日経記事;『ネット通販、後払いで ヤマトが立て替え 商品確認後、返品も容易に』に関する考察 - 全国展開・地方展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ネット通販、後払いで ヤマトが立て替え 商品確認後、返品も容易に』に関する考察

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皆様、

おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月12日付の日経新聞に、『ネット通販、後払いで ヤマトが立て替え 商品確認後、返品も容易に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『ヤマトホールディングス(HD)はインターネット通販の利用者が、受け取った商品を確認後に代金を払えるサービスを今月から始める。まずヤマトが通販業者に代金を立て替え、利用者はコンビニエンスストアなどで後払いする。

注文した商品を手にとって確かめたり、衣料品なら試着したりした後に支払えるため、店頭での購入に近い形で安心して買い物ができる。ネット通販市場の拡大に弾みがつきそうだ。

新サービスではヤマトが通販業者に料金を立て替え配送を請け負う。ヤマトが請求書発行後、利用者は2週間以内にコンビニエンスストアなどでヤマト宛てに支払う。返品の場合は値札を外さないなどの条件を満たせば認められ、ヤマトが回収に来る。

ヤマトは配送依頼を受けた段階で利用者の支払い能力などを審査する。ヤマトHDの金融子会社のヤマトクレジットファイナンス(東京・豊島)が与信管理を担う。審査を通れば、利用者1人当たり5万円を限度に立て替える。未払い者にはヤマトが督促する。

ヤマトの新サービスはネット通販の普及を後押ししそうだ。現在、購入代金は注文時にクレジットカードで払ったりすることが多い。後払いによりカードのネット決済を敬遠する消費者が購入を増やすきっかけになる。

ネット通販では物流業者が荷物を届けた際にお金を受け取る代金引換(代引き)サービスもある。商品の受け取り時に支払う必要があり、試着などはできない。一部の通販業者は返品を認めている。返品では利用者が配送費を負担することもある。ヤマトのサービスは後払いのために返金手続きの手間も減らせる。

ヤマトは中堅・中小のネット通販業者などの利用を見込んでおり、すでに契約の交渉を進めている。通販業者は代金回収リスクが避けられる。

ネット通販大手では楽天が2月以降に決済システムを刷新、利用者が購入する際の支払い手続きを簡略化する。アマゾンジャパン(東京・目黒)も一部サイトで1年以内の返品は送料を含めて無料で受け付けるなど顧客の利便性を高めている。

経済産業省によれば、消費者向け電子商取引(EC)の市場規模は2012年度が9兆5000億円だった。小売り・サービス市場全体ではECの比率は3%程度。11年に5%弱とされる米国に比べて低いが、今後拡大しそうだ。ヤマトHDは18年度に20兆円超とされる国内の消費者向けEC市場で商品の配送事業の強化を狙っている。』

昨日のブログ・コラムに書きました通り、野村総研が発表した情報によると、国内のインターネット通販市場は拡大が続いており、2013年度の市場規模は2012年度比13%増の11兆5千億円。17年度には17兆3千億円に増える見通しとなっています。

スマホやタブレット端末の急速普及と高い利便性から、ネット通販事業が拡大しています。しかも、ネット通販モール「BASE」のように特別なITの知識がなくても、スマホから既存のテンプレートを選択すれば、無料でかつ簡単に自社のネット通販サイトを立上げることができます。

また、昨年大手ネット通販サイトの運営事業者であるヤフーは、インターネット通販サイトとオークションサイトへの出店料を無料にして大きな話題になりました。その後、ヤフーに出店するネット通販事業者数は増加しています。

さらに、スマホ向け無料通信アプリを提供しているLINEは昨年の12月20日、インターネット上に仮想商店街の「LINEモール」を開設しました。

このように、BtoCあるいはBtoBのネット通販事業を行う事業環境は、急激に変化しており、かつ、ネット通販事業を行う難易度も下がっています。

本日の記事にありますように、ネット通販事業の先行国である米国では、ネット通販事業が小売市場全体の5%以上になっています。さらに、この売上比率は増加する見込みです。

日本でも、米国と同様に今後もネット通販事業の市場拡大が続くのは、確実です。

零細、あるいは中小企業にとって、ネット通販の活用はますます重要になっています。スマホやタブレット端末の急速普及は、ネット通販のWebサイトがみられる機会や頻度が増加することを意味するからです。

BtoB、あるいはBtoCの事業者にとって、ネット通販は既存の販路の仕組みに依存せずに、最終顧客に商品やサービスを直接販売できるようにします。

顧客の琴線に触れる商品やサービスをもっている零細、あるいは中小企業は、ネット通販の仕組みを積極的に利用して自らの販路開拓がもつ姿勢が必要になります。

ネット通販の仕組みを支える仕組みには、ITと並んで物流機能が重要な役割を果たします。国内市場では、物流インフラの強化充実が進んでいます。

宅配便事業者、建設会社、不動産会社などが国内で積極的な投資を行っており、即日配送の体制が日本中で可能になる日も近づいています。

物流事業者にとって、ネット通販事業は、大きなフロンティア市場になります。ネット通販事業の市場拡大期に、物流事業で大きなシェアを獲得できれば、当該市場が成熟期に入った時に、残存者利益を獲得できます。

ネット通販事業は成熟しても、市場規模自体が大きいので、残存者利益を獲得できれば、大きな事業機会を維持できます。

今回、ヤマトが打ち出しましたのは、「ネット通販の利用者が、受け取った商品を確認後に代金を払えるサービスは、ヤマトが通販業者に代金を立て替え、利用者はコンビニエンスストアなどで後払いする。」仕組みです。

顧客にとっては、購入した商品やサービスの内容や価値を確認して、支払い決済を行うことができますので、記事にありますように、リアル店舗での購入に近い形となり、安心感が増します。

国内では、BtoCの最終顧客が支払い決済をクレジットカードやPayPalなどの仕組みを利用することが少なく、コンビニなどでの後払いを好む傾向があります。

ヤマトは、上限5万円の商品を対象に、顧客に代わって代金の一時立替払いを行います。当然、顧客からヤマトを宅配便に指定する機会が増えます。

零細、あるいは中小企業にとっても、ヤマトの代金一次立替払いの仕組みは、極めて有効なものになります。

それは、代金回収を行ってもらうだけでなく、代金が商品やサービス提供前に提供企業に入ることによります。

零細、あるいは中小企業にとって、売掛金の回収がより迅速にかつスムースに行けば、運転資金が回ることを意味します。資金繰りの負担が軽くなります。

ヤマトの新サービスは、顧客および商品やサービス提供者の双方にとって、大きなメリットがあります。ヤマトを宅配便とするネット通販事業者や顧客数が増大するとみます。

インターネットは、われわれの予想以上の速さで、既存の社会、あるいは事業インフラを変化させています。

インターネット活用は、一般的に利便性の向上と低コスト化を進めますので、顧客からも支持される可能性が高くなっています。

BtoC、BtoBに関係なく、零細、あるいは中小企業は、インターネット活用をより積極的に行って、情報発信やネット通販による直販の仕組みで、収益拡大を図ることが重要になります。

まだまだ世の中の、一般的な零細、あるいは中小企業は、ネット通販を含めてインターネット活用を積極的に行っていません。

ヤマトや上記BASE、LINE、ヤフーなどの動きは、さらに、ネット通販事業活用の敷居を低くします。

多くの零細、あるいは中小企業がより積極的にインターネットやネット通販を活用して、事業拡大することを期待します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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