「お酒の良い点? 悪い点?」 ~脳とアルコールのメカニズム~ - その他の心と体の不調 - 専門家プロファイル

徐 大兼
アキュラ鍼灸院 院長
東京都
鍼灸師

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対象:心と体の不調

茅野 分
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市原 真二郎
(カイロプラクター)

閲覧数順 2024年04月15日更新

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「お酒の良い点? 悪い点?」 ~脳とアルコールのメカニズム~

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みなさま、こんにちは


12月に入り、今年も残すところあとわずかになりましたね。

忘年会やお友達との付き合いなどで、何かとお酒を口にすることが多いこのシーズン!
帰宅が午前様になったり、祝日だからと気が緩み、連日、昼酒を飲んでしまう・・・なんて人もいらっしゃるのではないでしょうか?

適量を飲むことについては、体にとって良い点もいくつかありますが、限度を超えてしまうと健康を害してしまう事もしかり・・・

そこで、楽しく健康的にお酒を嗜むために、良い点・悪い点をご紹介したいと思います。



◆赤ワインで動脈硬化を防止
赤ワインには、ポリフェノールと呼ばれるブドウの皮と種に多く含まれる天然物質の色素や成分が多く含まれています。動脈硬化は、血液中に余分なコレステロールが増え過ぎ、血管に溜まった結果、起こる病気だが、ポリフェノールには、この動脈硬化を予防する働きがあります。


◆白ワインで食中毒防止
白ワインは有機酸を多く含み、酸性度が高いため殺菌力が強い。実際、食中毒の原因でもあるサルモネラ菌を白ワインに付けたところ、10分後には47万個あったサルモネラ菌が60個に減ったと言われています。他のアルコールや赤ワイン、酢などに比べても効果は絶大ですね。


◆ビールには美肌効果が
ビールに含まれる麦芽には、美肌効果があるビタミンB2が含まれていて、この他にも、ビタミンB群をはじめとして、カルシウム、リン、ナトリウム、カリウムなど、豊富なミネラル類がバランスよく含まれています。 また、女性ホルモンの乱れから起こる更年期障害による肩こりなどにも、微量ながら効果アリ!


◆なんといってもストレス解消
お酒を飲む理由はなんといってもコレではないでしょうか?アルコールは大脳の中の理性をつかさどる前頭葉に軽い麻痺を起こさせるため、嫌なことをパーっと忘れて楽しくなれるのです。ただし、飲み過ぎると運動機能をつかさどる小脳にまで麻痺が進み、歩くことはおろか意識までもうろうとしてしまうため要注意!



アルコールがもたらす「楽しさの秘密」


お酒を飲むと、ふんわり気持ちが軽くなって、それまでの疲れやストレスに凝り固まった心もほぐれていきます。多くの人が経験したことがあるのでは?時には、普段怖い顔ばかりしている人が意外に陽気で話し好きに変身することも。

アルコールを飲んで楽しい気分になる理由、それは脳内で楽しさや心地よさといった感情を生み出す「ドーパミン」という神経伝達物質の分泌が促されるため。ドーパミンは、何か興味のあることをしているときなど「楽しい」と感じるときに分泌される脳内物質ですが、アルコールによっても分泌が促されるとも言われています。

また、ドーパミンが分泌されると、「楽しい」という感情を抑制し興奮し過ぎるのを防いで、気持ちを平静に保つための脳内物質GABAなども分泌されますが、アルコールは気持ちを平静に保つ脳内物質の分泌を抑えたり、そのはたらきを鈍らせたりしてしまうので、そのため気分は、どんどん盛り上がっていく一方なのです。


ストレス発散にも脳内物質の働き


さらに、アルコールは気持ちを高揚させるドーパミンの分泌を促す一方、セロトニンの分泌を促す作用もあります。セロトニンは、過剰な動きや不安、恐怖といった感情を抑え、気持ちを鎮静化させるためにはたらく脳内物質。そのため、ストレスを抑えるはたらきがあり、うつ病の治療にも利用されています。

また、体を緊張させたり、心拍や血圧を上げるといったはたらきをする副腎皮質ホルモンやノルアドレナリンなどの分泌を抑制することもわかってきている。

つまりアルコールには、楽しい気分を盛り上げると同時に、ストレスにさらされて緊張した心身を解きほぐす、という2つのはたらきがあると考えられるのです。



「百薬の長」という言葉もある通り、お酒は健康に良いともされていて、「まったく飲まない」よりも、「ほどほどに飲む」ほうが良いというデータもありますが、「酒は百薬の長」と呼べるのは、あくまでも適度な量を守ったうえでのこと。

楽しさもストレス解消も量次第でもありますので、自分の肝臓を気づかいながら、飲みすぎに注意しながらお酒を嗜むようにしたいですね



アシスタント 鍼灸師 


木川