日経記事;"タブレット販売,伸び鈍化出荷1-3月3.9%増 アップル/アマゾン大幅減 先進国市場成熟"に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;"タブレット販売,伸び鈍化出荷1-3月3.9%増 アップル/アマゾン大幅減 先進国市場成熟"に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月17日付の日経新聞に、『タブレット販売,伸び鈍化出荷1-3月3.9%増 アップル/アマゾン大幅減 先進国市場成熟』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

「【シリコンバレー=兼松雄一郎】タブレット(多機能携帯端末)市場が変調をきたしている。ノートパソコンからの買い替えで急成長してきたが、2014年1~3月にかけて伸び鈍化が鮮明になっている。

背景にあるのは販売の中心だった先進国市場の成熟化。米国のアップルやアマゾン・ドット・コムの失速が際立ち、遅れている新興国開拓が急務になっている。

アップルはiPadの販売台数が16%減。

米調査会社のIDCによれば、1~3月期の世界のタブレット出荷台数は前年同期比3.9%増にとどまった。昨年4~6月期には約6割の増加だったが、同10~12月期は28%増に縮小。今年1~3月期には1桁の伸びにとどまった。

IDCは14年のタブレット市場の成長率予想を従来より3.6ポイント低い19.4%に下方修正した。同市場の成長率は13年の51.6%から大幅に鈍化する見通しだ。最大の要因は、シェア首位である米アップルの「iPad(アイパッド)」と、米アマゾン・ドット・コムの「キンドル」の失速だ。

iPadは1~3月期の販売台数が前年同期比で16%減った。前年同期に新型iPadの販売促進へ出荷を増やした影響を除いた実質ベースでは3%減だが、マイナスであることに変わりはない。キンドルは1~3月期の出荷台数が47%減と大幅に落ち込んだ。

iPadはアップルの売上高の2割弱を占め、スマートフォン(スマホ)に次ぐ主力製品。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は「パソコン代替で最も恩恵を受けるのはアップル」と強調。巨大なパソコン市場から今後も顧客が流入するとみるが、雲行きは怪しくなっている。

アマゾンも「タブレットからの買い替えや2台目需要を狙う」(デイブ・リン・キンドル端末部門副社長)戦略。先進国市場の成熟化への対応を模索するが、芳しい結果が出ていない。

相対的に高価なタブレットはスマホと比べ買い替えサイクルが長く、先進国で需要が伸び悩みつつある。画面サイズが5インチ以上の大型スマホの普及も逆風だ。先進国では新製品の発売後こそ販売が伸びるものの、しばらくすると鈍るパターンが鮮明になってきた。

台湾のエイスース(華碩電脳)の沈振来CEOは「(タブレットの)成長率はノートパソコンやスマホに比べまだ高いが、落ちている」と認める。同社は東南アジアや中国で販売を伸ばして、14年の出荷を前年並みにとどめようとしている。

アップルやアマゾンは音楽や書籍などコンテンツ市場でのブランド力をテコに、端末の需要を開拓するのが基本的なビジネスモデル。だが先進国市場ではうまくいっても、新興国市場では通用しにくい。

一方で新興国市場に強いメーカーの実績は堅調だ。韓国サムスン電子の1~3月期のタブレットの出荷は32%伸び、シェアは過去最高の22%に上昇。幅広い価格帯に多くの機種をそろえる戦略が主に新興国で功を奏し、販売数は1300万台に達した。

同社の李明振(イ・ミョンジン)専務は直近の決算説明会で「(中低価格機などの)品ぞろえをさらに広げて市場でリーダーシップをとる」と語り、新興国開拓をさらに進めることを示唆した。

中国レノボもシェアは前年同期の3倍の4.1%となった。こうした企業はコンテンツの力に頼らず、端末の安さを武器に新興国市場で着実にシェアを拡大しつつある。』


最近、1~2カ月に1度の頻度でASEANを訪問しています。タイ、シンガポール、インドネシアなどを訪問するたびに感じることは、スマホやタブレット端末機器の急速普及です。

特に、スマホの急速普及と活用頻度の増加は、目を見張るものがあります。一方、多くの人たちは、自宅でデスクトップパソコンやノートパソコンも使用しています。

日本や欧米市場の場合、スマホ事業は既存携帯電話の置き換え需要で伸びてきました。また、タブレット端末機器は、デスクトップパソコンやノートパソコン使用者の中で、Webサイト閲覧やEメール受発信を主に行う人の需要を取り込んで、低価格化パソコン用途として事業を伸ばしてきました。

ASEANなどの新興国市場では、デスクトップやノートパソコンの普及が先進国市場ほど進んでいない中で、タブレット端末機器が発売されました。

新興国市場では、使用用途に合わせてパソコンとタブレット端末が普及していくとみています。パソコンは、落ち着いた雰囲気でWebサイト閲覧やEメールの受発信を行いたい人たちの間で底堅い需要があるように感じています。

戸外では、タブレット端末よりもスマホの使用頻度が多いようです。スマホの方が持ち運びやすいことと、スマホの画面サイズも大型化していますので、見やすくなっています。

スマホの販売価格が、タブレット端末の価格よりも安いことも、スマホ需要が大きくなっていることの要因です。

スマホの場合、中国メーカーや地元メーカーから数千円クラウスの低価格商品が数多く出回っており、普及を促進しています。

この低価格帯のスマホは、アップルやサムスンも実現不可能ですし、対応しないとみています。今後、新興国市場でのスマホのメインプレーヤーは、低価格帯商品を提供できる中国や地元メーカーになるとみています。

タブレット端末機器も、新興国市場ではスマホと同じような状況になると予測しています。タブレット端末は、パソコンが欲しい顧客に対して低価格商品ゾーンの提供で、一定の需要を取り込んでいきます。

一方、パソコンは、当面は低価格商品であるタブレット端末に、Webサイト閲覧やEメールの受発信用途需要を取られていきます。

最終的には、当面の間、スマホ、タブレット端末、パソコンの3者で一定の棲み分けが起こるとみます。

より低価格帯の分野では、スマホがさらに需要を伸ばすことになります。パソコンも情報収集、情報発信、資料作りなどの創造活動には、必要不可欠なものであり、業務用途も含めてコアな需要は存在し続けます。

タブレット端末は、スマホとパソコンの間に挟まれた形になりますので、今後、新興国市場でも継続的な事業拡大は難しい状況になります。特に、低価格帯の大型画面をもつスマホとの競合が難しくなります。

タブレット端末の用途の一つに、電子書籍があります。今は、電子書籍端末の主役は、タブレット端末ですが、近々に大型画面のスマホに取って代わられる状況を予想しています。

民生用途(BtoC)のスマホ、タブレット端末、パソコンは、いずれにせよ汎用化が進んでいき、更なる低価格化の動きが、市場に関係なく広がっていきます。これらのデジタル家電商品は、水平分業で成り立っていますので、汎用化・低価格は必然的に起こります。

スマホ、タブレット端末、パソコンを提供する国内企業は、この汎用化の動きに巻き込まれないようにして、高機能化のBtoC用途か、BtoB用途で、一定規模の市場を確保できるように、差別化・差異化を可能にする商品提供で勝ち残るやり方を取る必要があります。

一例として、パソコン、スマホ、タブレット端末が数多く出回ると、多くの出口が市場を支えるプラットフォームになりますので」この巨大なプラットフォームを活用したソフトウエア提供事業機会が生まれます。

例えば、ゲーム、アニメーション、コミュニケーションソフトなどの潜在需要が広がります。大手国内ITベンダーは、すでに何社かASEAN市場向けの事業を立ち上げつつあります。

国内中小ITベンダーについても、同じような事業化を積極的に行いつつあります。勝ち組になるには、徹底的な差別化・差異化を可能にするコンテンツの確立が必要になります。

競争は厳しいですが、魅力あるコンテンツ制作・提供が可能なITベンダーには、商機があります。

インターネット通販事業も、多くの中小企業がASEANを中心とする新興国市場向けに立ち上げつつあります。

さらに、中堅・大手のクラウド事業者がASEAN内にデータセンターを設立しつつあります。これらのデータセンター周辺の関連事業についても、大きな新規事業機会が生まれます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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