日経記事;『迫真 アジア スマホ激動(1)70ドル端末 インドを席巻』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『迫真 アジア スマホ激動(1)70ドル端末 インドを席巻』に関する考察

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皆様、

おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

2月11日付の日経新聞に、『迫真 アジア スマホ激動(1)70ドル端末 インドを席巻』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『1月初旬、米ラスベガス。世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」に新顔が現れた。インドのスマートフォン(スマホ)メーカー、マイクロマックス。「我々の競争の舞台は世界」。新製品発表の席で共同創業者ラフル・シャルマ(39)は宣言した。

スマホ市場に参入してわずか2年。世界ではまだ無名の企業で、欧米メディアはその発言を大きく取り上げなかった。だが、年間の出荷台数は1千万台規模に及ぶ。

国内ではすでに米アップルを抜き去り、首位の韓国サムスン電子を猛追する。その足取りは「中国のスティーブ・ジョブズ」とはやし立てられる雷軍(44)が2010年に創業した北京小米科技(シャオミ)と重なる。

中国、インド、東南アジアを合わせたスマホの普及台数は13年に前年比6割増の10億台。1年で延べ3億人が新たにスマホを手に入れた計算になる。17年にかけてはさらに10億人が加わる。

1人当たり国内総生産(GDP)が1万ドル(約100万円)に満たない中・低所得国にスマホを届けるのは、マイクロマックスや小米のように手ごろな価格で商品を提供する新興メーカーだ。

マイクロマックスがインドで70ドルで売り、若者に人気の「ボルト A62」。分解してみると、アジアに広がる地殻変動の最前線が垣間見えた。

価格が1.5倍するサムスンの競合製品と比べ、内蔵する半導体チップが小さい。スマホの頭脳であるチップ「マイクロプロセッサー」は4分の1以下の大きさだ。

チップが小型な分だけ熱に弱く長持ちしないが、最小限の性能とすることで価格を抑えている。チップの供給元は中国の展訊通信(スプレッドトラム)。安値を売り物に台頭している企業だ。

スマホに組み込まれたスピーカーの部品の製造年は1年以上前の12年。分解を手伝ってくれたインド人の専門家は、「設計は洗練されていないが、必要なものを詰め込んだ印象」と解説した。

機能を絞り込んだり、旬を過ぎた部品を使ったりして安価なスマホをつくる。医薬で言えば「ジェネリック(後発薬)」のような手法を確立した中国をインドがまねる。

その波が東南アジアに広がれば価格はさらに下がる。米調査会社IDCによると12年には平均で約320ドルだったアジア新興国のスマホ価格は17年には210ドルになる。

低価格スマホがもたらす「どこでもインターネット」時代はアジアに住む人々の生活に大きな変化をもたらしている。

フィリピン・マニラ首都圏のベッドタウン、バコール市ではインターネットカフェが次々と消えている。1時間当たり40~50円を払えばチャットやオンラインゲームを楽しめるネットカフェは数年前まで高校生や大学生の人気スポットだったが、この1~2年で客足が途絶えた。

09年に15台のパソコンを購入してネットカフェを開いたチャット・ブエルナス(50)は3年で閉店に追い込まれた。近くにあったほかの店舗も続くようになくなっていく。家族や友人の誰かにスマホを借りればチャットやゲームができる。ブエルナスは嘆く。「今はどこでもネットを使えるんだから仕方がない」

代わりに台頭するのはソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)だ。インドネシアやインドでは、日本の無料通話・チャットアプリ「LINE(ライン)」、中国の「ウィーチャット」などがそれぞれ短期間に1千万人単位で加入者を増やしている。

政治混乱が続くタイの首都バンコクではスマホが生活に欠かせない存在になっている。インラック政権打倒を狙う反政府デモ隊が首都バンコクの主要交差点を占拠した結果、各地で交通渋滞が発生。すいている道を探す無料アプリ「TVIS」に人気が集まり、利用者は1月末までに20万人を超えた。』


私は、最近バンコクおよびシンガポールを訪問しました。2~3年前に比べると、非常に多くの人たちがスマホやタブレット端末を使用する光景をみました。

特に、スマホの高速普及には目を見張るものがあります。彼らが使用しているスマホは、iPhoneではないし、サムスン製のアンドロイド端末ではありません。

1万円以下の安いスマホです。シンプルな機能をもったものです。本日の記事にありますように、耐久性や耐水性などの機能はなく、ひたすらインターネットを活用できる単純な機能に特化した商品になっています。

インターネットでWebサイトをみる、Eメールを送受信する、SNS(Facebook、Twitter、Lineなど)に参加するくらいの機能をもつスマホになります。

パソコンから始まったデジタル革命は、モノ作りの仕組みを根本から変えました。水平分業です。
パソコンの基本設計を出来る人や企業であれば、誰でも必要な部品を調達し、組み上げることでパソコンを作れます。

その水平分業のビジネスモデルは、パソコンだけでなく、スマホやタブレット端末に押し寄せています。

収入の低い人たちは、高機能化したスマホやタブレット端末を必要としません。自ら多くの情報発信するよりも、インターネット上で流れている情報やデータをみて、判断する、行動するためのツールとしてスマホやタブレット端末を使っていることによります。

国内家電企業、アップル、サムスンなどのスマホやタブレット端末供給メーカーは、本日の記事にありますインドのマイクロマックスとは競合できない異なる土俵にいます。

収入の低い人たちやスマホを単なるインターネットの出口端末と考えている人たちは、多機能かつ高耐久性などをもつ高級スマホを必要としないことによります。

低価格帯のスマホの急速普及は、スマホの販売価格を確実に引き下げます。。米調査会社IDCによると12年には平均で約320ドルだったアジア新興国のスマホ価格は17年には210ドルになる、とのこと。

スマホを提供する企業にとっては、どの土俵で戦うかの選択が重要なことの一つになります。

片一方、スマホやタブレット端末の急速普及は、インターネットの出口端末の急増を意味します。日本国内のように、光ケーブルを張り巡らしてブロードバンド環境を作る前に、3Gを含む携帯電話回線や無線LANなどのインフラを使ったインターネット環境を自然発生的に構築しつつあります。

このインターネット環境の急速普及は、日本国内からASEAN域内への事業展開に大きな影響を与え始めています。

インターネットの出口端末が急増することは、BtoCタイプの事業の場合、ネット通販事業を国内から手掛けることができる可能性があります。

もちろん、その前に各国の消費者に必要な情報をきちんと発信することが必要ですし、Google検索エンジンなどで上位表示されるための、Webサイト作りを行うことは、必要不可欠なことになります。

輸出企業が、ネット通販の仕組みを使って販売会社や輸出入代理店を経由せず、最終顧客まで商品やサービスを届けることができる直販事業の展開できるようになります。

決済方法や物流機能をきちんと確保する必要がありますが、Amazonなどの大手ネット通販の仕組みを活用することで、自社内にきちんとしたインフラが整うまで、事業をスタートできます。

商品やサービスの商標登録を事前に行って、有効な展示会への出展と、インターネットによる情報発信を有効に組み合わせていくやり方も大事になります。

ネット通販事業を始める前に行う必要のあることは、差別化・差異化可能な商品やサービスの確保です。国内市場で売れないものは、海外でも同じように売れないと理解しておくことが基本です。

最終顧客像を具体的にイメージして、必要な情報をきちんと発信していく姿勢や努力が必要です。
顧客からの問い合わせには、迅速にきちんと回答するきめ細やかな行動も必要になります。

BtoBタイプの事業の場合も、BtoCと同じようにネットによる情報発信と、ネット通販の仕組みを利用して、事業拡大することが可能になります。最終顧客を探すには、海外代理店と契約を結んで、紹介してもらう仕組みも有効になります。

今後、輸出を含めたASEANなどへの海外事業を考え、実行する企業は、急速普及するスマホやタブレット端末で拡大するインターネットの出口端末をどう利用して、情報発信し、売上確保・拡大につなげていくか、十分な事前情報収集と入念な事業計画作成が必要であり、重要になります。


また、現在拡大している東南アジアからの観光客を日本市場でしっかりと受け止めて、国内商品やサービスの購入拡大につなげるためにも、彼らのスマホやタブレット端末に対するきちんとした事前の情報発信が必要になります。

さらに、国内では公衆無線LANを観光地に幅広く設置して、無料でインターネットを使える環境整備も必要です。

観光客が、来日後にも企業や店舗事業者が必要な情報をきちんと発信して、彼らのスマホやタブレット端末に届くようにしておくことも重要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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