電子書籍「アルゴリズムは世界を支配する」によると、2000年代、ウォール街で金融商品の開発に活用されたことで一気に進歩したアルゴリズム。現在は、映画や音楽のヒット予測に限らない、私たちの生活のあらゆる場面に進出しているといわれます。実労ばかりでなく、予測の分野にまでコンピューターが入りこんでいます。
人間の労働に代わって、ロボットが仕事をする時代が直ぐそこまで来ているように錯覚しそうです。工場労働など、産業ロボットの領域はますます広がっています。自動車の運転まで自動化が進みますと、いよいよ人間が働く場所は狭まっていると思われがちです。
今後、人間の労働の領域と言いますと、3つに分類されるとされています。一つは肉体労働です。しかも、単純な労働ではなく複雑な肉体労働です。二つ目は、営業職です。モノを売る作業は、ロボットには無理です。三つ目は、企画部門です。仕事を最初に作る作業は、どんな賢いロボットでもできません。
日本のように人口が減っている国にとって、人口頭脳をもったロボットは活用の仕方によっては強い味方です。自分の仕事を奪うなんていじける必要はありましせん。これまでも、産業革命以後人間の仕事は常に転換してきました。これまでと同じ仕事と頑なにならない限り、新しい仕事は生まれます。
これは、発想を転換するだけで解決することです。問題なのは、勝手に自分はこの仕事しかできないと思い込むことです。今後の人間の労働領域を3つ上げましたが、一つ忘れていました。それは、起業する人です。ロボットには、起業することは、永久に難しいと思います。
【一言】
「アルゴリズムは世界を支配する」を読みますと、映画が売れるかどうか、アルゴリズムで分析できるようです。これまでの傾向を詳細に分析すると、お客さんを集められる俳優、話のテーマ、ストーリーなどが判るとか。ただ、観客の心理は、社会の変化に合わせて変わります。過去の分析だけでは無理があるとわたしは思います。外れないジャンブルの当て方と同じで、アルゴリズムにも限界があるはずです。
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