- 松永 隆文
- Qull一級建築士事務所
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
この物件は、明治時代に建てられた建物の外観はそのまま生かし、耐震補強と、内部の改装及び、一部増築の工事を行います。
明治時代に建てられた為、基礎も無く、柱も細い。
写真で見える様に、丸太で小屋が組まれてました。
建物を持ち上げ、基礎工事を行い、柱も新しく入れ替え、小屋組みの丸太を生かしつつ、梁を追加し、壁量を増やして、今の建築基準にあわせた耐震補強を行ないます。
柱、梁などは、プレカットという工法で、コンピューターで自動に加工していく時代に、一本一本、手で加工し、現場で組み立てていきます。
建売ばかりを行なっている大工では、到底不可能な工事を、現場に入ってもらっている宮大工(寺院などを専門にしている大工)さんが、いとも簡単に、柱梁を組み立てていきます。
私どもは、注文住宅で、しかも一般の住宅よりも難しい木工事を、大工さんに依頼する為、腕のいい大工さんと付き合っています。
しかし、宮大工というのは、別格な存在なんだということを、改めて思い直しました。