日経記事;『軽、燃費40キロ来年にも スズキとダイハツ HV対抗で新エンジン』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『軽、燃費40キロ来年にも スズキとダイハツ HV対抗で新エンジン』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月24日付の日経新聞に、 『軽、燃費40キロ来年にも スズキとダイハツ HV対抗で新エンジン』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『大手軽自動車メーカーのダイハツ工業とスズキは相次いでエンジンに新技術を取り入れる。燃費性能を現在から2~3割高め、2015年度をメドにガソリン1リットル当たり40キロメートルを実現。

燃費の良さを売りにするハイブリッド車(HV)を上回る性能を確保する。15年4月の軽自動車税の増税で需要減が懸念されるため、維持費が安くなることを打ち出して消費者をつなぎ留める。

樹脂で減量

ダイハツは久留米工場(福岡県久留米市)の研究拠点で新技術の実用化にメドを付けた。エンジンの燃焼機構に電子レンジなどに使う電磁波を導入。電磁波と組み合わせることで燃料がより燃えやすくなるという。

排ガスの温度変化を利用した発電システムも取り入れ、車輪の駆動や内装品の電源に使う。コストや性能を見極めたうえで量産車に採用する。

軽量にするため、鋼板の代わりに樹脂の採用も増やす。6月に発売するオープンカー「コペン」の新型車から樹脂製の燃料タンクを標準搭載しており、主要部品で切り替えを進める。主力の「ミライース」で最高33.4キロの燃費性能を達成していおり、42キロ程度まで高める方針だ。

スズキは「アルトエコ」で最高35キロの燃費性能を実現している。エンジン内の排ガスを冷やして再循環させる機構を新たに採用。エンジン内の温度を抑えて不完全燃焼を減らす。噴射する燃料を細かくすることも進め、より効率的に燃料を使えるようにする。

減速の際に発生したエネルギーを電源に使う独自技術も応用。車輪の駆動に使い、エンジンを補助する。

増税にらむ

ダイハツが11年9月に軽を「第三のエコカー」と位置づけてミライースで30キロの燃費を達成して以降、スズキのアルトエコとの低燃費競争が激化。「次の壁は40キロ」と言われてきた。

HVの燃費性能はトヨタ自動車の「アクア」が37キロと首位で、ホンダの「フィットハイブリッド」の36.4キロと競っている。軽はHVとも燃費で競合関係になりつつある。

軽自動車税は来年4月に年3600円引き上げられる。

日本自動車工業会によると、国内の軽乗用車の平均走行距離は年6000キロメートル。ガソリンの価格を1リットル160円とした場合、燃費性能が同5キロメートル上がると、年間で約4600円が節約でき、増税分を吸収できることになる。両社は増税による需要冷え込みを防ぐため、「燃費40キロ」の実現を急ぐ。』


5月18日に、日経記事;『日本車8社で新エンジン 欧州勢対抗へ研究 CO2を3割減』に関する考察 [新規事業開拓・立上]のタイトルで、ブログ・コラムを書きました。

これは、国内自動車メーカー8社が協力して次世代ガソリン・ディーゼルエンジンを開発・実用化して、欧米を中心とする海外自動車メーカーに対抗していこうとする企業と、後押しする政府の決意を示しています。

HVや電気自動車、燃料電池車が、今後、一定程度世界市場で普及しても、価格差やこれらの自動車を普及させるためのインフラ整備に時間を要することなどから、現在の主力自動車であるガソリン・ディーゼルエンジン車が、当分の間その主役の座を占め続けることは確実です。

この共通理解のもとに、自動車メーカー8者と政府が協力して、日の丸連合として、次世代エンジン車を開発・実用化する動きになっています。

本日の記事は、軽自動車メーカー大手であるダイハツ工業とスズキが、独自に軽自動車のエンジン改良を進めて、HVと同等、あるいはそれ以上の低燃費次世代エンジンを開発・実用化することについて書いています。

日本独自の規格車である軽自動車は、米国や欧州との自由貿易協定交渉の中で、日本市場の閉鎖性を示すものとして撤廃要求が出ています。

軽自動車規格は、日本の狭い道路や高いガソリン代などを考慮して、安全と効率、環境対応の三つを同時に実現するものとして、設定されました。

軽自動車の普及促進のために、政府が税金を安く設定したこともあって、最近の売れ筋ランキングでは、常に上位を占める形で売れています。

日本の視点から考えますと、米国や欧州の主張は余計なお世話になります。日本が交渉の過程で軽自動車規格の撤廃に同意するかどうかは別にして、軽自動車で培った低燃費技術やノウハウは、次世代ガソリン・ディーゼルエンジン車の開発・実用化に大いに貢献しますし、大きな強みになります。

本日の記事は、ダイハツとスズキがHV対抗のために、軽自動車の低燃費性能を向上させて、2015年度をメドにガソリン1リットル当たり40キロメートルの実現を目的とすると述べています。

ダイハツとスズキは、当然、国内市場だけでなく、ASEANを中心とする新興国市場開拓を狙っています。スズキは、すでにインド市場で勝ち組になっています。

新興国市場開拓のポイントは、低燃費と環境対応がキーになることは確実です。欧州自動車メーカーは、ディーゼルエンジンの環境対応や低燃費化で国内自動車メーカーより先行している感があります。

自動車メーカー8社の協力による次世代ガソリン・ディーゼルエンジンの開発・実用化成果と、自社独自開発・実用化の成果を組み合わせて、ダイハツとスズキが世界最高レベルの低燃費・環境対応車を商品化することを大いに期待します。

ダイハツとスズキがこのことを実現できれば、世界市場で勝ち組になれます。また、他の国内自動車メーカーにも大きな影響を与えますので、激しい競争が起きてより良い性能・機能をもった次世代ガソリン・ディーゼルエンジン車が生まれることにつながります。

ダイハツとスズキを含めた国内自動車メーカー8社が、競争して低燃費・環境対応車を開発・実用化できれば、素材・部品関連メーカーにも大きな新規事業機会が生まれますので、国内経済発展の起爆剤にもなります。

ダイハツとスズキが仕掛ける次世代ガソリン・ディーゼルエンジンの開発・実用化の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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