日経記事;『中外時評;データ戦略手を組む英独 問われる日本のIT政策』に関する考察 - 各種の新規事業・事業拡大 - 専門家プロファイル

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日経記事;『中外時評;データ戦略手を組む英独 問われる日本のIT政策』に関する考察

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皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月23日付の日経新聞に、『中外時評;データ戦略手を組む英独 問われる日本のIT政策』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。


『世界最大級のIT(情報技術)見本市「CeBIT」が今月、ドイツのハノーバーで開かれた。世界70カ国・地域から約3400社が出展。特に注目されたのは、130社以上が参加した英国のIT企業だった。

「主要8カ国(G8)の中で英国を最もデジタル化が進んだ国にしたい」。開幕式にはキャメロン英首相も駆けつけ、メルケル独首相とともに「英国とドイツは一致協力してIT市場をリードする」と表明した。

主催者のドイツ・メッセは海外企業を開拓するため、特定の国と毎年、協力関係を結んでいる。英国からの出展数が前年の3倍に増えたのはそのためだが、実は両国が接近した背景にはそれぞれ事情があった。

「英テックシティの企業数は3年半前は200社だったが、今や1300社だ」。キャメロン首相はロンドン五輪の跡地をIT産業の一大拠点にする考えで、それには「製造業に強いドイツと組むべきだ」と考えた。

一方、米情報機関から携帯電話を盗聴されていたメルケル首相は、ITの重要性を再認識。米情報当局元職員による暴露もあり、セキュリティー分野に強い英国と組むことにした。

両政府はまず工業製品とインターネットを結ぶ「IoT(インターネット・オブ・シングス)」の技術支援を約束。この分野で先行する米国に報いることで両国の利害が一致した。

こうした流れを受け、今回の出展企業も約500社がセキュリティー関連の技術を披露。手のひらの静脈で個人を識別する生体認証技術を展示した富士通も関心を呼んでいた。

さらに英独政府が強い関心を示すのがデータ分析の技術開発だ。携帯端末やセンサーなどから集まる大量の情報を公共の目的に使う「ビッグデータ」や、行政情報を民間利用に開放する「オープンデータ」である。

英国は政府の情報開示を促すため「オープンデータ・インスティチュート(ODI)」と呼ぶ非営利組織を2年前に設立。政府自身も1千万ポンド(約17億円)を投じ、データを活用するベンチャーの育成に力を注ぐ。

見本市会場でも、同組織のトップが等身大の3次元ホログラフ映像で登場。ビッグデータの効用や英国の取り組みを来場者に語りかけ、関心を集めた。

英政府はそうしたベンチャーを日本にも派遣する。来日したマストドンC社の最高経営責任者(CEO)、フランシーヌ・ベネット氏は「薬の処方箋データを分析した結果、英国は後発医薬品を促すことで年間2億ポンド(約340億円)の医療費を節約できる」と指摘する。

ドイツでは基幹業務ソフトの世界最大手、SAPが大量のデータをメモリー上で高速処理する技術を開発。サッカーのワールドカップ(W杯)に備え、選手の動きを即時に分析することで「ドイツチームを応援することにした」とジム・ハガマン・スナーベ共同CEOは語る。

では日本ではビッグデータやオープンデータの活用は進んでいるのか。例を挙げれば、携帯端末の位置情報から人口移動を分析する技術をNTTドコモが開発、取り組みは始まった。だが、そこに大きく立ちはだかるのが個人情報保護の問題だ。

英国はプライバシーにかかわる属性情報を完全に分離することで医療情報の活用に道を開いた。ところが日本では東日本旅客鉄道(JR東日本)がIC乗車券の利用履歴を外部に提供したところ、消費者が反発。計画を見直さざるをえなくなった。個人の診療データともなれば反発はさらに避けられない。

経済産業省はこうしたビッグデータの活用を促すため、新たな認証制度の導入計画を打ち出したが、国民的合意を得るには時間がかかるだろう。

オープンデータを進めるには情報を安全に蓄積しておくクラウド基盤も要る。言い換えればデータ活用の拡大は新たな産業も生み出す。日本より4年早くオープンデータ戦略を打ち出した英国は、データセンター事業で米西海岸に次ぐ世界第2位に成長しており、英国経済を支える新たな柱となっている。

安倍晋三政権は経済成長を促す第3の矢としてIT戦略の推進を掲げ、ビッグデータへの関心も高い。だが新戦略を加速するには、セキュリティーやプライバシー保護に配慮する一方、大胆な規制緩和も必要だ。国際IT見本市を舞台とした英独両政府の連携は、日本にも新たな対応を迫っているといえる。』

インターネットは、すでに社会インフラとして定着しており、個人生活やビジネスを行う上で必要不可欠なものになっています。

本日の記事にあります、IoT(インターネット・オブ・シングス)とは、「weblio」によりますと、あらゆるモノがインターネットを通じて接続され、モニタリングやコントロールを可能にするといった概念・コンセプトのことであると定義されています。

身の回りのあらゆる物にコンピュータが組み込まれ、ネットワークで接続される、といった考え方のことです。

過去に国内家電メーカーは、「ユビキタス」などの表現で商品化・事業化を試みてきました。IoTは、ユビキタスと比べると、商品の使用者が意識せずに商品に組み込まれたコンピュータ機能やインターネットを使いこなせるようになる状態のことをさすと考えます。

IoTは、現在、グーグル、アップル、ソニー、パナソニックなどの企業が衣服・メガネ(ウェアラブルデバイス)や自動車(スマートカー)、家屋(スマートハウス)にコンピュータやインターネット接続機能が盛り込まれるスマート化の形で進化させつつあります。

また、BtoBの業務用途でも、米GEが基本的に全ての商品・装置にIoT機能を持つことで、顧客の利便性を向上して、他社と徹底的な差別化・差異化を図るべく動き出しています。

ソニーやパナソニックなどの国内電気機器メーカーは、IoTをどれだけ有効活用して、付加価値を向上させて徹底的な差別化・差異化を図れるかが、BtoC、BtoBタイプの事業分野で勝ち組になるための大きな条件になることは、確実です。

ハードウェアの良さだけでは、水平分業化のデジタル業界で差別化・差異化を実現できません。米GEのようにIoTを自社商品全てに付与して、顧客の利便性を最大化するやり方の早期実現を期待します。


一方、このようにIoT化が個人で使用する商品やサービス、業務用途でも進みだしますと、ビッグデータと呼ばれる大容量のデータが日々増加することになります。

この大容量化しつつあるデータ蓄積や処理をインフラ面から支えるのがクラウドサービス:データセンター事業になります。

日本国内でも、特に2011年に起こった東日本大震災以降、企業や自治体、政府によるクラウドサービス活用需要が急増しており、各地でデータセンター設置が増えいます。

スマホやタブレット型端末の急速普及もクラウドサービス:データセンターに対する需要拡大に拍車をかけています。

データセンターに蓄積されるデータは、個々の企業だけでなく日本全体にとっても宝の山になります。

個人や企業は、インターネットを経由してクラウド・データセンター上のデータにアクセスして、自分のパソコン、スマホやタブレット端末で、閲覧、加工・処理することができます。

加工・処理したデータは、クラウド・データセンターに保管できます。私も自分の事業用途にデータセンターを活用しており、その利便性を享受しています。

このように多くの個人や企業などがクラウド・データセンターを活用することで蓄積される膨大なデータは、販売施策の立案・構築、新規事業立上の際の事前調査を行う上で大変有効なものになります。

個々の企業や自治体、あるいはクラウド・データセンター上に存在するデータのことを2次データと言います。

2次データとは、加工された情報のことを指し、インターネット上に存在する文字や映像などを意味します。

2次データには、無償のものと有償のものがあります。私の場合、中小製造業者やITベンダーが新規事業立上や海外販路開拓などの事業計画作成時に、事前情報収集や仮説検証などのためにインターネット上の2次データ(多くの場合無償のもの)を数多く活用しています。

重要な2次データは、自分のパソコンのハードディスクか、契約しているデータセンターに蓄積しています。

インターネット上の2次データは、ある日突然にネット上から消滅したり、グーグルによる検索エンジンの変更で、同じキーワードで検索しても行きつけなくなるリスクがあることによります。

インターネット上に存在する2次データの代表格の一つになりつつあるのが、政府がもっています統計や調達、防災などに関連する膨大なデータです。一般的に政府によって公開されますので、オープンデータと呼ばれています。(基本的には無償です。)約1万個のデータ群が存在します。

政府は2013年12月20日、国が保有するデータを無償で入手できるポータルサイトの運用を始めると発表しました。

政府のサイト名称は「データカタログサイト」です。現在その試行版が運営されています。例えば、以下のものがあります。

・「データカタログサイト」試行版のURL
http://www.data.go.jp/

・経済産業省試行版のURL
http://datameti.go.jp/ 


従来は統計資料を中心に公開されてきましたが、さらに、拡充したデータを加工しやすくしてオープン化されますので、今後、大いにビジネス用途で活用されるようになります。

政府は、2014年度以降に本格サービスへと移行する見通しです。その際には企業が自社のシステムやサービスなどから、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)と呼ぶ共通の手順でデータを取り出せるようになるとされています。今後の動きに注目しています。

先行する米国では、「DATA.GOV」というオープンデータを2009年に開始しました。約8万のデータ群が公開されており、オープンデータを活用したビジネスが多数登場しています。農業や金融、不動産、エネルギー、情報サービスなどへと裾野が広がり、収益を上げるケースも出てきているとされます。

米GEのIoTの積極姿勢は、米国政府の施策に則って動いています。

日本もオープンデータを含めたインターネット上の2次データを大いに活用して、IoTを含めた新規事業立上を各企業が積極的に行うことを期待します。

必然的にクラウド・データセンターに対する需要も増え続けるとみます。各企業は、インターネット活用をさらに進化させて、個々の商品やサービスだけでなく、クラウド・データセンターの新規設置や運用ノウハウ蓄積により、ネットインフラ事業分野でも新規事業を立上て、国内市場だけでなく欧米やASEANを中心とした海外で勝ち組になることが重要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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