気がつけば、また寒さが厳しい季節になりました。ついつい肩は縮こまり、身体を動かすのが窮屈になってきましたね。そんなときほど、しっかりと身体を動かしてリラックスした柔らかいポカポカした身体を意識してつくっていかなくてはいけません。
秋の心地よい季節にウォーキングを始めたけど、ついついサボりがちになってしまうという方々のモチベーションを上げていく「歩行時間と平均余命」に関するお話を今回はいたします。
東北大学大学院が発表した研究によると、40歳の平均余命と生涯医療費を一日の歩行時間で比較した結果
■男性
1日1時間以上歩く群が44.8年で1,391.9万円、
1日1時間未満しか歩かない群が43.4年で1,505.6万円
■女性
1時間以上歩く群が57.8年で1,794.3万円
1時間未満しか歩かない群が56.6年で1,844.7万円
上記の結果から1日に1時間以上歩く者の平均余命は長いが、生涯医療費は低いことが明らかとなりました。(東北大学大学院医学系研究科公衆衛生学分野 大崎コホート研究 2011年発表より)
男性の部分をみると、平均余命が1年以上長くなっているにも関わらず、医療費が100万円以上少なくなっているというところが衝撃的ですね!!老後の医療費に関しては、保険医療制度というマクロの部分でも重要な問題であり、個人にとっても、大きな心配の種です。老後の医療費が心配で貯金をする、高額な医療保険に加入する、という方々は一方で「自分自身の身体に貯金をする」という発想で毎日1時間以上歩いてみてはいかがでしょうか?
お金や保険という資産の形で貯蓄しても、社会情勢は大きく変化して、その資産価値は目減りするかもしれませんが、自分自身の健康というものは、自分の中に残り、日々の生活の中で利潤を生み出します。上記の研究の金額だけみて、それほどでもないな?と感じた人も、投資対象として自分自身の健康を見れば、歩行時間の有益性を理解することができるでしょう。何より、高齢になっても元気に外を出歩いている方々の幸福度を想像してみればよくわかりますね。
このような発想で、皆様も「健康貯金」「健康投資」として、一日の歩行時間少しでも確保するようにしてみてはいかがでしょうか?
鍼灸師 小林
出典
Impact of walking on life expectancy and lifetime medical expenditure: the Ohsaki Cohort Study.
Nagai M, Kuriyama S, Kakizaki M, Ohmori-Matsuda K, Sone T, Hozawa A, Kawado M, Hashimoto S, Tsuji I.
Source
Division of Epidemiology, Department of Public Health and Forensic Medicine, Tohoku University Graduate School of Medicine, Sendai, Japan. m-nagai@med.tohoku.ac.jp
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