家を建てたい! から始まる家づくりガイド #8 - 新築住宅・注文住宅 - 専門家プロファイル

葛原 千春
クロノグラム アーキテクトスタジオ 代表
東京都
建築家
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家を建てたい! から始まる家づくりガイド #8

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注文住宅 家を建てたい! から始まる家づくりガイド

経験や様々なメディアから、家づくりに役立てて頂きたい情報をお届けいたします。今後の家づくりのご参考にして頂きますれば幸いに存じます!

第8回目は 第2章 『大事なお金のはなし』 です。

(1)諸費用の相場観
今現在のお住まいから新たに土地を購入、新築、引っ越して新たな生活をスタートするまでに掛かる費用には土地代と建築工事費の他に色々な諸費用が掛かりますが、項目ごと具体的な予算取りをいたしましょう。以下土地代・土地売買諸費用を除いた一般的な費用を列記いたします。(あくまでも目安ですので、各々状況により金額を設定してください。また消費税を別途見込んでください。)


A 建築工事費:住宅床面積(坪)X60~80万円/坪
B Aに対する追加工事・仕様変更予算:Aの15~20%
C 設計監理費:(A+B)X10%~13%
D 確認申請審査費:2~8万円
E 解体工事費:古屋床面積(坪)X3.5~5万円/坪
F 印紙税:1.5万円(請負契約書用)
G 登録免許税:2万円(建築工事費の60%程度)
H 登記手数料:15万円(表示・保存登記)
I 住宅ローン手数料等:50~55万円(印紙税・登録免許税・融資手数料・団信保険・火災保険)
J 引っ越し代:25~30万円
K 新規家電・家具・備品等の購入:30~80万円
L 予備費:30~120万円(地鎮祭・上棟式・水道引き込み・近隣挨拶・仮住まい費)
税金関係は後述の(3)先に見極めたい税金 でも詳しく解説いたします。

2)総額だけで決めてはいけない工事費用
工事費はタイル1枚、ドア1枚など細かなパーツの費用の積み上げで何千万円にもなるのですが、工事費の見積書の内訳を大雑把に流し読みするのではなく、しっかりと1行1行項目と金額、計上している面積や個数を確認しましょう。判りにくい部分は説明を求めましょう。設計事務所の行う設計業務には、見積に対する査定と金額調整の業務も含まれます。ご予算に合わせるための調整や、数量・金額についての査定をしてもらいましょう。場合によっては設計事務所サイドで概算工事費をご提示する場合もございます。
設計が進むにつれて「床暖房をつけたい。家具を造付けにしたい。仕上げ材を良くしたい。外構を充実させたい。」など様々なグレードアップのご要望や、軟弱地盤だった場合の補強や杭工事の費用、見積書に含まれていない費用(ポスト・表札・塀・エアコン・キッチン収納・防犯対策設備など)を都度具体的な金額を把握しながら設計を進めましょう。金額を把握せずにに設計が進み、最終見積の段階で100万円ぐらいのつもりが300万円追加に!となったりすると、設計打合せも出戻りに時間と手間が掛かり、グレードダウンに気が滅入りますので注意が必要です。予算を掛けるところと抑えるところをしっかりと考えましょう。コストコントロールも設計事務所の大切な業務のひとつです。

(3)先に見極めたい毎年掛かる税金
ここでは住み始めてから毎年継続的に掛かる税金について解説いたします。賃貸では掛からなかった出費ですので、予め家計の必要経費として計上しておきましょう。(出来れば税金等必要経費専用の引落し用の口座を作り、資金ショートしないよう家計管理することをお薦めします。)
・固定資産税・・・建物:固定資産税評価額x1.4%
土地(200平米以下の場合):固定資産税評価額x1/6x1.4%
・都市計画税・・・建物:固定資産税評価額x0.3%
土地(200平米以下の場合)固定資産税評価額x1/3x0.3%
・固定資産税評価額について・・・新築で条件を満たすと初めの3年または5年間は軽減措置があります。床面積が120平米以下の部分は税額が半分になります。また、評価額は実際の建築費や、土地売買価格の7割り程度が平均のようですが5割の場合や10割以上の場合もあるようです。また建物は築年数を重ねるごとに安くなります。評価額は市区町村が決めており、東京都23区内においては特例で都が課税をすることになっています。いずれにしましても、余裕を持った資金計画を!

(4)最近のローン事情
低金利・ローン控除が追い風になっている。というのが最近の住宅ローン事情です。消費税が上りましたが、政府は住宅ローンを組んでいる人にはアップした消費税分をフォローする控除を手厚くしましたので、あまり気にしなくても良くなりました。以下ローンを組まれる上での参考にしてください。

・低金利時代・・・アベノミクス・日銀による「異次元の金融緩和」と長期金利などが関係していて、動向が気になります。好景気と金利上昇はある程度連動してきますので、こまめに情報収集いたしましょう。

・今後は好景気が控えている=金利上昇に転じる?との考えからじわじわ返済額が増える変動金利よりも固定金利を選択する方が増えているようです。 ・テレビCMでもおなじみ「無理のない返済計画を!」・・・結婚して子供に恵まれると「家が狭くなってきた。移動手段には車が必要だ。教育費もたいへんだ。保険にも入らなきゃ。」と色々とお金が掛かるのが現実ですね。その中でも土地代と建築費は非常に大きなお買い物。しっかりと資金計画・返済計画をシュミレーションしましょう!用意出来る頭金・月給とボーナスから捻出できる年間の返済額、何歳までに完済するか?などを計算(前述の税金も考慮)。返済計画を立てた上で不動産屋さんに行きましょう。逆はNGです!不動産屋さんで良い物を見てから、薦められるがままに無理な返済計画を立てると、やがて破綻することに!(脅かしてすみません。)一度ファイナンシャル・プランナーさんに家計相談していただくことをお薦めします。くれぐれも「定年後も多額の返済あり」とならないようご注意を。
・元「利」均等と、元「金」均等返済・・・毎月の支払い額が一定の『元「利」均等』が一般的ですが、元金均等返済を選べる金融機関もあります。返済期間を短く設定したり、繰り上げ返済をこまめにする計画など、金利と返済額・返済期間と完済時期をしっかりとシュミレーションしましょう。

(5)意外と忘れがち:支払いスケジュール
基本的にはローンを組む対象物は完成している物件に限りますので、土地を購入してから家を設計して、工務店などで建てる場合には、ローンが実行される以前に生じる支払いについて注意が必要です。
・設計開始時・建築請負契約時・着工時・上棟時などの各タイミングで設計費・建築費の5~7割程度の支払いが発生します。都度自己資金から支払う事が出来ない場合は「つなぎ融資」を利用しましょう。

次回はからは、[3] 『住まいの基本性能』 を12のテーマに分けて取り上げて行きます。

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