日経記事;『ソニー、不動産参入 新規事業創出へ専門組織 IT駆使、個人向け仲介』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ソニー、不動産参入 新規事業創出へ専門組織 IT駆使、個人向け仲介』に関する考察

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皆様、

こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

4月24日付の日経新聞に、『ソニー、不動産参入 新規事業創出へ専門組織 IT駆使、個人向け仲介』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ソニーは新規事業を創出するための専門組織を設けた。第1弾として8月から不動産業を始める。コールセンターやIT(情報技術)をフル活用して個人向けの売買仲介などを手掛ける。今後3年で10を超える新事業を育てる計画だ。

新組織は交流サイトで社員にアイデアや技術を交換してもらうほか、事業化を助言する。商品の輸入代行サイトを運営するエニグモの須田将啓最高経営責任者や、ネット専業のライフネット生命保険の岩瀬大輔社長らを招き、年50以上のプランを審査する予定だ。

全額出資で「ソニー不動産」を設立した。ITを使って顧客の資産や将来計画から最適な物件を割り出すほか、店舗や営業人員を抑えた低コストサービスを提供。

3年後の株式公開と5年後に年間500億円の売り上げを目指す。玩具などの分野でも新事業を検討している。

平井一夫社長はこれまでも新規事業の育成に努めてきた。エレクトロニクス事業の立て直しに加え、事業創出に組織的に取り組むことで収益基盤の多様化を目指す。社員に経験を積ませ経営幹部を育てる狙いもある。』


本日の記事は、ソニーがエレクトロニクス事業分野以外で、新規事業立上の可能性を模索する動きについて書いています。

何度か本ブログ・コラムで書いていますように、家電分野特に、個人向けAV家電は、急速に汎用化が進んでいます。

これは、デジタル化により、パソコン、テレビ、オーディオ機器などの個人向けAV家電製品は、製造の水平分業化が進んで、どんな企業でも部品やソフトウエアを調達すれば、製品化・事業化できるようになったことによります。

以前は、国内家電メーカーがモノ作りの実力により、世界市場で勝ち組になりました。現在は、韓国、台湾、中国などの海外勢に市場を奪われてしまいました。

ソニーの場合、主力事業の一つであるテレビ事業は、何度か大型の合理化策を行いましたが、赤字状態を解消できないできました。

最近、ソニーは赤字状態にあるテレビ事業の分社化と、パソコン事業の売却を決めたと報道されました。

ソニーは、エレクトロニクス分野を主事業分野にして、金融や映画などの周辺事業を拡大してきた歴史をもっています。

国内企業の中では、例外的に世界市場で事業の多角化を行って、成功してきた会社です。今のソニーが苦しんでいるのは、本流であったエレクトロニクス事業の衰退です。

欧米の世界企業をみますと、IBMやフィリップスなどの巨人も、過去に主力事業分野を見直して、大胆な構造改革を行っています。

IBMの場合、当時まだ利益の出ていたパソコン事業からの撤退を決意して、当該事業を中国メーカーに売却しました。

私は、その時期にIBMのパソコンを使用していましたので、何故?と大きな疑問や失望がありました。IBMは、パソコン事業は汎用化が進んで、利益が出なくなると判断して売却を決めました。

IBMは、その当時ソフトウエア事業を主力にすると決め、巨額の経営資源をソフトウエアに集中して、収益拡大を実現してきました。

オランダのフィリップスも、同じように家電製品の将来性に見切りをつけて、大規模な集中と選択を行って、産業用途(BtoB)を主力にした構造改革を行いました。

IBMやフィリップスが大規模な集中と選択を行った時は、現在ほどインターネット使用が進んでいませんでした。

何度か本ブログ・コラムで書きましたように、インターネットやITは、短期間に既存事業の基盤を大きく破壊、あるいは変更しつつあります。

アップル、アマゾン、グーグルなどの米大手ITベンダーは、スマホやタブレット端末を商品化して、大成功しています。どのITベンダーも自社内に工場をもっていません。

これらのITベンダーは、国内家電メーカーが得意とする「モノ作り」ではなく、「商品作り」で成功しています。

成功のポイントは、商品企画力とそれを実現できる開発力をもっていることによります。いったん事業化を決めると、短期間に必要な人材を外部から集めて、高度な専門家集団を作ります。でそのあとは、しゃにむに事業化を進めます。

ソニーも、米ITベンダーと同じようなスピードで、徹底的な集中と選択を行って、差別化・差異化な事業分野を新規に立ち上げる必要があります。

以前に、ソニーの大株主が、エレクトロニクスと他のソフト事業との分離を提案したことがあります。ソニーは拒否しましたが、上記のIBMやフィリップスの決断と比較しますと、合理的な提案の一つになります。

ソニーが個人向けAV家電事業分野で勝ち残っていくためには、とんがった商品作りをすることが必要不可欠になります。かってのウオークマンなどの商品です。

例えば、ソニーが主力事業として位置付けているスマホの場合、アップルを凌駕する商品を出す必要があります。

本日の記事は、ソニーがエレクトロニクス事業以外での新規事業立上の検討を開始したことを書いています。

ソニーが既存事業の枠にとらわれないで、新規事業立上を図ることは意義があります。上記しましたように、インターネットやITが既存事業の基盤を変質しつつあるからです。

ソニーもインターネットやITをフル活用して、アマゾン、アップル、グーグルなどの米ITベンダーに負けない事業力を身に付けていくことが重要です。

必要に応じて、新規事業立上のために、欧米や日本のベンチャー企業を買収して、必要な技術やノウハウ獲得をすることも大事です。

ハードウェアであれ、ソフトウエアであれ、新規事業成功のポイントは、企画力と開発力をもつことになります。

ソニーが今後どのような分野に事業していくのか注目していきます。

中小企業の場合も、既存事業の枠に囚われないで、インターネットやITを活用して、新規事業立上や販路開拓することで、道を開くことが可能になります。

ただし、どの分野でも企画力と開発力をもっていて、徹底的な差別化・差異化を可能にする商品やサービスの提供を可能にすることが大前提になります。

中小企業から既存事業の見直しと新規事業立上の相談やアドバイスの支援要請があった時は、当該企業の棚卸しを行って強みと弱みを徹底的に明確化することから始めます。

徹底的な差別化・差異化を可能にするものをみつける、あるいは確立することが新規事業立上のポイントになります。

中小企業の知名度やブランド力がなくても、徹底的な差別化・差異化を可能にするものがあれば、それをテコにして、インターネットやITを活用して、知名度などを上げながら、世界市場で事業
展開することも可能になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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