多く、さまざまな形での合理化を行って、固定費削減を図ってきました。

現在、事業している多くのベンチャーや中小企業の多くは、これらの合理化作業を通じてスリム化した経営体質をもっています。さらに、差別化・差異化を可能にする技術・ノウハウで新規事業を立ち上げ、成長することを可能にします。

国内市場は生産年齢人口減少により、縮小化しています。しかし、右肩下がりの市場環境下でも、勝ち残る方法があります。

一つのやり方は、他企業が手を出さない、あるいは手を出せないニッチ市場を作り出し、当該市場で独占的なシェアを獲得することです。それを可能にする技術・ノウハウをもつことが必要条件の一つになります。

ベンチャーや中小企業が、独自の技術・ノウハウで幾つかのオンリーワンなニッチ市場を作っていければ、市場全体が縮小しても勝ち残っていけます。

ベンチャーや中小企業が勝ち残っていくためには、上記しましたように徹底的な差別化・差異化を可能にする技術・ノウハウをもつ必要があります。

BtoBタイプ事業の場合、徹底的な差別化・差異化を可能にする技術・ノウハウのもち方が、専門分野に特化することを可能にします。

製造事業でみますと、この事業の分野は、ざっくり言いますと、企画、開発、設計、製造、販売の各機能に分けることができます。

昨年までの厳しい経済環境下で、勝ち残ってきた企業の中に、自社の得意事業に特化して専門家企業として事業展開しているところが多くあります。

商品企画に強い、開発・試作の専門家、どんな注文にも応じられる製造委託、販売機能に特化、などの切り口で、BtoBタイプの事業をしている企業が増えています。

私の支援先や、知り合い企業の中には、製造事業全てをカバーするのではなく、自社の得意分野に特化して、余分な他の機能を切り離すことで、勝ち残り、成長している会社が多くあります。自社の得意分野に集中することで、BtoCからBtoBタイプの事業に特化した企業もいます。

ベンチャーや中小企業が国内市場で勝ち残っていくための方法の一つとして、得意分野に特化して専門家企業となるやり方です。

今までは、専門家企業同士を結ぶネットワークの力は弱く、社長同士が紹介しあうケースが多い状況もありました。

現在、各専門家企業同士をつなぐやり方は、インターネット活用で以前よりはるかに容易になりました。また、Webを活用した企業同士をマッチングさせるサイトも多く出現しています。

例えば、6月2日付の日経新聞に、不特定多数の個人などにインターネット経由で仕事を委託するクラウドソーシング事業を手がけるクラウドワークスが、製造業や建設業に特化したサービス「メイカーズワークス」を2日から始めるとの記事が掲載されました。

このようなマッチングサイトは、他社もやっており、今後も増加するとみています。

専門家したベンチャーや中小企業は、このような複数のマッチングサイトに登録することで、発注・受注の可能性が高くなります。

同時に、各企業は自社のWebサイトに得意分野や受注実績、差別化・差異化を可能にする技術・ノウハウなどを掲載して、他社にアピールすることも重要になります。

このように、自社のWebサイトにアピールポイントを書いておき、他社との連携・協業に積極的に応じる姿勢を明確にしておくと、潜在顧客から「問い合わせコーナー」を通じて問い合わせや確認などの依頼があり、具体的な商談に発展する機会が生まれます。

また、他企業との連携・協業の場を増やす方法の一つとして、本日の記事にありますように、有効な展示会に出展して「出会い」の場を増やすことも効果的です。

企業同士の会話やコミュニケーションは、インターネット活用により、Skypeなどのオンライン会議を無料で地域差を意識しないで可能になっています。

例えば、製造委託事業を行っているメーカーは、東京だけでなく、浜松市のような地方にも数多く存在しており、インターネット活用で情報やデータの受け渡し、テレビ・音声会議なども多用して事業しています。


国内で上記したようなやり方により、事業に成功した企業の中には、さらなる事業拡大の可能性を求めて、ASEANや欧米市場も開拓しようとするところがあります。

海外市場開拓は、国内と同じように、有効な展示会への出展、海外版マッチングサイトの活用などを通じて行います。

もちろん、最低限でも英語版Webサイトを構築・維持して、自社の得意分野、受注実績などの情報をアピールすることが大前提になります。

ベンチャーや中小企業の強みは、意思決定を早く行えて、小回りがきくことにあります。インターネットをフル活用して、自社の得意分野を最大化しながら、他社との連携・協業で国内および海外市場で事業展開するやり方が収益拡大を実現するポイントの一つになります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

 

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