日経記事;『楽天、全品を自社決済 ネット通販、不正対応迅速に』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表
神奈川県
経営コンサルタント
専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日経記事;『楽天、全品を自社決済 ネット通販、不正対応迅速に』に関する考察

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 新規事業・事業拡大
  3. 海外展開
経営戦略 インターネットマーケティング

皆様、

おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月20日付の日経新聞に、『楽天、全品を自社決済 ネット通販、不正対応迅速に』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『楽天は来年2月から仮想商店街「楽天市場」の代金決済を全て自社で引き受ける。代金を振り込んだのに商品が届かないといったトラブルにも責任をもって対応する。

楽天が自ら決済窓口となることで顧客ニーズにより密着した商品やサービスが提供できるようになる。顧客と直接売買する米アマゾン・ドット・コムなどとの顧客囲い込み競争が激しくなりそうだ。

楽天市場の年間取引総額(1.5兆円規模)の3割程度は利用者と出店者が個別に決済している。今後は傘下の楽天銀行が全ての代金決済を手掛ける。売買トラブルが起きた際、楽天が対応する仕組みに改めて出店者との交渉や返金などにも応じる。偽サイトや振り込み詐欺などを防ぎ、顧客が安心して取引できるようにする。

利用者は引き続き楽天カード以外のクレジットカードなどでも買い物ができる。新しい仕組みでは複数の店舗で物品を買う場合も支払いが1回で済むように改良、利便性を高める。「商店街」方式の楽天では異なる店舗を使う際、各店舗の取り扱いカードや振込先の銀行口座がバラバラだった。どの商品を買っても1回の支払いで済むアマゾンと同じやり方にする。

楽天は今回の仕組みを、同社が展開する国内外の電子商取引(EC)サイトにも活用する。顧客の購買履歴を得ることで旅行商品や保険など様々な商品・サービスの販売につなげる。アマゾンやECと電子決済「ペイパル」の両分野で事業を拡大する米イーベイなどに対抗する。

将来はヤフーなど競合他社にも参加を呼び掛ける。楽天銀行や楽天カード、電子マネーの「楽天Edy」の利用拡大を狙い、金融部門の収益増も目指す。』


本日の記事は、楽天が支払い決済システムを全て楽天を通して行う仕組みに変更することについて書いています。実施時期は、2014年2月からとのこと。

このやり方は、顧客の利便性や顧客からの信頼性向上などのメリットがあります。同時に、楽天は、自社決済システムに集中することで、顧客の買い物履歴情報を全て把握することができるようになります。

顧客の買い物履歴情報を知ることで、個別の顧客に新たな買い物情報を提供したり、全ての顧客について過去の履歴情報の収集と分析を行うことで、時間、季節、場所、購入金額、買い物商品などの多くの視点から将来の行動やトレンドなどを予測することも可能になります。

楽天のライバルであるアマゾンは、アマゾンのWebサイトから購入する全ての商品の支払い決済は、1回の支払いで済むやり方にしています。

現時点では、顧客目線でみたばあい、楽天の仕組みよりアマゾンのやり方が有利であり、有効です。

何故なら、支払いは1回で済みますし、配送体制も売り手が望めば、アマゾンが責任をもって一元化してくれているからです。

アマゾンは設立当初からロジスティック・インフラの構築に莫大な投資を行いましたし、今も継続して投資しています。

例えば、アメリカでは、ウォルマートのサプライ・チェーン・エキスパートを雇い入れて設計にあたらせ、自社独自の物流拠点作りをしたことは有名です。

アマゾンは。インターネットのテクノロジーにも優れていながら、「商品を顧客の手元に届ける」という流通のバックボーンの整備強化を継続的に行っていることが、アメリカ小売市場でのアマゾンの勝因の大きな要因の一つになります。

これに対して、楽天のネット通販は、もともと売り手に通販の場を提供する市場機能を特徴としていました。

根本的にアマゾンと楽天のネット通販事業の仕組みや考え方が異なっていました。楽天は、現時点では、国内最大のネット通販事業者ですが、今後の展開次第では、アマゾンとの競争に負ける可能性があります。

アマゾンの凄みは、けれんみのないシャープな経営手法にあります。ネット通販事業の場合、使い勝手の良いWebサイトの維持強化、決済システムの強化、高効率な物流体制の維持強化のために、毎年多額の投資を継続して行っています。

アマゾンは、短期間な赤字状態を気にしていませんし、投資家も容認しています。アマゾンが将来世界市場でガリバー企業になることを期待していることによります。

楽天は、アマゾンとの厳しい競争を意識して、物流機能の強化を図っています。アマゾンと同じように国内に物流センターを設けつつあります。

今回、楽天は支払い決済システムを一元化しようとしています。

楽天は、自社のビジネスモデルを変更して、アマゾンと同じ土俵でネット通販事業の競争を行うことを決意したとみます。

楽天が大きく事業を伸ばすためには、海外市場開拓が必須です。特に、最近需要と市場が急拡大しているASEAN市場の取り込みは、最重要課題の一つになります。


現在、私は経営コンサルタントとして、国内中小企業の海外販路開拓支援を積極的に行っています。

海外に既存の販路(例えば、貿易会社や商社、販売会社など)をもたない中小企業が、国内から販売・輸出する場合、海外代理店の確保と海外顧客への直接販売・輸出は大きな武器になります。

中小企業は、インターネット活用により、海外代理店の確保や海外顧客への販売・輸出が可能になります。

海外顧客への販売・輸出は、ネット通販の活用により、誰でも行えるようになっています。私は、現時点では、海外顧客への販売・輸出機能は、自社にネット通販仕組みをもっていない場合、アマゾンのネット通販利用を薦めています。

これは、決済システムが簡単であり、配送体制も高効率であることによります。海外顧客に対しては、現時点では楽天のネット通販利用は推薦していません。

アマゾンの場合、支払い決済システムとして、PayPalが使えます。PayPalは、顧客が支払い決済の時にいちいちクレジットカードの番号やパスワードなどの情報を入力する必要がなく、その利便性から使用者・使用企業が増えています。


楽天の場合、支払い決済システムが一元化されてないことと、物流体制に不安があることによります。今回、楽天は、支払い決済システムを一元化することで、この課題を解決できます。

楽天に対しては、物流体制の強化によって国内市場だけでなく、海外市場開拓開拓を積極的に行うことを期待します。

楽天には、アマゾンを先行指標として捉えて、国内だけでなく、海外市場開拓を積極的に行うことを期待します。

中小企業の海外市場向けネット通販の仕組み利用の選択しが広がることは、中小企業にとっても朗報です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(神奈川県 / 経営コンサルタント)
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 代表

起業・企業存続の為の経営戦略立案・実行と、ビジネススキル向上

起業及び、事業拡大や経営合理化を目指す企業に対して経営コンサルを行います。大手メーカーで得た経験を活かし、補助金活用、アライアンスやM&A、市場分析に基づいた事業戦略策定・実行や事業再生を支援します。OJT研修でのビジネススキル向上を支援します。

カテゴリ 「経営戦略」のコラム