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日経記事;『攻めの借金、事業拡大 有利子負債1割増、デフレ経営脱却』に関する考察

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皆様、

おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

3月16日付の日経新聞に、『攻めの借金、事業拡大 有利子負債1割増、デフレ経営脱却』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『上場企業が、借入金や社債などの有利子負債を増やしている。3月期決算企業の有利子負債総額は昨年12月末で175兆円と1年間で約19兆円(1割強)増えた。

成長に向けた設備増強などへの資金需要が高まっているためだ。業績回復に自信を深める企業が借り入れを増やして攻めの投資に動き、それが再び収益規模の拡大につながる循環が広がってきた。

3月期決算企業約1700社(金融・電力など除く)を対象に集計した。有利子負債総額は連結決算が本格化した2000年以降では最高水準で、4割を超える企業が1年前より増やした。

リーマン・ショック後の景気低迷局面で企業の資金ニーズは冷え込み、全体の負債総額は2012年までほぼ140兆円台で推移していたが、昨年から増加基調が鮮明だ。

アベノミクスで経営者心理が改善し、投資意欲が回復したことが背景だ。日銀の金融緩和策が企業活動に浸透し、「脱デフレ」期待とともに金融市場の機能が正常化し始めた表れともいえる。14年3月期は売り上げを伸ばして稼ぐ「増収増益型」企業が全体の7割近くになるもようだ。

富士通の昨年末残高は約7000億円。昨年1年間で1500億円(3割)増えた。「IT(情報技術)関連の受注残高は2ケタ増」(加藤和彦専務)で国内のIT需要回復を追い風に、データセンターなどへの投資を拡大した。リーマン・ショック後に1兆円を超えた有利子負債を3800億円にまで絞り込んだが、攻勢に転じる。

ホンダも約1兆4000億円増えた。国内では23年ぶりの完成車拠点となる工場を埼玉県で稼働。海外でもアジアやメキシコで工場をスタートさせており、生産体制の増強に向けた資金需要が膨らんでいる。

三菱倉庫は神戸の商業施設の改装や都内のオフィスビルの建設に投資。ヤマトホールディングスも国内最大級の物流施設建設などで宅配便の「即日配送」時代に備える。クボタは事業拡大を背景に売掛金が増えたことから運転資金を手当てしようと借入金を増やした。

社債発行で得た資金を使って、株主配分を強化する動きも出始めている。日本ハムは3月下旬に新株予約権付社債(転換社債=CB)を300億円発行する計画で、自社株買いも実施した。

上場企業全体の自己資本比率は4割弱と金融危機後の最高水準に上昇。自己資本が高くなりすぎると自己資本利益率(ROE)が低下する。一定の負債増加はROE低下を抑え、株式の投資魅力を支える効果もある。』


有利子負債とは、金利を支払う必要のある負債のことです。銀行からの長・短期借入金、社債転換社債(CB)などになります。

一般的に企業は、リーマンショック後、大規模な設備投資などを行わなくなったので、記事にありますように、有利子負債に対する需要が減少して、守りに入る傾向が強くなっていました。

これは、多くの大手企業が国内経済の不活性さや、異常な円高による輸出事業の採算悪化で、新規事業立ち上げや、生産設備増強などへの投資を控えたことによります。

本日の記事は、今年の3月期決算結果を集計した結果、大手企業が有利子負債、つまり借入金などを増やして投資を再開した動きについて書いています。

IT業界では、2011年3月に発生しましたの東日本大震災以降、事業継承を確実に行うために、多くの企業や自治体などの行政機関が重要なデータや情報をデータセンターに保管する動きが強まっています。

さらに、スマホやタブレットの急速普及で、アプリケーションソフトなどの関連サービス事業需要が増加していることも、クラウドやデータセンターを活用する機会の増加につながっています。

この結果、クラウドやデータセンター事業に対する需要が高まり、多くのデータセンター事業者がサーバー設置や拡張、あるいはデータセンターの建物の新規建設などに投資を行っています。

本日の記事では、「富士通の昨年末残高は約7000億円。昨年1年間で1500億円(3割)増えた。「IT(情報技術)関連の受注残高は2ケタ増」(加藤和彦専務)で国内のIT需要回復を追い風に、データセンターなどへの投資を拡大した。」とされています。

また、インターネットの出口端末であるスマホやタブレット型端末の急速普及に対応するため、KDDIが高速通信基地局増加に対する投資を行うことも紹介されています。

IT絡みでは、アマゾンや楽天などの大手ネット通販事業者が物流インフラの増強のために、積極的に投資を継続して行っています。

この動きに呼応するように、ヤマトホールディングスのような宅配事業者も巨大物流センター構築に動いています。

倉庫会社も冷凍食品などの長距離宅配を可能にするために、冷凍・冷蔵機能付倉庫の拡張を図っています。

自動車業界でも、ホンダが設備投資額を約1兆4000億円増やし、国内では23年ぶりの完成車拠点となる工場を埼玉県で稼働するとのことです。

このように大手企業が積極姿勢で新規投資を加速していきますと、ベンチャーや中小企業にも大きな新規事業機会が生まれてきます。

ベンチャーや中小企業は、大手企業が参入しない周辺事業で商機を見い出せます。もちろん、これらの企業は、差別化・差異化可能な技術・商品・サービスをもっていることが前提になります。

例えば、増え続けるデータセンターは、国内の電力供給やCO2排出量の増加などに大きな影響を与えています。一般的にデータセンターは、多数のサーバーをもっており、1年365日サーバーから発生する熱を冷やすため、多くの冷凍機や空調機器を稼働させています。

データセンターのサーバーや冷凍機、空調機器などに消費される電力量がこのまま増え続けると、例えば、経済産業省/グリーンIT推進協議会が試算2008年に試算した結果では、日本国内の企業内および専業事業者のデータセンターで使われるサーバーなどのIT機器・システムの消費電力量は、2025年に2006年度比で5.2倍になり、国内発電量の20%に相当すると試算されています。

データセンター事業者にとっても、電力料金は運用コストの3割から4割を占めますので、大きな負担になっています。

本日の日経新聞に、「NTTファシリティーズは水冷式データセンターの消費電力を3割削減できる空調制御システムを開発・商品化して、2014年3月から販売する。」記事が掲載されました。
NTTファシリティーズの動きは、使用電力削減を狙ったものです。

データセンターの節電対策については、多くのベンチャーや中小企業が積極的に取り組んでおり、効果的な技術や商品があれば、大きな新規事業機会を得ることができます。

データセンター事業は、ASEANなどの海外市場でも活発に動いていますので、節電事業は海外でも事業機会が生まれます。


IT、環境、エネルギー、バイオ、医療などの関連分野では、大手企業が積極的な投資を行って事業拡大する中で、ベンチャーや中小企業は、周辺のニッチ市場を確実につかまえて新規事業機会を得られるように動くことが必要であり、重要になります。

国内外の動きに注目しつつ、自社の強みを最大化して徹底的な差別化・差異化可能な技術・商品・サービスを提供することがポイントです。

しっかりとした事業計画を作成して、地に足がつくように動きましょう。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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