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日経記事;『通信で機器管理 自販機/工場/建機..本部と結ぶKDDI,LTEで高速 ドコモ,海外カバー』に関する考察

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皆様、

おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月11日付の日経新聞に、『通信で機器管理 開拓 自販機・工場・建機…本部と結ぶ
KDDI、LTEで高速 ドコモ、海外もカバー』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『KDDIやNTTドコモなど通信大手が機械や設備を遠隔で管理・制御できる企業向けの通信サービスの需要開拓を急いでいる。KDDIは月内に高速で通信ができるサービスを開始。ドコモは欧米の同業と協力して海外での利用を促す。

生産性向上を目指す工場や物流などで、機器の間を結ぶマシン・ツー・マシン(M2M)と呼ばれる通信の需要が広がっている。個人向けのスマートフォン(スマホ)に次ぐ新たな収益源にする考えだ。

KDDIは携帯大手で初めて、M2Mで高速通信サービス「LTE」を使うサービスを月内に始める。通信速度は受信で最大毎秒75メガ(メガは100万)ビット、送信は最大毎秒25メガビットで、現在の第3世代携帯電話の通信網よりも8倍程度速い。

監視カメラで使えば、高画質な撮影画像を高頻度で送れるようになる。映っている人物の顔認識や、工作機械の動きのブレなどを正確に把握でき、工場で生産監視の強化や機械の故障対策が手厚くなる。

電子看板(デジタルサイネージ)に使えば、街頭に設置したモニターや自動販売機の画面で、動画を使った製品PRが手軽にできる。

M2M用装置の販売価格は、購入量によって異なるが1台あたり1万円程度の見込み。通信料は高速通信の場合、1台1カ月6700円とする。光ファイバーなど有線回線が未整備の山岳部などでも監視カメラで高画質映像が送れるため災害対策の需要も見込む。

 ドコモは米通信大手のAT&Tや欧州大手のテレフォニカ(スペイン)などと協力し、顧客企業がM2Mに対応した機器を世界規模で一元管理できるサービスを始めた。この仕組みを活用し、コマツの建機・鉱山機械向け遠隔管理システム「コムトラックス」向けの通信サービスを受注した。

従来、複数の国や地域で事業展開する企業は、各地でM2Mに使う通信回線を個別に契約する必要があった。コマツはドコモのサービスを活用することで200以上の国や地域における情報収集を一本化、業務を効率化できる。ドコモは今後もこの仕組みを利用し、M2M関連の受注を拡大したい意向だ。

ソフトバンクは米ゼネラル・エレクトリック(GE)と提携しM2Mの需要開拓を始める。M2Mで扱うデータ量は現状、少量で通信料収入が限られる。M2Mの実績があるGEのデータ分析ソフトを使ったサービスも手掛けて収益を拡大する。』


本日の記事は、M2Mについて書いています。M2Mとは、日経記事によると、以下のように定義されています。

「マシン・ツー・マシン(M2M) 通信モジュール(複合部品)と呼ぶ小型装置を機械や設備に組み込んで利用する。設備稼働の状況や在庫情報を携帯電話の通信網を使って収集。建設機械やトラック、自動販売機で利用されている。

集めたデータをビッグデータとして分析し、故障時期を予測するのにも役立つ。移動中の自動車内で映画を受信し楽しむような使い方も検討されている。』

私は、「M2Mは固定ネットワークまたは無線ネットワークを利用した、遠隔の機器同士、あるいは遠隔機器とITを活用した保守・サービス機能を含めた後方支援システムの間で行われる双方向通信サービス」と理解しています。

M2Mの製品への実装は、すでに以前から行われています。例えば、従来は製品ごとに実装されていました「自己診断機能」にインターネットを付加して、製品提供者である製造事業者がネット回線を利用して顧客が使用している製品の状態を把握して、状況に応じて使用しているソフトウエアの自動更新を行うようになっています。

自己診断機能は、製品に搭載されたソフトウエアが製品内部のハードウェアやソフトウエア状態を自動的にデータ収集、分析を行って、最新状況を把握・問題解決する機能を言います。

従来は、自己診断の結果は、各機器ごとに異常状態を表示灯やデータ・グラフ出力などににより知らせる機能が中心でした。現在は、上記しましたように、インターネット機能を付加して、製造事業者が製品の保守サービス目的で状況確認と問題解決のための対応まで決定・実行できるようになっています。

IT利用による自動的な自己診断機能の製品への実装は、M2Mの一つになります。

M2Mと似た概念に、IoTがあります。IoTは、Internet of Thingsの略語であり、日常品・家電・自動車・建物・食物などのさまざまなモノを、組み込みセンサー、無線LANなどによってインターネットに接続し、識別したり、位置を特定したり、コントロールすることを言います。代表例は、パソコン、スマホやタブレット端末機器となります。

IoTは、物理的な製品だけでなく、コンテンツのようなソフトウエアも対象とされますので、M2Mよりも幅広い対象範囲となります。

M2MやIoTは、これからBtoBおよびBtoCの両分野で大きな需要を見込めると共に、関連事業分野では多くのベンチャーや中小企業に大きな新規事業機会を提供します。

M2Mは本日の記事も含めて、IoTと共に経済記事などに掲載されるようになっています。M2Mの先進国である米国の状況も含めてみますと、以下のようになります。

調査会社Berg Insight社の報告書によりますと、M2M市場(全世界)で、2009年半ば時点では、モバイルネットワークをベースとしたM2M機器の利用改選数が、全モバイルネットワークに占める割合は、2009年時点で1.4%、、2014年でも3.1%を占めています。非常に低い利用率になっています。

モバイルネットワークベースのM2Mアプリケーションの利用が最も盛んである米国市場でも、当該割合が約4.3%であり、決して高い数字ではありません。

但し、M2Mに使用される通信回線数でみると、同社の報告書では、2009年から2014年までの増加率は、年率19.2%となっており、高い数字を示しています。

高い成長率の背景は、M2M機器の価格やモバイルネットワーク通信料金が、大規模な市場導入が現実的となる水準まで低下しつつあることによります。

M2M関連デバイスの代表例がセンサーです。センサーの場合、例えば、高速な技術革新により、3軸加速度センサーやRFID(アールエフアイディー:Radio Frequency Identificationの略語で、無線チップによる自動認識の技術)などが、小型化、低消費電力化、低価格化が実現し、普及してきました。

また、モバイルネットワーク通信料金も、企業が日常サービスに使える水準まで下がりつつあります。本日の記事にありますように、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの国内通信事業者が新規に打ち出すサービスメニューも企業が使いやすい料金設定になっています。

恐らく、他の海外通信事業者もIoTやM2Mの事業領域に積極的に参入してきますので、激しい競争が起こるとみています。

当然のごとく、通信事業者間で激しい競争が起こりますので、通信料金もさらに低下していきます。

グーグルは、自動車メーカーなどと協力して、自動車の自動運転の実証試験を行っています。これは、IoT・M2Mの典型的な事例の一つになります。

さらに、将来アマゾン、マイクロソフト、アップル、IBMなどの大手ITベンダーも、M2MやIoT分野に参入してくると予想しています。

M2MやIoTは、多くの関連事業者による激しい競争下で、多くの新規サービスが生まれます。結果として、M2MやIoTは、既存事業の枠を急激に変革していくと共に、多くの新規な付加価値を生み出していきますので、多くの関連事業者に新規事業機会を与えます。

デジタル革命は、メーカーやソフトウエアベンダー間に、水平分業化を起こしました。今後は、これにインターネットで相互につながることが加わります。

商品企画力や開発力をもてば、ベンチャーや中小企業にも多くの新規事業機会獲得が可能になります。

製品販売やサービス提供も、インターネット通販の仕組みをフル活用すれば、既存事業の枠に囚われないで、事業活動ができます。

製造事業者やITベンダーは、M2MやIoTの動きをよくみて、センサーなどの関連デバイスやITをフル活用することで、より付加価値の高い製品やサービス提供することが重要であり、勝ち組になることの条件の一つになります。

この視点からM2MやIoTの動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 

 

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