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中舎 重之
建築家

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 木と住まいの話

 日本は木の文化であると言われています。

それに対してヨーロッパは石の文化と言われます。 そのヨーロッパの人々が持つ木に対する愛着は、 

人一倍強いとの事です。それはヨーロッパが石の文化だからこそ、

木への憧れを一層強く持って居るのかもしれません。

 かって、明治8年(1933)から3年間、日本に滞在したドイツの高名な建築家ブルーノ・タウトが、 

桂離宮の美しさを絶賛しました。


 桂離宮は元和元年(1615)頃に、後陽成天皇の弟君である智仁親王によって始められた

八条宮家の別荘です。  

造営は智仁親王の御子の智忠親王に引き継がれ親子2代50年を費やして完成されました。

桂離宮は京の西の郊外に位置し、敷地の中央に大小5つの池を持ち、

その周囲に茶亭を配した回遊式庭園です。池と建物を組合せ造形は、  

王朝文学に通じた雅さがあり、江戸時代初期の宮廷文化と言えましょう。


 ブルーノ・タウトの絶賛が、日本人建築家を覚醒させました。

以後、桂離宮こそが日本建築の最高傑作と言われる様になりました。 

その彼が日本の民家とヨーロッパの民家が驚くほど良く似ているとも書き残しています。

 生活文化の全く違う、遠い遠い東と西の木造民家が良く似ている理由は、

木に対する人間の本質的な感覚において、東西の違いに変わりがない事を示している様に思われます。


 次に、静岡大学農学部での実験の話をいたします。

医学上の実験に使われる子供のマウスを木製、金属製、コンクリート製の3種類の箱に各10匹入れて飼育し、

その生存率を調べました。

その結果は、木製では85.1%と高く、金属製で41.0%、

コンクリート製においては6.9%と低い数値がでたとの事でした。


 さらに造船での話をしますと、たとえ貨物船と言えども船員の居住区には、

木材を多用して長い航海での船員の精神上の安定を配慮した設計をしている様です。

 「休む」という字は人偏に木と書くのも、むべなるかなと思います。

コンクリート造の住宅を建設したのなら、人が接する部分には木を多用する事をお薦めいたします。 

ひょっとしたら、 住む人が優しくなるやもしれませんよ。


                                      中 舎 重 之
                                      綜合企画設計工務 一級建築士事務所
                     FAX:046-263-9324

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