幸せを感じられないワケ

 今の私は、毎日が楽しくて幸せを感じられない日がないほど、幸せを感じられる生活をし、心も体も元気で輝いて生きていられます。

しかし、こんな私でも２０１０年までは、仕事をバリバリやる傍ら、幸せを感じられる日もあれば、そうでない日もあり、不満もあれば、我慢もし、幸せを感じられないのを人のせいにして、どちらかといえば幸せを感じられない日の方が多かったように思います。

 そんな私を今の私に変えたのは、残念ながら２０１０年に長女が潰瘍性大腸炎という難病を患ったことがきっかけでした。その時、よく目を開いて見てみると、家庭が崩壊寸前で、次女までが心と体の元気とやる気を失い、学校の成績ががた落ち状態でした。そういう中で、夫との関係も上手くいかず、口を利けば喧嘩になり、まるでテレビドラマを見ているかの状態でした。悪夢やドラマであって欲しいと願わずにはいられませんでした。

 呆然としながら家族を見渡し、私は家族の誰一人「幸せを感じられていなかった」と思い知らされて涙が止まりませんでした。しばらくして、「泣いている場合ではない」、「このままでは死んでも死に切れない！」と悔しい思いが湧き上がり、家族の幸せを取り戻すにはどうすればいいのか？みんなが幸せを感じられるようにするにはどうすればいいのだろうか？と考えはじめました。

 そこで気づいたことは、家族全員が「幸せを感じられないワケ」を人のせいにしていたことでした。「幸せを感じられないワケ」が自分にあり、幸せは感じるものであり、与えられるものではないということに誰も気づかずに、皆が幸せを待っていたために、悲しいできごとが起きてしまったのです。

目を瞑って、幸せを感じていたころのことを思い出してみたら、楽しかった時のことがたくさん思い浮かんできました。皆の顔がニコニコして楽しそうでした。

その姿を見て、私は自分が家族の心から離れていたために幸せを感じられなかったことにはじめて気づかされたのです。

仕事をしている「自分のことを理解してほしい」という気持ちが強く、家族ひとり一人のことを理解することを怠り、自から幸せを感じる努力をしていなかったことが幸せを感じられないワケであることを知りました。

 それからの私は、１８０度変わりました。それまでの嫌な自分を全部捨てることにしたのです。

すると不思議にも、家族全員に再び笑顔が戻りました。

娘たちに「お母さんのどんなところが好き？」と聞いてみると、「優しいお母さんが大好き、ニコニコしているお母さんが大好き、怒っているお母さんは大嫌い」と正直に言われます。

子供たちの生きる力となっているエナジーは「優しくてニコニコしているお母さん」の存在と分かってからのこの４年間、娘たちが望む母親になってみたら、子供たちの元気と輝きが１００倍にも１０００倍にも増えました。

その娘たちの元気と輝きが、今の私の生きる力のエナジーとなっているために、私は元気で輝いて生きていられます。

幸せを感じられないと思っている方は、時に立ち止まり、自分を振り返ってみるといいと思います。