日経記事;『東南ア、都市へ成長投資 鉄道、4倍弱に延伸 住宅・病院を増設 日本企業に商機』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『東南ア、都市へ成長投資 鉄道、4倍弱に延伸 住宅・病院を増設 日本企業に商機』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

1月6日付の日経新聞に、『東南ア、都市へ成長投資 鉄道、4倍弱に延伸 住宅・病院を増設 日本企業に商機』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『東南アジア各国が成長持続に向け、主要都市の地下鉄や病院など生活インフラへの投資を加速する。都市部に人が流れ込み、交通渋滞といった経済活動への弊害が目立ってきたためだ。

地下鉄やモノレールなど都市鉄道の2030年の総営業距離は、主要7都市の合計で約1685キロメートルといまの4倍弱に達する見込み。日本企業にとってビジネスチャンスになる可能性がある。

経済成長を促す都市機能の強化で、各国がまず力を入れるのは住宅地とオフィス街などを結ぶ鉄道の整備だ。タイは首都バンコクで地下鉄やモノレールを大幅に延伸する。いまの総営業距離は79キロだが、29年までに508キロに延ばす。中心部と郊外を結ぶ路線は16年の開業をめざす。

マレーシアの首都クアラルンプールでも政府系企業による地下鉄の新増設が進む。16年をメドに既存路線を35キロ延ばし、17年には全長51キロの新線を開業する予定だ。

ベトナムも首都ハノイとホーチミンで初の都市鉄道整備を計画。インドネシアの首都ジャカルタやフィリピンのマニラ首都圏でも鉄道の新増設が進む。

東南アジアの都市部の人口は2億6000万人と総人口の半分弱に達した。自動車の普及率も高まり、都心部では渋滞が深刻になる一方だ。バンコクでは車で30分の中心部から国際空港までの移動時間が、渋滞すると1時間30分程度になる。

各国は外資の誘致を成長戦略の柱に据える。都市鉄道の整備ラッシュは、交通インフラなどライフラインが整った国であることを外資にアピールする狙いもある。

成長に伴う都市部の住宅価格の高騰にも対応する。マレーシアでは平均住宅価格が08年から5割上がった。同国政府は国民の不満を抑えるため、14~18年に手ごろな価格の住宅100万戸を供給。

14年だけで国営住宅建設に5億8千万リンギ(約185億円)を投じる計画だ。タイは都市鉄道沿線で集合住宅の建設を進め、シンガポールも独身者向けの小型公営住宅の供給を拡大する。

都市部の高齢化対策も進める。東南アジアの60歳以上の人口割合は12年に9%だったが、50年には24%に高まる見通し。シンガポールは住宅地にリハビリ用の病院を複数建設し、約1万床の国立病院の病床数を20年までに4100床増やす。

東南アジアの生活インフラ整備は日本企業の商機になる。ジャカルタの地下鉄工事は三井住友建設や清水建設が現地企業と組んで受注。シンガポールの鉄道トンネルは五洋建設が受注した。

だがマレーシアでは主要工事は政府系企業がほぼ独占し、政情不安のタイでは計画変更のリスクもある。日本企業が安定した受注を獲得するには、経済連携協定(EPA)などを通じた透明なルール作りが欠かせない。』


ASEANを中心にした東南アジアについては、本ブログ・コラムで何度か書いています。本日の記事は、東南アジアの最新状況について書いています。

確かに、バンコク、シンガポールなどのASEAN地域を訪問しますと、行くたびにより活性化し、かつ変化している現実を確認できます。

一時期の上海の高度成長期まではいきませんが、かなりの勢いを持続しながら各国別の状況は異なるものの、全般的には成長・発展していることを体感します。

本日の記事は、東南アジア諸国の社会インフラ整備の状況について書いています。シンガポールを除く、バンコク、クアラルンプール、ジャカルタ、マニラなどの大都市では、域内人口増加が急増しています。

大都市圏に来るとより良い仕事に就ける可能性があることによります。急激な人口急増は、交通、水道、電気供給、下水などの大都市機能をマヒさせますので、行政当局は、大都市圏での生活やビジネス遂行を維持するための社会インフラ整備が急務になります。

同時に、ASEAN各国は、経済成長を維持するために、外国からの投資をより積極的に受け入れる必要があります。

外国企業は、ASEANの潜在力を確信していますので、投資には、基本的に前向きです。しかし、投資する以上、当該企業は投資金額の回収と売上拡大の成果を早期に実現したいのが本音です。

従いまして、長期の視点で投資金額の回収を考える企業を除いて、投資する企業は、回収と売上拡大の成果を早期に出すことを期待します。

この点から、例えば、タイとインドネシアを比較すると、私見ですが、港湾、鉄道、道路、関税当局の事務能力などの社会インフラの総合力では、現状、タイがインドネシアより20年ほど進んでいるとみます。

これは、タイの方が政治的安定度が高かったことと、それに比例して約40年間日本企業が、自動車や電気機器を中心に継続的に投資してきたことによります。

現在、タイの産業集積度はASEAN随一です。タイは、金融やITなどのソフトインフラではシンガポールに遅れていますが、製造事業では、圧倒的な存在感をもっています。

社会インフラ整備環境だけをみますと、タイ、シンガポール、マレーシアは投資対象としては、最適です。

しかし、求人難、賃金高騰、オフイスの賃貸料高騰などを考えると、現時点で全ての業種に最適な投資対象国とは言えません。

ITや金融などのソフト事業で、高収益を確保できる見込みがあれば、シンガポールは投資対象国としては、最適です。

優秀な人材と最新のビジネス情報を得られる場所でもあります。しかし、人材確保は難しく、高い離職率を想定して、魅力的な人事施策などの事前準備をしっかりと行って投資しないと失敗するリスクがあります。

タイの場合、産業集積が進んだ結果、失業率は基本的にゼロもしくはマイナスの状態になっています。

これに伴い、労働者賃金も上昇を続けています。また、タイ政府は、現在、製造事業なら業種に関係なく全てを受け入れている投資優遇制度を2015年末までに見直し、2015年1月1日から新制度に移行します。

新制度の内容は、現在検討中であり不明確ですが、製造事業に関しては、医療やバイオなどの高度事業分野が投資優遇制度の対象となる可能性があります。

また、タイは、周辺国であるカンボジアやラオスなどと連携して、労働者確保や生産分業などの動きも加速しています。これは、周辺国との道路網が整備されつつあることから可能になっています。

本日の記事は、ASEANを含む東南アジアの社会インフラ整備事業に関する動きと、国内関連企業の新規事業機会に対する期待について書いています。

これからASEANを含む東南アジアへの進出を考えている中小企業は、社会インフラ整備の最新状況も参考情報の一つとしながら、投資に対する事業計画を慎重に考えて実行することを期待します。

ASEANを含む東南アジアが有望な投資対象地域であることは、明確です。しかし、投資の実行には、周到な事前準備と具体的な事業計画作成が必要になります。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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