親しくなりたい気持ちが強いほど、親しくなれるのか不安で怖くなる心理

風邪には3つの種類があるそうなのですが、知っていますか？

1、細菌やウイルスが原因となるもの

2、寒暖の差から体調を崩すもの

3、寂しい気持ち（孤独感）が体調に現れるもの

私も嫁と知りあう前は、よく風邪をひきやすかったものです。ある時、師匠でもあるカウンセラーに「寂しいんじゃないの？」と聞かれ、ドキッとした覚えがあります。納得するところもありましたが、「そうなのかなぁ？」と不思議にも思った記憶があります。

でも寂しかったのですね。一人暮らしも長かったですから。

そんなある日、お風呂に入っていたら、玄関外で子猫の泣き声がするので、慌てて見に行くと、子猫が3匹、雨の中折り重なって啼いています。急いでタオルで拭いてやり温めてやりました。もうその時点で、飼う気満々になっており、「子猫」との出会いに感謝していました(笑)。

なかなか「寂しい」想いを、自分ひとりで埋めるのは難しいものです。

例えば、「寂しいなぁ」と思っても、誰もいなかったら、テレビでも観て誤魔化すしかないかも知れません。あるいは趣味に没頭するのも良い手かも知れません。でも本質的にそれは誤魔化しであって、「寂しさ」を埋めるには、自分の事を思ってくれる相手が必要なのではないでしょうか？

でも「仲良くしたい」と自分が思ったとしても、相手はどう思っているのかはわかりません。受け入れてもらえなかったら、と思うと不安がよぎります。

仲良くできたって、どうせ、いつかお別れする時が来る、と思うと最初から仲良くなんてならない方が、後で辛い想いをしなくて済む。そんなややこしい気持ちにもなるかと思います。

今は、ちょうど、卒業シーズンが終わった時期です。誰でも経験する卒業という儀式も「別れ」の儀式とも言えるでしょう。仲の良かった友達たちとも、別の道を歩む事になります。

別に卒業してからだって、仲がよければいつでも会えば良いじゃないか！と理屈では思う人もいるでしょうが、たとえ親友という間柄だったとしても、実際卒業してからも頻繁に会うということはあまりないのではないでしょうか？

お互いに新しい環境で「また別の友人」ができたり、新しい環境に馴染むのが精一杯で、前の友人とは、よっぽど家が近所ででもない限り会わなくなってしまうものかと思います。

自分は「会いたい」と思っても、相手は忙しいかもしれないし、迷惑かもしれない、遠慮してしまう気持ちを抱かれる方も多いように思います。

今思えば、考えすぎなのでしょうが、私もそんな風に思ってしまうタイプでした。

「人の迷惑を考えなさい」と口癖のように言われて育ったせいもあるのかも知れません。

「僕が寂しいから、一緒にいて」とは言えないのです。なにか気を使ってしまい、そろそろ帰った方が良いかな？なんて思ってしまいます。

でも誰でも「一緒にいて」と言われて嫌な気分になる人は、そうそういないものかなと思います。

よっぽどしつこかったり、頻繁だったりして、相手の重荷にさえならなければ。

それが男女間だったりしたら、余計いろいろ考えてしまうかも知れません。

当たり前ですが、単なる同姓や異性の友達よりも、一層「嫌われたくない」「好かれたい」という気持ちが強くなるからです。

自分が、相手の事を必要だという気持ちが強く、でも「相手から自分は必要と思われているのだろうか？」という不安が大きい時、人は大きな葛藤を抱いてしまう傾向が生じることがあります。

「親しくなりたい気持ちが強くなるほど、親しくなるのが怖くなる」

皮肉なものです。

もちろんそうでない人もいます。｢自分が親しくなりたいから、単純に仲良くなろうと声をかける｣「親しくなりたいから、相手もそう思ってくれるだろう」と考える人です。

その違いはなんなんでしょう？