日経記事;『ネット販売 店舗を侵食 本・家電、1割超す スマホ普及で』に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;『ネット販売 店舗を侵食 本・家電、1割超す スマホ普及で』に関する考察

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皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

12月8日付の日経新聞に、『ネット販売 店舗を侵食 本・家電、1割超す スマホ普及で』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『買い物をする場が実店舗からインターネット上に広く移りつつある。書籍と家電製品は2013年度に販売総額に占めるネット経由の割合が1割を超える見通し。

いつでもどこでも買えるスマートフォン(スマホ)の普及がネット販売を押し上げているためだ。その結果、音楽ソフト、旅行、書店などの閉店が相次ぐ。店舗を持つ企業はネットと融合した新たな事業モデルで巻き返す。

テレビドラマ「半沢直樹」の原作となった人気シリーズの最新作「ロスジェネの逆襲」。販売部数は80万部を超えたが、実は1割近くがスマホやタブレット(多機能携帯端末)で読まれている。

小説や漫画の電子書籍市場は急拡大。アマゾンジャパン(東京・目黒)では直近の電子書籍のタイトル数が15万と、1年前の3倍になった。

電子書籍や本の通販を加えたネット経由の書籍販売額は13年度に2千億円超となる。店舗を加えた全書籍販売額の1割を上回り、18年度には3割に達する見込みだ。

家電製品の販売額も13年度内にネット経由の割合が1割を突破する。12年の家電のネット通販額は7千億円以上。今年はタブレットやデジタル一眼カメラが伸びる。

ネット販売比率が市場全体の1割を占めると実店舗の淘汰が進む傾向がみられる。例えば06年に達した音楽ソフト。日本レコード商業組合(東京・千代田)は08年までの3年で加盟店が3割減った。ネット比率が2割の旅行販売では、最大手のJTBが3年で100店以上閉めた。

書店も閉店数が拡大している。民間調査では全国の書店数は5月時点で1万4241店。1年で455店減り、閉鎖数はその前の1年の2割増しだ。

ネット上では中古市場が広がり、古書店も減る。最大手のブックオフコーポレーションは15年春までに過去最大の約20店を閉める。「事業モデルを見直す時期にきている」(松下展千社長)

ネットとの競合は実店舗の収益を押し下げる。典型は店頭で商品を下見してネットで買う「ショールーミング」だ。

ヤマダ電機は今春、アマゾンなどネット価格への対抗値下げをした。だが、想定以上に粗利益率が悪化、13年4~9月期に営業赤字に転落した。

小売り大手はネット事業拡大へ、実店舗を生かした事業モデルづくりに取り組む。セブン&アイ・ホールディングスは18年度までにグループで扱う全300万の商品をネットで買えるようにする。イオンは16年度までにスーパー全店の店頭でスマホを使って撮影した商品を即日配送する。

ネット消費はさらに広がる。スマホは携帯電話の保有者全体に占める割合が17年度末には7割(現在は4割)に高まる見通し。野村総合研究所は18年度にネット消費額(コンテンツ含む)が22兆円と13年度比8割増えると予測している。』


インターネット通販の事業拡大が続いています。最近の事例では、米国市場でのブラックフライデー《感謝祭(11月の第4木曜日)翌日の金曜日のことで、クリスマス・セールが始まり、小売店が大きく黒字になることからこのように呼ばれています。》での売上状況について、以下のように報道されました。

以下は、日経BPからの抜粋記事です。

「米comScoreが現地時間2013年12月1日に発表した米国オンラインショッピングに関する調査結果によると、11月第4木曜日の感謝祭(今年は11月28日)におけるパソコン経由のオンライン支出(旅行関連、オークション、企業の大量購入を除く、以下同じ)は7億6600万ドルで、昨年の感謝祭と比べ21%増加した。

また感謝祭翌日に当たるブラックフライデーのパソコン経由のオンライン支出は昨年比15%増の11億9800万ドルで、過去最高を更新した。このブラックフライデーのオンライン支出額は11月1日のホリデーシーズン開始以降の1日の金額としても最高だった。

ホリデーシーズン開始時点からブラックフライデーまでの累計オンライン支出は205億7400万ドルで、昨年と比べて3%増にとどまった。これは今年の感謝祭が昨年より1週間遅かったためで、昨年実績を同じ条件の4週間にすると、24%増になる。

ブラックフライデーにパソコンからオンライン小売りサイトを訪れた人の数は6610万人で、前年から16%増加した。最もアクセス数が多かったWebサイトは「Amazon」で、これに「eBay」「Walmart」「Best Buy」「Target」が続いた。。。」

上記ネット通販の売上高には、スマートフォン(多機能携帯電話)やタブレットなどの携帯端末を通じた売り上げは含まれていません。これらの携帯端末によるネット通販を加えると、対前年比で大幅な売上高増加になることは、確実です。

comScoreによると、今年の11~12月におけるモバイルコマースの売上高を71億ドルと予測しています。同社の推計によると、パソコンとモバイルを合わせたオンライン支出は前年同期間と比べ約16%増の552億ドルに達する見込とのこと。

一方、調査会社ショッパートラックが12月3日発表したデータによると、年末商戦が始まる感謝祭当日から日曜日までの4日間(ブラックウィークエンド)の米小売業の店舗売上高は前年比1%増の伸びにとどまった、客足数も4%減少した、とされています。

米国市場の状況は、今および明日の日本市場になります。ネット通販の売上高拡大は、今後も確実に日本でも継続していきます。

BtoCやBtoBの事業の区別なく、ネット通販利用は当たり前になっていますので、その流れに逆らって事業展開することは、無意味なことになりつつあります。

ネット通販の売上拡大は、確実にリアル店舗事業者にマイナス影響を与えています。そこで。リアル店舗事業者の中には、実店舗とネット通販の組み合わせで、対抗しようと動いているところがあります。

ヤマダ電機は、ネット通販より低価格での商品販売で対抗しようとしています。最近の記事によると、粗利益率が低下して、2013年4~9月期に営業赤字に直面しています。

セブン&アイ・ホールディングスやイオングループは、スーパー全店で扱う商品のネット販売と迅速な配送体制の確立を行って、ネット通販専業事業者に対抗しようとしています。このリアル店舗とネット通販の相乗効果で、顧客数を最大化するやり方は、オムニチャネルと言われています。

ネット通販専業事業者とリアル店舗事業者との競争は、今後ますます激しさを増していきます。ヤマダ電機方式の安売り競争か、オムニチャネルが有効な施策なのか、今後の推移をみることになります。


このネット通販事業の拡大は、商品やサービスの提供事業者にとって、大きな事業拡大のチャンスにつながっています。ネット通販のプラットフォームは、最終顧客との直接取引を可能にすることによります。

最終顧客との直接取引は、価格決定権をもつと共に、顧客の要求や不満、改善要望などを聞くことができます。さらに、改善点などについての反応をリアルタイムで情報収集できることが大きなメリットになります。

ネット通販を使いこなすには、Webサイトの作成と維持運営、ブログやメルマガと連携した情報発信、FacebookやTwitterなどのSNSの活用など、さまざまなことを行って、顧客との距離を短くする努力が必要です。

また、決済や物流機能の充実・整備も必要です。クレジットカード、PayPalなどの決済システムや、宅配事業者との連携でこれを実現できます。

基本的なことを着実に行っていけば、特別な対策を行わなくてもGoogleやYahooなどの検索エンジンで上位表示されるようになります。

インターネットは、時間と空間(物理的な距離や場所)を短くして、事業展開するプラットフォームを提供してくれます。

この利便性は、BtoBおよびBtoCの顧客にも同じメリットとして享受されます。

中小の商品やサービス提供者は、Webサイトとネット通販を最大限有効活用して、国内だけでなく海外市場開拓を進める積極策で事業拡大する姿勢が重要になります。

インターネットの進化は、もっと進みます。Webサイトやネット通販などのネットプラットフォームの使いこなし方が、将来の事業に大きな影響を与える可能性があることの理解が必要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁

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