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伊藤 誠
伊藤 誠
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閲覧数順 2016年12月03日更新

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高齢世帯の家計収支と老後の必要貯蓄額

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ライフプランと家計 老後の生活費
総務省統計局が発表する家計調査には、高齢世帯の家計収支が掲載されています。
2013年の家計調査の世帯区分は下記の通りで、これから説明する家計の収支は、全国で36.61%を占める、無職世帯の内、高齢者のものになります。

140424家計調査の世帯区分


高齢無職世帯の家計収支は下記の通りで、高齢無職世帯とは世帯主が60歳以上で無職である世帯のことを指します。
総世帯ですので、夫婦の他に無職のお子様がいらっしゃる場合もありますし、単身の方も入っています。


140424高齢無職世帯の家計収支

2013年の総世帯の平均では、収入が180,808円で、毎月の不足額は53,696円です。収入に占める年金等の社会保障給付が158,400円で87.6%を占めています。

可処分所得は156,964円ですが、非消費支出を除く消費支出が210,660円ですので、毎月53,696円を貯蓄から補っている家計です。

メディアが様々な場面で「年金だけでは暮らせない」と取り上げますが、確かにこれだけを示せば、そのようなコメントになりますが、高齢者は下記のように、老後資金として貯蓄を現役世代よりも多く蓄えています。むしろ、老後に備えて現役の間に貯蓄するが姿が、ノーマルと、私は考えています。


下図は内閣府の高齢社会白書が総務省統計局家計調査H23から二人以上の世帯の貯蓄現在高別に分布状態を表したものです。全世帯(世帯主65歳以上含む)の平均貯蓄残高は1,664万円ですが、世帯主の年齢が65歳以上の世帯は、貯蓄が1,000~1,200万円を境に、貯蓄残高が増えるに従い、全国平均よりも、増加しています。占有率を高額貯蓄額から累積しますと、貯蓄額2,000万円以上の方が4割を超え、1,400万円以上では5割を超えています。

140424貯蓄現在高海峡別分布

下記は、世帯主が65歳以上で妻が60歳以上の高齢無職世帯の2013年の家計収支です。
消費支出は242,598円ですので、60歳で定年退職された場合、90歳まで30年間に必要な資金は、
242,598円×12ヶ月×30年=87,335,280円になります。
100歳までの4年間で、
242,598円×12ヶ月×40年=116,447,040円で、1億円を超えます。
「さあ大変!!!」準備しなければとは、受け止めないでください。

140424高齢夫婦無職世帯の家計収支

全ての世帯で収入があります。
貯蓄として必要な資金は、不足分の57,592円です。

従い、30年間では、
57,592円×12ヶ月×30年=20,733,120円
世帯主が100歳、配偶者が95歳になる40年間で
57,592,円×12ヶ月×40年=27,644,160円
で済みます。

これをベースに、収入の過不足、支出の過不足を把握して、収入が足りなければ、支出を縮める、支出が多ければ、無駄を省くことをご検討ください。

ただし、このケースではご夫婦がそろって当該年齢まで生存して、平均的な支出を続けることが要件となります。
各年齢の平均余命は簡易生命表によれば
男性が65歳の場合、平均余命は18.89歳で、女性60歳の場合は、余命は28.33歳です。

従いまして、先に示した家計が30年間維持されるケースは少なく、殆どの家計は高齢単身無職世帯に移行します。ご主人がお亡くなりになった場合の生活費は、それまでの70%とするのが、我々FPのキャッシュフロー表作成の際のガイドになっています。

140424高齢単身無職世帯の家計収支

単身世帯の場合、収入は123,308円、消費支出は144,820円で、不足分は33,645円になります。平均余命の差、9.44歳が単身期間である場合には、
不足分33,645円×12ヶ月×10年=4,037,400円
が不足分となります。

大凡の概算として。
ご主人が65歳の際に必要とする貯蓄額は、
ご夫婦で過ごされる20年+単身で過ごされる10年とすると

57,592円×12ヶ月×20年+33,645円×12ヶ月×10年=17,859,480円

以上が、総務省統計局家計調査2013年から推計される、高齢無職世帯の仕事をお辞めになられた際に手元に貯蓄がいくらあれば、平均的な家計で過ごせるのかです。

ただし、前提は、「インフレや収入等が現状のままで推移する」場合であり、経済状況が変われば、必要とされる収入・支出・貯蓄額が変化します。

また、平均余命も現在のものを使用しています。寿命が延びることも予想されます。
上記計算世にもあと5年伸びた際には、現在60歳の奥様が100債まで生存されるケースで
24,333,700円 
の貯蓄額です。

それらを踏まえて、現在の政府が目標としているインフレ率2.0%を若干上回る程度の期待リターンの資産運用をお考えください。

ちなみに、期待リターン2.0%は、現在我々の年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立法人)が平成13年から平成24年までの通期の収益率2.02%に近いものです。
無理をしない、運用をお勧めします。

文責
FP学会会員
独立系顧問料制ファイナンシャル・アドバイザー
オフィス マイ エフ・ピー 代表 吉野 充巨
FPプラス投資助言で人生設計から資産形成まで一貫してサポート
保険や投資信託を販売しないファイナンシャル・プランニングの専門家。
あなたのセカンドライフ・プランに適した期待リターンとリスク許容度で資産配分とポートフォリオ構築を口座開設から銘柄選定までサポートします。

【保有資格】
ファイナンシャル・プランナー:日本FP協会認定CFP®
日本証券アナリスト協会認定 プライマリー プライベート・バンカー
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